モンスター・アライアンス [c o m i c]
石森 章太郎 「恐怖植物園」
竜二、七夫、五郎の3人は殺人現場を目撃されたと勘違いした3人組強盗に襲われるが、団刑事に変身した竜二に驚き、「ばけものめ!」 と罵る。竜二たちの後を尾行していた刑事たちに捕まり、殺人事件は解決したが、何者かに特殊能力を授けられた3人の疑念は晴れない。妹チャコを連れて、計七夫の豪邸を訪れた大山五郎。先に来ていた小政竜二と五郎と七夫は誰が何の目的でしたのか理由が分かるまで特殊能力を秘密にすることを再確認する。予知能力で七夫は大山の妹チャコが誘拐されたことを知る。その直後、誘拐犯から10億円の身代金要求の電話が来る。七夫の父親は娘と間違われて拐われた他人の子供に大金を払うことを渋る。明朝6時、会社ビルの屋上で待つ計社長の上空にヘリコプターが接近する。ヘリから降ろしたロープのフックに身代金の入ったバッグを引っ掛ける。誘拐犯はヘリからクルマに乗り換えて逃走。追跡した警察が逮捕されるが、ヘリは映画の撮影と騙されて駆り出された民間航空会社のもの、偽の身代金(新聞紙)を奪った男も駆け出しのタレントだった。
再び誘拐犯からの脅迫電話で、団刑事と竜二たちは計社長の自家用機に乗って犯人の指示に従う。ヘリの受け渡しと同じように、ロープのフックに身代金の入ったバッグを引っ掛けて身代金を奪ったセスナ機に銃撃されて炎上墜落するが、危機一髪、巨鳥に変身した竜二と共に脱出する。サメに襲われそうになりながら、変身した海亀に乗って、誘拐犯の隠れ家と思われる無人島に辿り着く。兎〜亀〜カンガルーに変身した竜二が見張り役を倒し、手下(木村)に成り変わってアジトに潜入する。誘拐犯から人質の始末を命じられた木村(竜二)が五郎の妹チャコを無事に救出。竜二の変身は見破られてしまうが、五郎が怪力を振るって、誘拐犯たちを薙ぎ倒す。明朝、ホテル・クラタンに10億円を届けろというボス(黒幕)からの無線連絡を誘拐犯に変身した竜二が受信し、団刑事が無線で警察機を呼んで島から脱出した。首謀者は意外にも計社長の会社とライヴァル同士の国会社社長だった。七夫が事件の臭いを嗅ぎつける。彼の予知能力はこれから起こる事件にだけ働くのだ。
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小政竜二、計七夫、大山五郎の3人が公園で発見した死体は獰猛な動物に襲われたように引き千切られていた。事件を予知した七夫の頭の隅に浮かんだ「クスリ」という言葉。3人の様子を窺っていた城戸博士は帰宅し、誘惑に負けて発明したクスリを飲んでしまう。後を尾けて来た浮浪者も好奇心に駆られて残ったクスリを飲むと、獣人に変身して凶暴化した。城戸が女性を襲い、浮浪者が警官を惨殺する。犯人の「タスケテクレ」という心の叫びを聞いた七夫たちは城戸邸を見つける。邸内では浮浪者が城戸博士を脅迫して、殴り倒して気絶させ、金庫の中からクスリを奪う。正気に返った城戸が戸外に出ると、邸内に潜入した竜二たちがいた。秘密を知られたと思った城戸は浮浪者が一本だけ残して行ったクスリを飲んで獣人化し、少年たちに襲いかかる。五郎と竜二に倒された城戸はクスリの効き目が切れて元の老人の姿に戻った。長屋に帰った浮浪者が再び城戸を脅しに外出すると、仲間の住人たちが盗んだバッグの中のクスリを飲んでしまう。城戸邸に行った浮浪者(バタ屋の源さん)は警察に捕まって取り調べ中だったが、団刑事は七夫からの電話で最悪の事態を知らされる。
応援部隊を出すから、君たちは外へ出るなという団刑事の指示に反して、家から抜け出した七夫は竜二たちに公衆電話から連絡する。夜の外出を親父に見咎められた竜二はペガサスに変身して家から飛び出す。警官隊では歯が立たず、怪人同盟トリオが変身怪人たちと闘って退治した。雨の降る日、下校中の3人。七夫は竜二が災難に巻き込まれると予感する。2人と別れた竜二は見知らぬ男から道(6丁目28番地)を訊ねられ、催眠術をかけられる。夜中の12時に家から抜け出し、暴力団組長の屋敷へ向かう。ボス(ヤクザの親分)たちは獣人化した浮浪者たちとの闘いで、巨鳥や恐竜に変身した竜二の姿を目撃していた男(ルンペン)から情報を得ていたのだ。竜二をガラガラヘビの三次という時和津組の幹部に変身させて、時和津組長を射殺しようという計略だった。悪い予感から竜二を見張っていた七夫と五郎が「殺し屋三次」の後を尾行する。その姿を防犯カメラで見ていた男が2人に催眠術をかけようとするが、七夫に見破られて五郎に取り押さえられる。竜二の催眠を解かせ、ボスの屋敷に乗り込む‥‥誰が何故、少年たちに超能力を授けたのかは最後まで明かされない。
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- 「石ノ森章太郎萬画大全集 5-8」(角川書店 2008)をテクストに使いました
- 主人公・竜二の実家が魚屋なのは 「少年同盟」(1967)、「イナズマン」(1973-74)の風田サブロウと同じ設定です
- 12年後の「恐怖植物園編」は青年劇画時代を経て、一周回って初期の作風に回帰したかのような趣き。大きくなったコマ割りが「少年マンガ」の変遷を表わしています
- 「Nキャス」(TBS)で、三谷幸喜がサボテンの実験結果を報告していました^^;
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2023-02-01 00:10
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