SSブログ
前の1件 | -

スニーズ・ラブ 78 [s k n y s - l a b]

  • ♭ 石ノ森コレクション(2021-07-03)
  • 『石ノ森章太郎コレクション』(筑摩書房 2021)は文庫オリジナル版「初期少女マンガ傑作選」。「少女クラブ」 などに掲載された詩情溢れる7篇の少女マンガを収録。アンデルセンの童話「鉛の兵隊」をモチーフにした 「青い月の夜」(1960)。『ジュン』へ繋がる先駆的なSFファンタジー 「きのうはもうこない だが あすもまた‥」(1961)。『マンガ家入門』(秋田書店 1965)で詳細に自作解説されることになる代表作 「龍神沼」(1961)。サスペンス・ミステリ仕立ての 「夜は千の目をもっている」(1962)。『ポーの一族』のプロトタイプとなった吸血鬼オムニバス3部作 「きりとばらとほしと」(1962)。大家に立ち退きを迫られたアパートの住人と少女と子犬(天使)の群像劇 「あかんべぇ天使」(1963)。 「きのうはもうこない‥‥」と同じく、作者本人が登場する作中作メタマンガ 「MYフレンド」(1967)‥‥表紙カヴァの可愛い少女はコムカタポコちゃんです。

  • ♭ 牝猫ホームズ(2021-07-10)
  • 都内で発生した 「女子大生殺し」。犠牲者は友人のアパートで売春をしていた羽衣女子大の学生だった。三田村茂警視に調査を命じられた女性&高所恐怖症の刑事・片山義太郎は学部長室で森崎智雄の飼猫ホームズと出会う。その夜、内側から閂で閉ざされたプレハブ小屋(食堂)で資産家の森崎が殺害される。恋人の女子大生・吉塚雪子、弟の富田和生、阿部俊三学長、大中兼一教授、学生寮管理人・小峰老人、A建設工事主任・今井公三、片山の妹・晴美、同僚の林刑事などの登場人物が複雑に絡み合う。新校舎建設に関わる賄賂疑惑、売春斡旋グループ、密室トリックの謎、女子大生連続殺人犯の正体‥‥主人を失って片山兄妹に飼われることになった「名探偵ホームズ」が事件解決のヒントを片山に示す人気シリーズ第1作『三毛猫ホームズの推理』。「第9回日本ミステリー文学大賞受賞記念出版」 の愛蔵版(光文社 2006)は 「赤川次郎ロング・インタビュー」、特別書下ろし短篇「三毛猫ホームズのいたずら書き」などを収録。ローラ・グールドは 《この有名なネコが雌だと知ってわたしは驚いた。アカガワは雄の三毛ネコの存在を知らなかったのではあるまいか》と推理している。

  • ♭ ドッペル・バビロン(2021-07-17)
  • 『双頭のバビロン』(東京創元社 2012)は結合双子児の数奇な物語。19世紀末のウィーン、分離手術を施されたゲオルグとユリアンは別々の人生を歩む。伯父の養子となったゲオルグ・フォン・グリースバッハは新大陸のハリウッドで高名な映画監督に、ユリアンはボヘミアの〈芸術家の家〉(癲狂院)で隠遁生活を余儀なくされる。心身ともに離れ離れになった2人は自動書記によって、互いの体験(記憶)を精神感応のように共有することがある。ユリアンはグリースバッハ邸の階段の手摺りを滑り降りる幼いゲオルグを、ゲオルグは〈芸術家の家〉の墓地で京劇の女形に扮装した少年ツヴェンゲルと剣劇に興じるユリアンを幻視する。映画『タイタニック』の船中大宴会シーンの撮影中に発生した火災の原因を撮影したフィルムの争奪を巡るクライマックスでも、ユリアンとエーゴン・リーヴェン(ツヴェンゲル)の殺傷事件を綴るゲオルグの自動書記が大きな意味を持つ。そして「ZWENGEL」と題する手記を書き綴るのだが、ゲオルグの想像をユリアンが最終章(JULIEN)で覆すのだ。

  • ♭ 石ノ森コレクション 2(2021-07-24)
  • 『石ノ森章太郎コレクション』(筑摩書房 2021)の第2集は「ファンタジー傑作選」。健二とエミ兄妹の許に現われた謎の女性が異世界に誘うファンタジー 「かげろう」(1960)。石森本人と思われる作者がチャイコフスキー「白鳥の湖」のLPを聴きながらストーリを夢想する 「ごいっしょに白鳥のみずうみをききません?」(1960)。借金の形に少女カヨを身売りさせようとする長者の息子たちに、助けてもらった鶴(死んだ母親お雪)が報復する 「雪おんな」(1965)。5つの異なるマンガが同時進行するオムニバス作品 「そして‥‥だれもいなくなった」(1967)。毎冬山小屋に行く父に同伴した娘・夕紀が10年前に失踪した母親・日見子と出遭う 「永遠の女王ヒミコ」(1975)。パリに農家の娘メリーが未来の娘シビルに殺される 「びいどろの時」(1978)。画学生・立花歩が雨宿りした洋館の娘・涼川ルイの夢に謎の人物が現われる 「うしろの正面だあれ」(1980)。医学生・島村美佳が恋人・八重垣史生の両親殺害疑惑を解明する 「ヒュプノス」(1981)。竹宮惠子は「解説」で、セリフに頻出する 「‥‥」(三点リーダー)の意味と 「腑に落ちない謎」 について考察している。

  • 囚人エドワード(2021-07-31)
  • 『インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー』(早川書房 2021)は18世紀ロンドンを舞台にした『開かせていただき光栄です』(2011)を端緒とするバートンズ・シリーズの最終作。続編『アルモニカ・ディアボリカ』(2013)のラストで新大陸に渡ったエドワード・ターナーはアシュリー・アーデン(先住民族モホーク)の殺害容疑でコロニーの監獄に投じられていた。殺人の理由を訊くようにモーリス・ウィルソン(アシュリーの友人)から依頼されたロデリック・フェアマン(NYニューズレター記者)が囚人エドと面会する冒頭のシーンは『羊たちの沈黙』(1988)を想わせなくもない。レクター博士はクラリスに意味ありげなヒントを示唆するだけだが、エドワードは当事者である。ロディ(俺)が独房のエドにインタヴューする 「調査」と、英国増援軍の補給隊隊員となったエドとクラレンス・スプナーたちが遭遇する一連の怪事件をアシュリー(私)が語る「犯行」の2つの章が交互に挿み込まれる構成。アシュリーが遺した「手記」の異変を読み解くことで、エドとロディが独立戦争中に起こった大陸軍スパイの陰謀を暴く。「安楽椅子探偵」 が囚人という異色ミステリー。

                        *
    • 別館ミニ・ブログ「スニーズ・ラブ」シリーズの1カ月分(2021-07)です^^;

    • リンク画像が左に重なって見難いので、サイドバーを右側にレイアウトしました。「SKIN SWITCHER」でデフォルトに戻せるにゃん
                        *


    石ノ森章太郎コレクション ── 初期少女マンガ傑作選

    石ノ森章太郎コレクション ── 初期少女マンガ傑作選

    • 著者:石ノ森 章太郎
    • 出版社:筑摩書房
    • 発売日:2021/01/09
    • メディア:文庫(ちくま文庫)
    • 目次:青い月の夜 / きのうはもうこないだがあすもまた… / 龍神沼 / 夜は千の目をもっている / きりとばらとほしと / あかんべぇ天使 / MYフレンド / 解説・中条 昇平


    愛蔵版 三毛猫ホームズの推理

    愛蔵版 三毛猫ホームズの推理

    • 著者:赤川 次郎
    • 出版社:光文社
    • 発売日:2006/03/23
    • メディア:単行本
    • 目次: 三毛猫ホームズの推理 / 赤川次郎ロング・インタビュー(権田萬治)/ シャーロック・ホームズが飛び込んで、三毛猫ホームズが飛び出した(山前譲) / 三毛猫ホームズのいたずら書き


    双頭のバビロン

    双頭のバビロン

    • 著者:皆川 博子
    • 出版社:東京創元社
    • 発売日:2012/04/21
    • メディア:単行本
    • 内容:爛熟と頽廃の世紀末ウィーン。オーストリア貴族の血を引く双子は、ある秘密のため、引き離されて育てられた。ゲオルクは名家の跡取りとなって陸軍学校へ行くが、決闘騒ぎを起こし放逐されたあげく、新大陸へ渡る。一方、存在を抹消されたその半身ユリアンは、ボヘミアの「芸術家の家」で謎の少年ツヴェンゲルと共に高度な教育を受けて育つ


    石ノ森章太郎コレクション ── ファンタジー傑作選

    石ノ森章太郎コレクション ── ファンタジー傑作選

    • 著者:石ノ森 章太郎
    • 出版社:筑摩書房
    • 発売日: 2021/05/12
    • メディア:文庫(ちくま文庫)
    • 目次:かげろう / ごいっしょに白鳥のみずうみをききません? / 雪おんな / そして…だれもいなくなった / 永遠の女王ヒミコ / びいどろの時 / うしろの正面だあれ / ヒュプノス / 解説 「腑に落ちない謎の魅力」 竹宮 惠子


    インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー

    インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー

    • 著者:皆川 博子
    • 出版社:早川書房
    • 発売日:2021/06/16
    • メディア:単行本(ハヤカワ・ミステリワールド)
    • 内容:18世紀、独立戦争中のアメリカ。記者ロディは投獄された英国兵エドワード・ターナーを訪ねた。なぜ植民地開拓者(コロニスト)と先住民族(モホーク)の息子アシュリーを殺したのか訊くために。残されたアシュリーの手記の異変に気づいた囚人エドは、追及される立場から一転、驚くべき推理を始める。それは部隊で続く不審死やスパイの存在、さ...

    コメント(2) 
    前の1件 | -