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F A V O R I T E ー A R T S 2 [f a v o r i t e s]

  • モーの一族 ── ポーの一族展(松屋銀座8階 イベントスクエア 2019)


  • 猛暑の8月某日、貧血状態のバンパネラのようにフラフラと会場へ向かう。銀座通りは歩行者天国になっていて、「ゆかたで銀ぶら」の男女もチラホラと‥‥車道には氷柱もあった。「クリムト展」で「ポーの一族展」のチラシを入手したので、割引料金(¥900)で入場。エントランス右には清水玲子から贈られた花が飾られていた。風に揺れる白いレースのカーテンに原作の絵(1コマ)がスライドショーのように映し出され、床にはアーチ型の窓とエドガーの影が落ちている‥‥「ポーの一族」(1972)のラストで、エ...#40



  • クリムトの猫 ── クリムト展 ウィーンと日本 1900(東京都美術館 2019)


  • 鬱陶しい梅雨の合間を縫って「クリムト展」に行って来た。半年前の「ムンク展」は悪夢のような長蛇の列(90分待ち!)だったが、今回は待つこと数分で呆気なく入場出来た。もちろん会場内は混雑している。同時代にウィーンで活動した画家の作品や影響を受けたという日本の美術品なども展示されていて、クリムト(Gustav Klimt 1862- 1918)の油彩画は28点と意外に少ない。〈エミーリエ・フレーゲの肖像〉や〈パラス・アテナ〉などの主要作品が同時期に六本木で開催されている「ウィーン・モダン展」(国立新美術館)と泣き別...#39



  • オカノウエトシコ ── 岡上淑子 沈黙の奇蹟(東京都庭園美術館 2019)


  • 庭園美術館(旧朝香宮邸)は庭園内にある美術館なので、六義園や古河庭園と同じく入口に売礼所があって、美術展の入館料か庭園入場料(一般200円)を払って庭内に入る(招待券にはポスターやチラシに使用された〈夜間訪問〉がデザインされているのに、当日券は美術館写真入りの汎用チケットだった)。旧朝香宮邸は鉄筋コンクリート2階建て(一部3階建て)の洋館で、内装はアール・デコ様式の凝った造りである。1950年代(1950~56)に制作した岡上淑子のフォトコラージュ、写真、日本画など100点余りを展示。1階大広間に...#38



  • ヒグチユウコの曲猫団 ── ヒグチユウコ展 CIRCUS(世田谷文学館 2019)


  • 2階展示室をコの字に回廊する。「エントランス」に置かれた赤い用紙の表・裏に順路図と「主な出品作品」のリストが記載されていた。右に〈くまのたまご〉〈ひとつめちゃん〉、こけし(立体作品)など‥‥正面奥に自著や装幀本、ヒグチユウコが表紙を描いたMOEやSPURなどの雑誌を展示。左奥に抽象画やヌード・デッサンなどの「初期作品」。左に曲がると右側に「繪本の仕事」‥‥ぬいぐるみのニャンコ・シリーズ『ふたりのねこ』『せかいいちのねこ』『いらないねこ』『ほんやのねこ』、美少女とワニくんの愛を描いた...#37



  • ムンクの子供たち ── ムンク展(東京都美術館 2018-19)


  • 「ムンク展」に行って来た。国公立美術館は閉館時刻が早いので、夜間開館している金曜日に行くように心懸けているのだが、今回は諸般の事情で土曜日になってしまった。予め混雑することは覚悟していたものの、都美術館前に出現した地を這う大蛇みたいな長蛇の列に意気消沈‥‥何と「90分待ち」だった。行きがけに図書館から借りて来た『MUNCH』(誠文堂新光社 2018)を携行していたので、幸い時間を持て余すことはなかった。11年前の〈ムンク展〉(国立西洋美術館 2007-08)は省エネなのか作品保護のためなのか異常に寒か...#36



  • ネコと歩けば 3 ── 岩合光昭の世界ネコ歩き 2(日本橋三越本店 2018)


  • 日本橋三越本店・新館1階日本橋口に2体の「ネコ像」が鎮座している。触ってみたらブロンズ像ではなく、ハリボテ(張子のネコ?)だったが、遠目からは分からない。記念写真を撮っている人も少なくない。エントランス左側のカウンターに親子連れがいた。同時開催中の「ねこ・猫・ネコまつり」のスタンプラリー・スタート地点だった。新館1階、本館2、3、4、7階...#35



  • ネコとイヌ ── 岩合光昭写真展 「ねこといぬ」(西武池袋本店 西武ギャラリー 2017)


  • 岩合光昭写真展 「ねこといぬ」(西武池袋本店 別館2階=西武ギャラリー)に行って来た。会場には「自由きままなネコ」と「従順なイヌ」の仲睦まじい2ショット・パネルが並んでいるが、イヌとネコをテーマにして撮り下ろした新作ではないはず。長年ネコを撮っていた時に、たまたまイヌも一緒に撮れてしまったというのが実情でしょう。戌年(2018)に当て込んだ副次的なネコ写真展ではないかしら?‥‥写真展の名称が「いぬとねこ」ではなく、「ねこといぬ」 になっている...#34



  • エレガンスの女王 ── 木原敏江 原画展(SPAN ART GALLERY 2017)


  • 「木原敏江 原画展」(銀座・SPAN ART GALLERY)に行って来た。「総特集 木原敏江〜エレガンスの女王」出版記念とのことで、ギャラリー前には祝い花が並び、画廊にはカラー原画(扉やカヴァ・イラスト)、生原稿、直筆サイン入り複製画8点が展示されている。カラ ー原画は 「どうしたのデイジー?」 「天まであがれ」 「アンジェリク」 「杖と翼」 「摩利と新吾」 「夢の碑・鵺、風恋記、淵となりぬ」 など35点、生原稿は「封印雅歌」25枚(カラー1頁、2色24頁)と「夢占舟」8枚(白黒)。カラー原画の華やかな色合いは山岸凉仔...#33



  • 草間の自己消滅 ── 草間彌生「わが永遠の魂」(国立新美術館 2017)


  • 草間彌生「わが永遠の魂」(国立新美術館)に行って来た。東京メトロ千代田線乃木坂駅からの直結コースを辿ると、館外のチケット売場も館内のグッズ・ショップも長蛇の列!‥‥金券ショップ(半額)で買っておいて良かったなぁ。企画展示室(1E)の広いワン・フロアの壁面四方に大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」132点を展示。中央のスペースには巨大でサイケデリックな花のオブジェが6体ある。撮影可なのでスマホで絵画やオブジェを撮っている人(自撮り)も多い。観覧者は「初期作品」「ニューヨーク時代 1957-73」「21世...#32



  • 京都のネコ ── 岩合光昭写真展「ねこの京都」(日本橋三越本店 2017)


  • 「ねこの京都」は1年5カ月かけて撮った京都のネコたち約150点を展示(今回は自慢のネコ写真を提出すると、入場券と交換してくれるサーヴィスは残念ながらなかった)。青森のネコたちの四季を撮った「ふるさとのねこ」と同じく、春・夏・秋・冬の4部構成。春の桜、夏の空、秋の紅葉、冬の雪‥‥白ネコ、黒ネコ、斑ネコ、トラ縞、三毛、スコティッシュ・フォールド、ノルウェージャン・フォレスト・キャット、ベンガル種など、京都で暮らす飼いネコたちは気品があって綺麗だった。舞妓や住職とネコとの触れ合いも京都らしい。...#31



  • 世界ネコ歩き ── 写真展「岩合光昭の世界ネコ歩き」(西武池袋本店 2017)


  • 「世界ネコ歩き」に再度行って来た。1年半前に観た「世界ネコ歩き写真展」(日本橋三越本店)と同じ内容だが、会期前に「自慢のネコちゃん写真大募集!」に応募して招待券を貰っていたので無料で入れた。年末年始で混雑する百貨店の7階催事場の一角に約200点もの写真を展示しているため、通路も狭くて写真に添えられた岩合さんキャプションも見難い。迷路のように曲がりくねった隘路を巡って外に出ると、物販売場に大量のネコグッズが溢れていた。写真集、カレンダー、ポス...#30



  • メタモルフォシス展 ── 山岸凉子展 「光 -てらす-」 (弥生美術館 2016)


  • 東京メトロ南北線・東大前駅で下車して、本郷通りを御茶ノ水方面へ歩く。言問通りを左に下る‥‥東大裏・弥生門の真向かいにある弥生美術館で「山岸凉子展」が開催されている。1枚のチケットで隣接する竹久夢二美術館も同時に観覧出来るためか、2館兼用のデザインで「山岸凉子展」の図案ではなかった。チラシには「初展示を含む原画約200点を一挙公開」と謳っているけれど、前・中・後期(前・後期は同じ展示内容)で60点以上の展示入れ替えがあり、後期展示作品は複製画や小さな絵で紹介されている。「作品保護」という名目...#29



  • LaLaの40年 ── LaLa40周年記念原画展(西武池袋本店 西武ギャラリー 2016)


  • 「LaLa原画展」に行って来た。月刊「LaLa」に掲載された作家たち総勢63名、270点以上の原画を「Pretty」「School」「Ikemen」「Love」「Fantasy」の5つのテーマ別に展示。少女マンガ家の生原稿が見れるのかと期待していたけれど、その殆どが扉絵やイラスト、ポスターなどのカラー原画だった。「綿の国星」「ルーとソロモン」「摩利と新吾」「Z」「日の出処の天子」「バジル氏の優雅な生活」「CIPHER」「シャンペン・シャワー」「月の子」‥‥清水玲子のカラー原画は美しいだけでなく匂い立つような艶かしさがある。...#28



  • 音楽のあなた SFのわたし ── 萩尾望都SF原画展(武蔵野市立吉祥寺美術館 2016)


  • 萩尾望都の「SF原画展」に行って来た。高校時代は三鷹に住んでいたので、吉祥寺は「裏庭」みたいなものだったが、引越してからは疎遠になってしまった。新宿から中央線快速で三鷹まで行って一駅戻れば時間的には早い。しかし、長距離移動なので交通費は嵩む。旧伊勢丹FFビル(コピス吉祥寺A館7階)にある吉祥寺美術館。小さな画廊のようなスペースにカラー原画、カラー・イラストなど約200点を展示(途中でメモを録りたくなって、受付で鉛筆を借りた時に「後期展示リスト」を手渡された)。入館料は100円。「萩尾望都原...#27



  • ラファエル前派の夢 ── 英国の夢 ラファエル前派展(Bunkamura ザ・ミュージアム 2016)


  • 「ラファエル前派展」に行って来た。已むを得ない事情で最終日になってしまったけれど、適度の込み具合だったのでストレスなく鑑賞出来た。リヴァプール国立美術館(3館)の所蔵作品65点を「ヴィクトリア朝のロマン主義者たち」「古代世界を描いた画家たち」「戸外の風景」「19世紀後半の象徴主義者たち」の4つのセクシションで構成。最初に展示されているジョン・エヴァレット・ミレイの8点が素晴しい。美術評論家ティモシー・ヒルトンに「英国史上最も才能に恵まれた画家を28歳の若さで失った」と揶揄されたミレイはラ...#26



  • 猫のコトラさん ── ふるさとのねこ(渋谷ヒカリエ 2015)


  • 「ふるさとのねこ」に行って来ました。ネコ写真を持参すると当日入場券が2割引になるということもあってか、写真展会場横の壁面には既に数多くのネコ写真が展示されていた。岩合さんが自選した「今日のいい子だね~」のコーナーにも可愛いネコちゃんが貼ってある。青森県津軽のリンゴ農家で飼われているコトラの産んだ5匹の子ネコたちと母ネコの子育てを撮った写真展。春・夏・秋・冬‥‥移り変わる東北の四季の中で成長する子ネコたちが生き生きと捉えられている。登場するネコたちは地域限定なので多種多彩な「ネコ歩き」の...#25



  • ネコと歩けば 2 ── 世界ネコ歩き写真展(日本橋三越本店 2015)


  • 「ねこ歩き」(2013)の続編で、パリ、プロバンス、ベルギー、ノルウェー 、シチリア、クロアチア、エーゲ海の島々、ブルガリア、イスタンブール、マラケシュ、キーウエスト、ウルグアイ、ハワイ、台湾、沖縄‥‥世界15地域のネコたち、約200点で構成されている。イスタンブールのグリやサフランなど常連ネコちゃんも登場しますが、「ねこ歩き」 との重複は1枚もない...#24



  • マグリットかもしれない? ── マグリット展(国立新美術館 2015)


  • 「マグリット展」(Bunkamura ザ・ミュージアム)から13年振りの 「回顧展」(国立新美術館)である。東京メトロ千代田線乃木坂駅から会場までは直結している。雨風などを凌げて利便性は良いけれど、新美術館の外観を眺めることは叶わない。ルネ・マグリット(Rene Magritte 1898ー1967)の作品約130点を時系列順に「1920-1926 初期作品」「1926-1930 シュルレアリスム」「1930-1939 最初の達成」「1939-1948 戦時と戦後」「1948-1967 回帰」の5期に分けて展示したワンフロア(企画展示室2E)構成は2014年に開...#23



  • 秋の夜長のトロンプ・ルイユ ── だまし絵 II(Bunkamura ザ・ミュージアム 2014)


  • 「奇想の王国・だまし絵展」(2009)から早5年、〈夏の終わりのトロンプ・ルイユ〉が渋谷に帰って来た。「だまし絵 II 進化するだまし絵」(Bunkamura 2014)は「だまし絵」の歴史をクロノロジカルに構成した前回とは趣きを異にする。16世紀のアルチンボルドに代表される古典作品は「プロローグ」で止め、「トロンプ・ルイユ」「シャドウ、シルエット&ミラー・イメージ」「オプ・イリュージョン」「アナモルフォーズ・メタモルフォーズ」という4つのカテゴリ ーに分けて20世紀以降の「だまし絵」を展示している。写真...#22



  • 猫と少女とバルテュスと ── バルテュス展(東京都美術館 2014)


  • 「期限付き無料鑑賞券」(~5/18)を貰ったので、夜間開館日(金曜)に行って来ました。上野の美術館に行く時はU谷駅で降りて歩くことにしていますが、谷中のネコたちに会えるかも?‥‥と淡い期待を抱いて、N暮里駅で下車してみた。ところが「猫町」への道を間違えたのか、両側が墓地の通りにはデブ猫1匹(写真)しか見当たらない。「バルテュス展」(東京都美術館)は3フロア(B1~F2)を巡り歩く展示方法のせいか、少なくない作品数(約100点)にも拘わらず散漫だった。「習作」だけの出品だった〈山(夏)〉(193...#21


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