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スニーズ・ラブ 86 [s k n y s - l a b]

  • b 夜マックにする(2022-03-05)
  • 「夜マック」といっても夜に食べるハンバーガーではない。macOS(Monterey)に加わったRetinaディスプレイの新3機能のことである。「True Tone」 は 「周囲の光の明るさに応じてディスプレイの色と明度を自動で調節し、画像を自然に表示する機能」。「Dark Mode」 は外観モードを時刻に応じて自動で暗くする機能で、たとえば白地に黒文字のテキストが白抜き文字に反転したりするが、ノッチを目立たなくする以外の実用性は余り感じられない。夜間にディスプレイの色温度を暖色系に変更することで、安眠を妨げるというブルーライトを軽減して、1日の体調リズム(circadian)のバランスを保つ 「Night Shift」 は効果がありそう。ところが予め任意の時間帯を指定する 「カスタム」(Custom)と 「日の入から日の出まで(Sunset to Sunrise)」 の設定が自動で切り替わらない。毎日手動で変更するのは面倒だなぁと思って暗中模索した結果、Wi-Fiをオンにすると反映されるようになった。Mac内の時計と位置情報(geolocation)から、日没と日出の時刻を入手しているようだ。

  • b 歌集 リリス(2022-03-12)
  • 《叙情の品格、少女神の孤独。端正な古語をもって紡ぎ出される清新の青。川野芽生の若さは不思議だ、何度も転生した記憶があるのに違いない》という白い腰巻を纏った川野芽生の第一歌集『Lilith』(書肆侃侃房 2020)。〈Lapis-lazuliみがけりからだ削ぎゆかばたましひ見ゆ、と信じたき夜半〉〈うつくしき靴を沓く罪 踊りなす脚なら伐れ、と斧を渡さる〉〈ヴァージニア・ウルフの住みし街に来てねむれり自分ひとりの部屋に〉‥‥2012年から19年までの作品374首は旧仮名遣いなので詠み難いけれど、想像力を刺戟するシュールな短歌はファンタジー界の女戦士を想わせる。帯文を書いた山尾悠子とは親交があり、親和性も高い。短歌ムック 「眠らない樹 vol.7」(2021)に掲載された2人の「往復書簡」の中で、川野芽生は《私にとっての理想は両性具有──「男でも女でもある」──ではなく、無性──「男でも女でもない」》と綴っている。〈求婚者を鏖にする少女らに嵐とは異界からの喝采〉(未収録)‥‥山尾悠子の書き下ろし新作は「幻の巨大船に乗り組んで放浪する姉妹の話」らしい。

  • b 猫のまやかし(2022-03-19)
  • アンソロジー・レストラン「山猫軒」の妖猫譚フルコース『猫のまぼろし、猫のまどわし』(東京創元社 2018)。アペリティフ(食前酒)は別役実の 「猫」。「パート1 猫町をさがして」 は萩原朔太郎の 「猫町」、アルジャーノン・ブラックウッドの 「古い魔術」、江戸川乱歩のエッセイ 「猫町」 「萩原朔太郎と稲垣足穂」、日影丈吉の掌編 「喫茶店「ミモザ」の猫」、つげ義春の 「猫町紀行」。「パート2 虚実のあわいニャーオ」 は萩原朔太郎の 「ウォーソン夫人の黒猫」、エリオット・オドネルの 「支柱上の猫」、池田蕉園の 「ああしんど」、泉鏡花の 「駒の話」、岡本綺堂の 「猫騒動」、柴田宵曲の 「化け猫」、未達の 「遊女猫分食」。「パート3 怪猫、海をわたる」 は怪猫絵巻 「鍋島猫騒動」、上原虎重の 「佐賀の夜桜怪猫伝とその渡英」、A・B ・ミッドフォードの 「ナベシマの吸血鬼」 「忠猫の話」、レ・ファニの 「白い猫」、花田清輝のエッセイ 「笑い猫」。デザートは澁澤龍彦訳のシャルル・ペロー 「長靴をはいた猫」。東雅夫シェフの「おまかせ料理」なので、怪猫ホラー味が濃い。悪酔いや食当たりに注意!

  • b ニャエラ 2022(2022-03-26)
  • 毎年2月に発売されるネコ特集号 「NyAERA」(アエラ増刊)。寅年、「スーパー猫の日」 の「NyAERA 2022」は岩合光昭さんの愛猫タマ(玉三郎)が真ん丸い目を見開いた表紙だった。ジオラマ食堂で暮らすニャジラ(保護猫たち)、富士山の麓で大自然を満喫する猫キャンパー、飼主の膝の上に乗って会議に参加するテレワーク猫、シェルターから譲渡された孤高のボス猫、しまや印刷癒し課のインターン猫、新聞を読む父さんの肩に乗る黒猫、手作りグルメに舌鼓のニャンコ、広島・尾道市立美術館の「警備員と猫」を紹介する 「猫とあなたの物語」 。川上洋平(Alexandros)と石黒亜矢子のエッセイ。2匹の保護猫と暮らす川島如恵留(Travis Japan)のインタヴュー。ますむらひろし 「銀河鉄道と猫」、阿部智里 「ニャア」。「猫と生き抜いたホームレス生活」 「猫がいる猫の絵画教室」 「猫は30歳まで生きられる」 「猫のおもちゃ総選挙」 など。特別付録は沖昌之の 「NyALENDAR」(2022・3~2023・2)。

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    macOS Monterey

    macOS Monterey

    • Developer: Apple Inc.
    • OS Family: Macintosh / Unix
    • Date: 2021/10/25
    • Applications: App Store / Automator / Calculator / Calendar / Chess / Contacts / Dashboard / Dictionary / FaceTime / Finder / Game Center / Grapher / Launchpad / Mail / Messages / Music / Notes / Notification Center / Photo Booth / Podcasts / Photos / Preview / QuickTime / Reminders / Safari / Sherlock / Stickies / TextEdit / Time Machine


    Lilith

    L i l i t h

    • 著者:川野 芽生
    • 出版社:書肆侃侃房
    • 発売日:2020/09/26
    • メディア:単行本
    • 目次:anywhere / out of / the world / あとがき / 初出一覧 // 栞(石川美南、佐藤弓生、水原紫苑)


    短歌ムック ねむらない樹 vol.7

    短歌ムック ねむらない樹 vol.7

    • 特集:葛原 妙子 / 川野 芽生
    • 出版社:書肆侃侃房
    • 発売日:2021/08/06
    • メディア:ムック
    • 目次:インタビュー 高橋睦郎「僕が知っている葛原さんのこと」/ 石川美南×水原紫苑×睦月都×吉川宏志「時代が葛原妙子に追いついた」/ 論考 尾崎まゆみ 春日いづみ 花山周子 牛山ゆう子 松平盟子 / エッセイ 帷子つらね 佐原ひかり / トリビュート 石松佳 井上法子 紀野恵 鈴木一平 /「女人短歌」とは何だったのか? 濱田美枝子 佐伯裕子 内野光子 / ...

    猫のまぼろし、猫のまどわし

    猫のまぼろし、猫のまどわし

    • 編者:東 雅夫
    • 出版社:東京創元社
    • 発売日:2018/08/10
    • メディア:文庫(創元推理文庫)
    • 目次:猫 / 猫町をさがして(猫町 / 古い魔術 / 猫町 / 萩原朔太郎と稲垣足穂 / 喫茶店「ミモザ」の猫 / 猫町紀行)/ 虚実のあわいにニャーオ(ウォーソン夫人の黒猫 / 支柱上の猫 /「ああしんど」/ 駒の話 / 猫騒動 / 化け猫 / 遊女猫分食) / 怪猫、海をわたる(鍋島猫騒動 / 佐賀の夜桜怪猫伝とその渡英 / ナベシマの吸血鬼 / 忠猫の話 / 白い猫 / 笑い猫 / ...

    NyAERA 2022

    NyAERA 2022

    • 特集:猫とあなたの物語
    • 出版社:朝日新聞出版
    • 発売日: 2022/02/16
    • メディア:雑誌(AERA増刊)
    • 目次:愛される猫はかく語りき 川上洋平[Alexandros]×ソイ&ラテ / 石黒亜矢子×てんまる&とんいち / 川島如恵留 (Travis Japan)「自分に素直なことが幸せへの近道」 / 時代を読む / 銀河鉄道と猫 漫画家 ますむらひろし / 現代のニャン像 ニャア/作家 阿部智里 / 尾道で理想郷をめざす 猫のいる絵画教室 / 猫は30歳まで生きられる 宮崎徹さんがAIM医...

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