NYマンハッタンを5カ月間、震撼させた連続絞殺魔〈猫〉。9人の犠牲者の首に巻きついていた絹紐タッサーシルク(男は青、女はピンク色)の謎。なぜ殺された女性は全員独身なのか、なぜ電話帳に登録されている人物だけが標的になるのか、なぜ被害者の年齢が若くなって行くのか?‥‥エラリイ・クイーンの『九尾の猫』(Cat Of Many Tailes 1949)は『羊たちの沈黙』に代表されるサイコ・キラーものの嚆矢である。NY市を大パニックに陥れ、市民活動隊CAT(Citizen's Action Team)連合の大集会で起こった 「猫暴動」(死者39名、重傷者115名)。市長直属の特別捜査官に任命されたエラリイ・クイーンと父親のリチャード警視が第4の被害者モニカ・マッケルの弟ジミー、第5の被害者シモーヌ・フィリップスの妹セレストの協力を得てシリアル・キラーに挑む。しかし、10人目のターゲット、マリリン・ソームズの殺人未遂容疑で現行犯逮捕された「犯人」は自白して罪を認めたものの、第1の殺人(アーチボルト・ダドリー・アバネシー)には完全なアリバイがあった。
PiL(Public Image Ltd)のデビュー・アルバム《Public Image: First Issue》(Light In The Attic 2013)をアウトレットで購入した。米盤は長らく未発売だったので、正確にはリイシューではなく、初のUSオフィシャル・リリースとなる。ボーナス・ディスクに1stシングルのB面曲〈The Cowboy Song〉とJohn Lydonの「BBC インタヴュー」(1978)を完全収録した2CD。見開き紙ジャケ仕様、ステッカー2種封入。日本盤から転載した歌詞・対訳付き。英ヴァージン盤(2011)と同じリマスターを使用しているのかどうかは不明だが、音質は悪くない(ボーナス・トラックはDisc 1に収録して欲しかったけれど)。疾走するパンク・ロックの残滓はあるものの、ポスト・パンクの範疇を超えて、ポスト・ロックの先駆けとなる《Metal Box: Second Edition》(Virgin 1979)への萌芽が感じられる。
継続中のタワレコ・クリアランスセールは10月に突入。1年中「閉店セール」をしている商店を想わせる季節感のなさ。目星いアルバムは買い漁られ、赤いワゴンの中は売れ残り品ばかりの不毛地帯と化していたが、積極的に情報を流して来なかった渋谷店で新規追加タイトルが密かに投下されていた。R.E.M.のラスト・アルバム《Collapse Into Now》(Warner Bros. 2011)や超絶タッピング・ギタリスト、Marnie Sternの4th《The Chronicles Of Marnia》(Kill Rock Stars 2013)など‥‥。6Fで発掘したMariana Vegaの2ndアルバム《Mi Burbuja》はJuana Molinaみたいな「ヘン顔」のアルゼンチーナかと思いこんでいたら、南米ヴェネズエラ人だった。帰ろうとして下りエスカレータで降りたら、5Fの前に新規セール品が出現!‥‥アンビエントやエレクトロニカ系が大量放出されていたのだ。
Songs: Theme / Religion I / Religion II / Annalisa / Public Image / Low Life / Attack / Fodderstompf / The Cowboy Song / Interview With John Lydon (BBC Radio 1, Rock On, Oct. 28, 1978)
Songs: Mi Burbuja / Hasta 10 / Lo Que Nunca Hice Contigo / Gris / Medicinal (feat. Ale Sergi) / De Tu Voz / Cai del Cielo / Quizas / Final Feliz / La Mala Del Cuento / Camino
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