クリスティン・ヘイター(Kristin Hayter)は南カリフォルニア・デル・マー生まれのマルチ奏者である。リングア・イグノタ(Lingua Ignota)というステージ・ネームは「中世ドイツのベネディクト会系女子修道院長ヒルデガルト・フォン・ビンゲン(1098-1179)によって作られた言語」に由来する。家庭内暴力、性的虐待、拒食症、ミソジニーなどから生き長らえた「サヴァイヴァー・アンセム」。ブルガリアン・ヴォイス、アパラチアン・フォ ーク、ピアノやバンジョー弾き語り。呪詛や祈祷のようにも聴こえるエクスペリメンタル。ブラック・メタルなのかと思って危ぶんでいたが、意外におどろおどろしくない。3rdアルバム《Caligula》(Profound Lore 2019) の刺青(CALIGULA)には怯んだけれど、アシュリ ー・ローズ・コーチャー(Ashley Rose Couture)の真珠のマスクで顔を覆った4thアルバム《Sinner Get Ready》(Sargent House 2021)のカヴァも凄かった。全9曲・56分。デジパック仕様、歌詞ブックレット(16頁)付き。
『ハニオ日記 II 2018-2019』 のラストで、石田ゆり子は動物病院に保護されていた生後2カ月の仔猫(マンチカン♂)の世話することになるが、ばぶおは僅か4日後(2019/7/19)に急逝してしまう。ところが1年後(2020/7/1)、「ばぶちゃん、いつでも戻ってきていいんだよ」 と小さな骨壺に時々話しかけていた著者は月齢も性別も種類も境遇も同じ仔猫を迎えることになる。ばびぶー(バンビ)と名づけられた仔猫は、ばぶおの生まれ変わりのようだった。おかーさん(ゆり子)、ゴールデンレトリバー(雪)、茶トラ(ハニオ)、サバトラ(たび)、立ち耳スコティッシュ・フォールド(はちみつ兄弟)、マンチカン(ばびぶ ー)‥‥人1人、犬1頭、猫5匹の「ゆりごろう王国」もコロナ禍による引き蘢り生活を余儀なくされる『ハニオ日記 III 2019-2021』(扶桑社 2021)。2016年の秋から2021年1月までの日々をインスタ(Instagram)に綴った日記を纏めた3巻本の「印税は全て、日本中の、保護犬と保護猫たちのために使う」と著者は「あとがき」で宣誓している。
Songs: The Order Of Spiritual Virgins / I Who Bend The Tall Grasses / Many Hands / Pennsylvania Furnace / Repent Now Confess Now5 / The Sacred Linament Of Judgment / Perpetual Flame Of Centralia / Man Is Like A Spring Flower / The Solitary Brethren Of Ephrata
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