還暦を迎えたケイトさま [m u s i c]
© Kate Bush, photo courtesy of Faber
© Kate Bush Composite: Guardian Design Team
2018年7月30日、ケイト・ブッシュさまが還暦を迎えられました。英ガーディアンの「ケイト・ブッシュに関する驚くべき60の事実」(60 Unbelievable Facts About Kate Bush)にはジョン・ライドン(PIL)が1度だけ彼女のために曲を書いたことがある。エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」を途中までしか読んでいなかった。1993年の曲〈Lily〉は彼女の友人で、個人的な「神霊治療師」のリリー・コーンフォードにインスパイアされたなど‥‥信じられない事実が次々と明かされています。とりあえず「驚くべき20の事実」(1~20)を訳出してみました。リチャード・スティルゴーのインタヴューTV番組やオランダ人監督のドキュメンタリー映画など、分かり難いところは海外のニュースや動画サイト、「Kate Bush Encyclopedia」などで補って下さい。大笑いしたのはKate Bushのコスプレをした赤い魔女たち(男女300人のファン)によるライヴ・パフォーマンス「Shambush」。そのバカバカしさに泣けて来ました。続き(31~60)は原文で読んでね(34&49は既訳です)。
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- ジョン・ライドンは南米産のオウムの違法輸出を懸念して、ブッシュのために1度だけ〈Bird in Hand〉という曲を書いたことがある
- ブッシュはエミリー・ブロンテの小説を最後まで読み終わらずに、インスピレーションを得て、曲〈嵐が丘〉(Wuthering Heights)を書いた
- 1993年の曲〈Lily〉は彼女の友人で、個人的な 「神霊治療師」(healer)だったリリー・コーンフォード、「天使の力を信じて、異なる光の中で彼らの姿を見るように教えてくれた」 彼女に触発された
- 〈嵐が丘〉は女性が自作した初めての全英1位の曲だった
- 2001年、ブッシュは「Q Award for Classic Songwriter」を獲得するために、滅多に出ない公共の場に姿を現わした。彼女は「ちょうど今来たところなの!」という言葉を発して賞を受け取った
- 1980年、ブッシュは菜食主義について、このように説明した。「私は植物が実際に食べられることを嫌がっているとは思わない。誰もが多くの注意を払っていなければ、植物は本当に悲しいと思うでしょう」
- 同じ年、デリア・スミスと共にTV出演した彼女は野菜への愛について、さらに詳しく説明した。「あなたはアーマイトで料理することさえ出来る」 と彼女は明るく語った。 「野菜には多くのものがあると思うの」
- 1981年、ブッシュはBBC1のTV番組「Looking Good、Feeling Fit」のリチャード・スティルゴーの耐え難いインタヴューを甘受し、素手で彼を嬉しそうに絞め殺す誰かの空気が漠然と滲み出る間、美容摂生法(skincare regime)について話し合った
- ブッシュの子供時代のミュージカル・ヒーローはエルトン・ジョンだった
- ブッシュのアルバムで使われたエキゾチックな楽器:リローネ(the lirone)、ダヴル(tupan)、ブーバン(boobams)、カボシ(kabos)、鈴(singing bowls)、プサルタリー(strumento de porco)
- デヴィッド・ボウイの死後、ブッシュは1973年の「farewell」ショーで、彼が引退を発表した時に泣き出したことを思い出した。また彼女は「彼は聡明で想像力豊かで、勇敢で、カリスマ的で、クールでセクシーで、視覚的にも音楽的にも真のインスピレーションを得ていた」とペンで書いて賛辞した
- 彼女は同じくプリンスにも敬意を払って、彼の死後、「彼は私が見た最も独創的で驚くべきライヴ・アクトだった」と書いた
- 1977年、南東部のパブ来場者はKTブッシュ・バンドによる一連のライブ・パフォーマンスを楽しんでいた。彼らのセットには〈Nutbush City Limits〉を歌うブッシュも含まれていた
- 《The Red Shoes》と《Ariel》の空白の12年の間に、ブッシュ家を訪れたEMI幹部の話。彼女は何をしているのかを見せようとして、焼きたてのケーキを彼に振舞ったという話は嘘です
- 最もありえないケイト・ブッシュのゲスト出演者:1989年ライヴ・エイド・スタイルのチャリティ・シングル〈Spirit of the Forest〉に出演したイギー・ポップ、キム・ワイルド、フィッシュ(Marillion)、ザ・ジャングル・ブラザーズ、ザ・ラモーンズ
- 〈Cloudbusting〉はオーストリア系アメリカ人の精神分析医ウィルヘルム・ライヒに触発された。彼は雲を作って雨を降らせる機械を発明した。ブッシュは彼の息子から承諾を得て、〈Cloudbusting〉をリリースした
- 1993年から2005年の間、ブッシュのスポットライトからの隠退がドキュメンタリー映画「カムバック・ケイト」(Come Back Kate)の主題である。根っからのファンたち(die-hard fans)を追い、ケイト・ブッシュを聞いたことがなかった女性がケイト・ブッシュのトリビュート・アクトを演じた
- 2013年、ブライトンのスタンマー・パークで、ケイト・ブッシュに扮装した男女300人が〈嵐が丘〉のヴィデオを再現した
- ブッシュが母親になったというニュースは、息子を出産した2年後、ピーター・ゲイブリエルのインタヴューの中で初公表された
- アウトキャスト(Outkast)のビッグ・ボイ(Big Boi)はブッシュの最も有名なヒップホップ・ファンである。「彼女を見つけるために」英国で1カ月過したこともあった。ついに彼らは「Before The Dawn」ショーの間に会った。「彼女と話をして、ワインを飲んだ。もの凄くヤバかった(fucking incredible)」と彼は語った。噂によると、2パック(Tupac Shakur)もファンだった
© Kate Bush Composite: Guardian Design Team
- ジョン・ライドン(PiL)もケイト・ブッシュの大ファンだった?‥‥でも、自分への嫌がらせだと曲解した彼女は録音することを拒否したという
- 『ライ麦畑でつかまえて』を読まずに推奨した日本の某アイドルがいましたが‥‥
- 臆病なネズミっ子を威嚇するネコの唸り声(ケイトの声色)が《Director’s Cut》(Fish People 2011)から消されたのは残念ガルルルルルルルルルルルルルルルルゥ
- 初耳学に認定
- 会場に出席はしていたけれど、ライブ・パフォーマンスは行なわなかったようです
- 植物にも意識や感情はあるのだ!
- デリア・スミス(Delia Smith)はイギリスの料理研究家。アーマイト(Marmite)は《酵母を主原料とするペースト状の食品。独特の風味がある。英国では一般的な調味料で、パンにつけたり、スープの味つけに用いたりする》(コトバンク)
- 「while vaguely exuding the air of someone who would happily strangle him with her bare hands」という英語の持って回った表現を日本語に訳すのは難しい
- ケイト・ブッシュはエルトン・ジョンの〈Rocket Man〉と〈Candle in the Wind〉をカヴァしてます
- リローネ(the lirone)はヨーロッパの古い擦弦楽器。ダヴル(tupan)は大型の両面太鼓。ブーバン(boobams)は音程のある縦長のドラムス。カボシ(kabos)はマダガスカルの四角い胴の弦楽器。仏具の鈴(singing bowls)。プサルタリーは弦楽器の一種。ブタの頭の形をしていることから「豚の楽器」(strumento de porco)とも呼ばれる
- 1973年7月3日、英ハマースミスの最終公演前の記者会見で、デヴィッド・ボウイは架空のロックスター「ジギー・スターダスト」役からの引退を表明した
- 1990年ウェンブリー・ギグの楽屋でプリンスと会った後、彼女は〈Why Should I Love You〉のトラックを送った。 プリンスはバッキング・ヴォーカルを追加するのではなく、完全に曲を解体・再構成して、《The Red Shoes》に組み込まれる前に送り返した(34)
- 〈Nutbush City Limits〉(1973)は Ike & Tina Turnerのヒット曲。デビュー前の彼女は〈Kate Bush City Limits〉というタイトルに変えて、パブで歌ったという
- 要出典!‥‥お菓子を作るようなタイプの女性ではなかった?
- 〈Spirit of the Forest〉は熱帯雨林を保護するための「地球愛基金」(Earth Love Fund)のチャリティ・ソング
- 〈Cloudbusting〉のPVは父親のウィルヘルム・ライヒをドナルド・サザーランド、息子をケイト自身が演じています
- 「Come Back Kate」(2007)はオランダ人監督(Helena Muskens & Quirine Racké)が撮ったドキュメンタリー映画
- 「Brighton Fringe Festival」の一部として行なわれた「Shambush」は「究極のケイト・ブッシュ・エクスペリエンス」。赤いドレスを身に纏った男女300人が〈嵐が丘〉の音楽に合わせて、PVのケイト・ブッシュと同じ振り付けで踊る
- エルトン・ジョンは、〈Don’t Give Up〉でピーター・ゲイブリエルとデュエットしたことで、ブッシュがコカイン中毒の深刻さから彼(ピーガブ)の命を救ったと主張している(49)
- ヒップホップ系のミュージシャンにも隠れファンが少なくない?‥‥「Before the Dawn」は2014年、英ロンドン・ハマースミス・アポロ(Hammersmith Apollo)で行なわれた35年振りのライヴ・ショー。ライヴ・アルバムもリリースされている
2018年7月30日、ケイト・ブッシュさまが還暦を迎えられました。英ガーディアンの「ケイト・ブッシュに関する驚くべき60の事実」(60 Unbelievable Facts About Kate Bush)にはジョン・ライドン(PIL)が1度だけ彼女のために曲を書いたことがある。エミリー・ブロンテの小説「嵐が丘」を途中までしか読んでいなかった。1993年の曲〈Lily〉は彼女の友人で、個人的な「神霊治療師」のリリー・コーンフォードにインスパイアされたなど‥‥信じられない事実が次々と明かされています。とりあえず「驚くべき20の事実」(1~20)を訳出してみました。リチャード・スティルゴーのインタヴューTV番組やオランダ人監督のドキュメンタリー映画など、分かり難いところは海外のニュースや動画サイト、「Kate Bush Encyclopedia」などで補って下さい。大笑いしたのはKate Bushのコスプレをした赤い魔女たち(男女300人のファン)によるライヴ・パフォーマンス「Shambush」。そのバカバカしさに泣けて来ました。続き(31~60)は原文で読んでね(34&49は既訳です)。
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- 2018年11月に2種のリマスター・ボックス《Part I》《Part II》が発売されます
- 2018年12月に詩集(歌詞コレクション)『How to Be Invisible』が出版されます
cloudbusting / lion-hearted / red shoes / 60th birthday / sknynx / 803
Wow! Wow! Wow! Wow!
60 unbelievable facts about Kate Bush
- Author: Alexis Petridis
- Site: The Guardian
- Date: 2018/07/28
- Media: Internet
- Contents: From boo-bams to Big Boi, here are 60 facts about the musician’s life to mark her 60th birthday
- Artist: Kate Bush
- Label: Parlophone
- Date: 2018/11/16
- Media: Audio CD(7CD BOX)
- Albums: The Kick Inside / Lionheart / Never For Ever / The Dreaming / Hounds Of Love / The Sensual World / The Red Shoes
- Artist: Kate Bush
- Label: Parlophone
- Date: 2018/11/30
- Media: Audio CD(11CD BOX)
- Albums: Aerial / Director's Cut / 50 Words For Snow / Before The Dawn / 12" Mixes / The Other Side 1 / The Other Side 2 / In Other's Words
2018-10-16 00:18
コメント(2)
某タワレコで《Remastered Part I》(Fish People 2018)を購入した。
店頭には見当たらず、店員に在庫を確認すると、奥から出して来た。
在庫は3箱しかないとのこと。
安価で運賃も節約出来るネット通販が主流になっているとはいえ、
実店舗で売る気があるのかしら?
by sknys (2018-11-20 12:27)
「リマスター・ボックス」の発売を記念して、
「FISИ PƩΩPLƩ」の半魚人バナー(期間限定)に替えてみました^^;
(http://katebush.com/news/album-remasters-and-rare-tracks)
by sknys (2018-11-22 22:37)