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P A G E V I E W〔1 0 0 0 0 0 0〕 [b l o g]

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  • ベルを鳴らすとキティーがドアを開けた。ソーニャはもちろんそれがキティーだとわかったが、わたしやあなたにはわからないかもしれない。われわれならドアを開けたのはジュリー ・ニューマーにそっくりの背が高い、裸の娘だった言っただろう。胸が豊かで肩幅が広く、頬骨が高く表情に乏しい娘。ソーニャはジュリー・ニューマーのことは忘れていた。すぐキティーとわかったが、それ自身のことも、クレーン・ヴェッスルマンがつけた甘ったるく最後にアクセントをおいた名前も気に入らなかった。ソーニャは落ち着いて、優しく声をかけた。「こんばんは、キティー。あたしはソーニャよ。指の臭いを嗅ぎたい?」ややあってキティーは指の臭いを嗅ぎ、ソーニャが前に歩み出ると脇にのいて道をあけた。ソーニャは後ろ手にドアを閉め、「キティー、ご主人様のところに連れて行って」と、望むらくはクレーン・ヴェッスルマンに聞こえるような大声で言った。キティーが先に立ち、ソーニャはあとにつづいた。キティーは完全に裸ではなかったようだ。短いエプロンのような衣類を前後ろ逆に着ていた。
    ジーン・ウルフ 「ソーニャとクレーン・ヴェッスルマンとキティー」


  • 読者の皆さん、愛読ありがとう。〈s k n y s - s y n k s〉の総閲覧数が1000000pvを越えました(2011/11/20)。2011年7月12日から4ヵ月余りで10万pv(記事数21)を達成したことになる。100万pvを突破してもワクワクするような高揚感や達成感はなかった。なぜならカウントダウンへ向けて盛り上がる直前の約2週間、パソコンの使えない状態が続いたからである。長年の酷使による経年劣化で、ACアダプタのコードが縒れて捻じ切れ、辛うじて繋がっていた線から火花がバチバチ出て断線してしまったのだ。ノートブックのバッテリは消耗して使いものにならない。コンピュータ内蔵のHDDよりも先に電源アダプタがイカれるとは思いもしなかった。HDDが壊れることだけを心配していたので、突然電力供給を絶たれた「脳死」状態は想定外の盲点だった。本来ならばACアダプタを新品に交換するだけの話だが、アップル製のアダプタは万一コードを足で引っ掛けてもパソコン本体が道連れにならないようにマグネット接続(MagSafe)に改良されているため、コネクタの形状が合わない。旧式アダプタは既に生産完了している。中古品や修理も考えたが、10年間使用して来たことを鑑み、この機会にiBookからMacBook Proへ買い換えることにした。

    ちょうどタイミング良く、2011年2月にヴァージョンアップしたMacBook Proが10月末にマイナー・アップデートされたばかり。アルミ製ユニボディの外観は変えず、基本的にCPUの性能を上げてHDDの容量を増やし、機種によってはグラフィックを強化しただけの改良版だが、今まで$1=90円のレートを85円に下げたことで実質上の値下げになったことが大きい($1199のMBP13" 2.4GHzは6000円の値下げ)。HDDの容量がアップ(同MBPは320GBから500GB)されたことでカスタマイズで選べるSSDも相対的に安くなった。新しいノートブックを購入する前に決めていたことが2つある。USキーボードとSSD化‥‥アップルでは日本語(JIS)キーボードとUSキーボードの交換は無料で行える。円高値下げで浮いた差額をSSD購入費に回すことにした。ローマ字日本語入力者にとって、アルファベットと平仮名が併記されている日本語キーボードの表示は目障り以外の何者でもなかったし、耳障りな回転音や暑い夏場の発熱に悩まされて来たHDDも金輪際使いたくなかったのだ。

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    ネットや店舗で購入したパソコンを静かで速いSSDに自己責任で交換するアップル・ユーザも少なくないらしいが、不思議なことに中古市場ではUSキーボードよりもJISキーボードの方が高いという。caps lockキーを押せば簡単に日本語から英数字に切り替えられるし、USキーボードの方が見た目もシンプルで美しい。ローマ字入力よりも平仮名入力者の方が多いのかしら?‥‥日本語表示に拘泥るのは「窓」からの乗り換え組だったりして。昔から林檎派はUSキーボードと決まっていたのだから。アルミ削り出しのユニボディ、白いアップル・マーク、環境センサーで光るバックライトキーボード、ガラス製のパネル‥‥SSDに交換することで軽くなったMacBook Proはデザイン的にも美しい。2001年のiBook、2011年のMBP‥‥奇しくも2つの年には想像を絶する大惨事がNYと東日本で起こった。アップル・ユーザになってから丸10年。アップルCEOの逝った年に新しいノートブックを買うのも何か特別な意味があるような気がして、感慨深い。

    リアル店舗に在庫のある製品は販売店によっては値引きしたりポイントが付いたりするけれど、カスタマイズすると定価でポイントなども一切付かない。つまりアップル・ストアで購入するのと同じ条件になってしまう。基本的にオンライン、直営店、専門店、量販店のどこで注文しても同価格なわけだが、幸いポイントが3万点余り貯まっていたので某家電量販店で買うことにした。アップルから来ている人(コンサルタント)は煩瑣な質問にも真摯に対応してくれた。カスタマイズ(BTO)はオンラインでしか注文出来ない。店内のパソコンを貸すから、Apple IDを打ち込んで自分でやれと言わんばかりの某アップル・ストアとは大違い。それにしても愛しのMacBook Proが自宅に届くまでに10日以上もかかるとは!‥‥USキーボードに交換するだけで海外発注になってしまうのは今後改善して欲しいところである(オンラインの「3営業日 」は最速の場合)。MBPをスリムでコンパクトなパッケージから取り出す。SSD仕様とUSキーボードであることを確認してセットアップする。ネットに繋いでソネブロにログイン。管理ページを開いたら、総閲覧数が100万pvに達する直前だった。

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  • カスタマイズした「sknysのプロフィール」
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    〈猫はゴロニャン〉で紹介した『魔法の猫』(扶桑社 1998)は中央図書館の公開書庫の棚の上で眠っていた。しかも「寄贈」という赤いスタンプが本の上部に押されている。最近借りた『帰って来た猫ストーカー』(洋泉社 2008)も寄贈本だった。この区にはネコ好きの読書家がいるのかしら、それとも図書館で購入出来なかった本を補完するシステムがあるのかな?‥‥いずれにしても、有り難いことである。しかし、どんなに気に入ったほんでも貸し出した資料は期限が来たら返却しなければならない。ある日、ICタグの導入と自動貸出機の設置工事のために臨時休館している図書館へ本を返しに行った(予約資料の貸出や返却業務は実施している)。その後、某BOOK・OFFに立ち寄って105円の文庫棚を物色していたら、赤い背表紙に白抜き文字で「魔法の猫」と書いてある文庫本が目に飛び込んで来た。まるで新しい飼主を待っていたネコたちのように。ガミッチ、レイディ・メイ、ジェイド・ブルー、キティー、フェリシティ‥‥街のネコちゃんと同じく、ネコ本との出会いもスリリングでエキサイティングなのである。

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    約2週間も自室にパソコンのない環境だったので、ブログを始めてから丸6年、7年目を目前にして定期的な更新が滞ってしまった。このまま今後もリアルタイムではなく、1週間遅れの過去記事として地道に更新して行くのか、それとも徐々に挽回して元のペースに戻すべきか思案中‥‥。100万pvを超えたらスローダウンして更新回数を減らそうかとも考えていたので焦りは全くないけれど、ブックマークしている定期読者のことを思うと悩ましい。USキーボードに替えたことでタイピング・ミスも減り、文字入力の時間も大幅に短縮され(日本語入力IME「ことえり」の変換力もアップした)、SSD化で表示速度も速くなったからといって、Mac OS X Lionのマルチタッチジェスチャのように軽やかにブログ記事を量産出来るとは限らない。むしろMBPの操作やOSの新機能を使いこなすことに時間を奪われるだろう。とりあえず2011年内は今までのペースを維持して、来年(2012)のことは正月にでも熟考することにしよう。次の目標は記事数500かな?

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    • 「PAGE VIEW」シリーズは今回で終了します。次は200万pvで会いましょう^^;
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    魔法の猫

    魔法の猫

    • 編者:ジャック・ダン&ガードナー・ドゾワ(Jack Dann & Gardner Dozois)
    • 出版社:扶桑社
    • 発売日:1998/02/28
    • メディア:文庫
    • 収録作品:跳躍者の時空 / 鼠と竜のゲーム / 魔性の猫 / 猫は知っている / シュレディンガーの猫 / グルーチョ / 猫の子 / 猫に憑かれた男 / 生まれつきの猫もいる / 愛猫家 / ジェイド・ブルー / トム・キャット / ソニーとクレーン・ヴェッスルマンとキティ / 魔女と猫 / 古代の遺物 / ささやかな知恵 / シュラフツの昼さがり


    帰って来た猫ストーカー

    帰って来た猫ストーカー

    • 著者:浅生 ハルミン
    • 出版社:洋泉社
    • 発売日:2008/12/02
    • メディア: 単行本(ソフトカバー)
    • 目次:新しい町で出会ったトリプルネームの猫 / 幻の猫山一家を探して / 猫写真とヌード写真の共通点 / 東京湾の隅っこで大冒険 / 脳科学者の魔法猫 / お寺で連続猫アタックに悶絶 / 謎の猫紳士とレッツ・ストーキング / 雨の日は猫日照り / 激突!実家猫 vs 東京猫 / デザート付きのブランチで猫を待つ / 猫と猫の境目を繋ぐ旅 / 歓楽街の隙間は猫パラダイス / ...


    s k n y s

    s k n y s - s y n k s

    • no nice!
    • Author: s k n y s
    • Articles: 360
    • Date: 2011/11/21
    • Page View: 1000770

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    コメント 2

    ぶーけ

    おめでとうございます。^^
    by ぶーけ (2011-11-30 17:13) 

    sknys

    ぶーけさん、お祝いコメントありがとう。
    100万PVよりもMacBook Proを購入したことの方が嬉しかったりして^^;
    by sknys (2011-11-30 20:55) 

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