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スニーズ・コメンツ #18 [c o m m e n t s]



  • 私の持っている画集のなかに、「ビルボケをもつ女」という題で、右手で拳玉の柄を握り、左手で玉の頭を撫でている少女の裸体画がある。どう見ても、これにはエロティックな寓意があるとしか思われない。この場合、拳玉は一種の男根を暗示するものでもあるのだろう。/ この拳玉がヨーロッパから日本に渡ってきたのは、江戸時代の安永年間だという。当時の民族学便覧ともいうべき『嬉遊笑覧』に、拳玉についての叙述があるそうだ。それによると、当時は宴会の余興に拳玉の競技をやって、玉を皿に受けそこなった者には、罰として酒を無理に飲ませたという。これはおもしろいアイディアだな、と私も思わざるを得ない。/ 私もひとつ、女の子をあつめて拳玉競技大会をひらき、うまく玉の穴に入らなかった子には、罰として‥‥さあ、どうしようかな?
    澁澤 龍彦 「拳玉考」


  • ♭『綿の国星』 大島 弓子
    びっけさん、こんばんは。Lala(1978.5)に101頁掲載された第1作目のチビ猫は耳も小さくて「女前」ですが、次第に耳が大きくなって、逆に幼い少女のようになってしまう(「おれは鉄兵」みたいな感じ?)。美しい「娘猫」に成長して、恋をするという物語にはならなかった。シリーズ化してから、「ひっつめ三つ編み」の出番が極端に少なくなるのも残念です。
                              by sknys (2010-03-02 01:08)

    ♭ ナタリアちゃん日本着&タワレコ・インストア ── ナタリアちゃんに逢えた!
    Asamiさん、こんばんは。渋谷駅に着いた時に4時を回っていたので焦りましたが、タワレコのインストア・ライヴに間に合いました。「ナタリアちゃんの写真」を撮ったので、許可が貰えれば、後日ブログにアップしたいと思います。自分のヴォイスやギター・フレーズをリアルタイムでサンプリング〜ループ化して重ねるループ・ペダルは効果抜群ですね。知らない人はビックリしたんじゃないかな?
                              by sknys (2010-03-23 21:10)

    ♭ かじられにゃん。
    こにゃさん、こんばんは。ちゃいにゃん(註:こにゃさんの飼い猫)に齧られたのかと心配しちゃった。つむじさんが愛猫コトブキに手を咬まれて、化膿したことがあったから‥‥。雄ネコ同士のナワバリ争いに負けたのかしらん?‥‥「藪の中‥‥」を覗くと、オキザリスの白い花が咲いている。オキザリスって、繁殖力が強いのね。
                              by sknys (2010-03-25 00:33)

    ♭「アタックNo.1」 私は小鳩くるみバージョン!
    びっけさん、こんばんは。小鳩くるみヴァージョンに1票!‥‥『アタック No.1』(1969-71)の主題歌はフルオケなんですね。2ヴァージョンを聴き較べてみると、大杉久美子さんの歌は無個性の典型的なアニメ・ソング。小鳩くるみさんの方がエモーショナルで情感が入っている。ソウルフルと言っても良いくらい表現力が豊か‥‥つまり、歌が上手いということ。ちょっと目がウルウル(花粉症?)しちゃいました。小鳩くるみは「歌のお姉さん」のイメージが強いけれど、鷲津名都江さんは大学の先生なんですよね。『ようこそ! マザーグースの世界へ』(NHK教育 2004~05)を見なかったら、「オレンジとレモン」という記事は書かなかったでしょう。
                              by sknys (2010-03-28 00:21)

    ♭ どんうぉり〜♪びーはっぴ♪
    tumuziさん、こんばんは。ピーガブ(Peter Gabriel)のカヴァ・アルバム《Scratch My Back》(Real World 2010)はスペシャル・エディション(2CD)を買いました。懲りまくった選曲に、オレは新しい音楽(Elbow、Bon Iver、The Magnetic Fields、Regina Spektor)も聴いてるぞ!‥‥という主張が感じられます。逆さホタルになったピーガブ爺は魔道士みたい。仙人みたいなシルビ庵(David Sylvian)と良い勝負かも?
                              by sknys (2010-04-01 23:46)

    ♭ 20年前の美少女 ── ニャンプリル・フール?
    「20年前の美少女の写真」は千露さんじゃなかったのか!‥‥三毛ネコの毛並みは羽毛のように柔らかですね。岩合光昭写真展「ねこ」(日本橋三越本店)の会場の外に入場者の撮った「愛猫写真」が沢山貼ってあった。「ネコ写真」を持参すると割引き料金になるのだ。
                              by sknys (2010-04-02 00:22)

    ♭ 漫画家・佐藤史生先生逝去
    miyucoさん、こんばんは(Twitterは情報が速いなぁ)。佐藤史生さんの訃報はド・スゥ。さまからのコメントで知り、「サカタBOX」やYOMIURI ONLINEで確認しました。「ワン・ゼロ」(1984~86)の中の4体の獣頭神像が泥舟に乗って日本へ渡るシーンや、プロトタイプの「夢喰い」(1982)の「お身ぬぐい式」は強く印象に残っています。初期作品を余り読んでいないのは悔やまれるけれど、「青い犬」(1977)は絵柄が花郁悠紀子や萩尾望都先生に似ている。2人ともモーさまのアシスタントをしていたので、当然といえば当然ですね。「ド・サト奇談」のジャム瓶の中に紅茶を入れる(史生流ロシアン・ティ?)奇行には笑っちゃった。ハロッズのイチゴ紅茶(Ceylon Tea With Strawberry Fruit Pieces)を飲んでいるので(香りだけのフレイヴァ・ティや酸っぱいだけのハーブ・ティとは違って、苺と紅茶の味と香りがする)。花郁悠紀子さんのように、「佐藤史生全作品」を刊行して欲しい。波津彬子さんの役目を坂田靖子さんが請け負ってくれると良いのですが。合掌。
                              by sknys (2010-04-07 01:42)

    ♭ 桜日和
    イネムリネコさん、こんばんは。S神井川沿いの桜も満開でした。これで川の水質が綺麗ならば言うことないのですが‥‥。『澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド』(集英社 2010)は新刊なんですね。文庫版『迷い猫あずかってます』(新潮社 1996)の表紙画像を拝借しました。Amazonのリンク画像に赤い帯が付いていたので‥‥もちろんアフィリエイトはしていません。支障がある場合は削除します。
                              by sknys (2010-04-12 01:07)

    ♭ ごあいさつ。── kovaioさんが10ヵ月ぶりに復帰!
    kovaioさん、お久しぶりです。睡眠時間の短い人の方が「人生」が長いのかもしれない。睡眠時間が長いから長生きするというわけでもないらしいから。クマの着ぐるみ姿で夜の美術館内を徘徊するパフォーマンスのタイトルが「Sleeper」だった。不眠症のクマさんだったのかしら?‥‥iPadは延期されちゃったけれど、『1Q84 BOOK3』(新潮社 2010)が出ましたね。深夜、書店前に並ぶ春樹オタクでなくても、あれから青豆が一体どうなったかは気になるところです。
                              by sknys (2010-04-17 00:24)

    ♭ 猫の顔の取っ手
    tumuziさん、こんばんは。朗らかで、心が洗われるようなネコさまですね。何に使うのかな、抽き出しの把っ手とか?‥‥イネムリネコさんが京都・K文社で購入した『澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド』は、澁澤龍彦が鎌倉の海辺で拾ったり、友人から貰ったり、海外旅行で買って来たオブジェを集めたドラコニア・コレクション。文章は再録ですが、写真は沢渡朔が撮り下ろしています。
                              by sknys (2010-04-19 01:15)

    ♭ ソフトマシーン by バロウズ
    モバサムさん、こんばんは。『ノヴァ急報』(サンリオ文庫 1978)だけでなく、『爆発した切符』(1979)も買っておけば良かった。日本にはドラッグはあっても、「ドラッグ・カルチャー」がないので受け入れ難い世界なのかもしれません。中島らもの『バンド・オブ・ザ・ナイト』(講談社 2000)も殆ど無視された。ネコ好き爺さんの『内なるネコ』(河出書房新社 1994)も読んでね。
                              by sknys (2010-05-25 23:28)

    ♭ COM 1971年7月号 ── 台風と少女
    トミー。さん、作品紹介&リンクありがとう。上村一夫の「初恋漬」(COM 1971. 7)は1回読んだだけでは真相が分からない、奥深い短篇ですね。野原で花火をしている少年の前に少女が現われる‥‥「血のイメージ」を背負って。「最後の夜」に少女は少年を倉庫へ誘うわけです。「pumpkin boy」はハロウィンに関係があるんじゃないかな?‥‥仮装してキャンディを貰いに行く子供たちのイメージでしょうか。「文藝別冊 萩尾望都」(河出書房新社 2010)というムック本が出ました。モーさまのロング・インタビューやマネージャー(城章子)、家族(父母姉妹)インタヴュー、マンガ家や作家の特別寄稿、仕事場&愛猫写真、レア作品など‥‥盛り沢山。表紙は、あの版画です
                              by sknys (2010-05-27 00:10)

    ♭ 文藝別冊 萩尾望都
    miyucoさん、こんばんは。『トーマの心臓』(1972~76)もリアルタイムで読んでいないので、「性的暴行」があったと理解出来ました。重要なのは、ユーリが暗い夜道を歩いていて通り魔にレイプされたわけじゃないということ。品行方正な優等生としての白ユーリと堕天使・黒ユーリに分裂していること。この天使と悪魔の2面性が衝撃的だった。18年後の『残酷な神が支配する』(1992~2001)は『トーマの心臓』の変奏曲だと思います。石森章太郎の「きりとばらとほしと」(1962)を読みました。過去・現在・未来‥‥女吸血鬼となったリリが若い容姿のまま100年以上生き続ける設定は、『ポーの一族』に良く似ています。「不老不死」というテーマも、30年後の『バルバラ異界』(2002~05)に継承されている。「特別寄稿」マンガの中で一番笑ったのが、清水玲子。羽海野チカの手描き「年賀状」が可愛い。御両親は萩尾望都の作品の凄さが全然分かっていない。残念なことに‥‥。客観的な描写や客観的な作品というものは存在しない。読者の読むという行為の中に、1人1人の読者との関係性の中に「作品」があるのではないでしょうか。
                              by sknys (2010-05-30 00:08)

                        *

    〈s k n y s - s y n k s〉以外の記事に付けた「外コメント」を纏めてみたら結構面白いかも?‥‥というアイディアから生まれた再録シリーズの第18集です。コメントというよりも「ミニ記事」に近いかもしれません。コメントは原則としてオリジナルのまま時系列順に転載‥‥事実誤認(誤記)や誤字・脱字、改行の無効化、句読点や記号・顔文字の有無などを精査。内容の分かり難いコメントには補足説明を加えてコメントした元記事にリンクしました。過去3ヵ月間(2010/03/01〜2010/05/31)に書いたものの中から、第三者がコメントだけ読んでも面白いものを中心にセレクトしています。メキシコからやって来たナタリア(Natalia Lafourcade)ちゃんのインストア・ライヴには萌えました。6月にはエミリー(Emilie Simon)さんも来日しましたが、その一方で、HMV渋谷が8月に閉店という悲しいニュースも飛び込んで来た。この数ヵ月で地球が縦に1回転したような隔世感?‥‥ド・サトさま(佐藤史生)の突然の訃報はショックだった。合掌。

                        *





    Scratch My Back

    Scratch My Back

    • Artist: Peter Gabriel
    • Label: Real World Prod. Ltd
    • Date: 2010/03/02
    • Media: Audio CD(2CD)
    • Songs: Heroes / The Boy In The Bubble / Mirrorball / Flume / Listening Wind / The Power Of The Heart / My Body Is A Cage / The Book Of Love / I Think It's Going To Rain Today / Apres Moi / Philadelphia / Street Spirit / The Book Of Love (Remix) / My Body Is A Cage (Oxfor...


    アタックNo.1 ── プレミアムDVD コンプリート・コレクション

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    • 出演:鮎原こずえ(小鳩くるみ)/ 早川みどり(坂井すみ江)/ 一ノ瀬努(森功至)/ 本郷先生(中村秀生)/ 猪野熊コーチ(村瀬正彦)/ 三田村(井上真樹夫)/ 大沼みゆき(栗葉子)/ 真木村京子(増山江威子)/ 八木沢香(山本圭子)/ 八木沢静(松島みのり・桂令子)/ 八木沢桂(三浦利子)/ 垣之内良子(恵比寿まさ子)/ シェレーニナ(鈴木弘子)
    • メーカー:アミューズ・ビデオ
    • 発売日:2003/11/07
    • メディア:DVD(18DVD)


    澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド

    澁澤龍彦 ドラコニア・ワールド

    • 著者:澁澤 龍彦 / 澁澤 龍子(編)/ 沢渡 朔(写真)
    • 出版社:集英社
    • 発売日: 2010/03/17
    • メディア:新書
    • 目次:私のコレクション / 過ぎにしかた恋しきもの / 髑髏 / 絵のある石 / トスカナ石 / 石笛 / 三葉虫 / 宝石 / オパール / プラトン立体 / 琥珀のネックレス / オウム貝 / アンモン貝 / 貝殻 / 子安貝 / 海胆 / 玉虫 / 玉虫の厨子 / 標本 / ムクロジの実 / アストロラーブ / 時計 / 凸面鏡 / 仮面と人格 / 仮面 / 貞操帯 / パイプの心理学 / パイプ礼讃 / 地球儀 / ルーペ / 花...


    文藝別冊 萩尾望都 ── 少女マンガ界の偉大なる母

    文藝別冊 萩尾望都 ── 少女マンガ界の偉大なる母

    • インタヴュー:萩尾 望都 / 城 章子 / 萩尾 浩・淑子 / 小夜 / 和歌子
    • 特別寄稿:松本零士 / ちばてつや / 安彦良和 / 永井 豪 / 里中満智子 / 山岸凉子 / 青池保子 / 庄司陽子 / 赤石路代 / 清水玲子 / 宮脇明子 / ささやななえこ / 羽海野チカ
    • 出版社:河出書房新社
    • 発売日:2010/05/14
    • メディア:ムック
    • 収録作品:彼 / お葬式 / ルルとミミ / 月蝕 / フレア・スター・ペティコート / モトちゃんのシネマウォーク

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