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スニーズ・シンクス 2 0 1 3 [b l o g]



  • マドンナが、選ばれて作られた女たちであるマリリン・モンローやマレーネ・ディートリッヒやエビータに扮装するのと違って、ガガは、動物の着ぐるみや生のステーキを身にまとう(いかにも拒食症的イメージだ)のであり、サンリオのキティちゃんの無数の縫いぐるみをドレスに縫いつけた衣裳を着るのは、いわばキティ=ゾンビを生きるということに他ならない。サンリオのキティは、もちろんあのウサコちゃんミッフィーの耳を切って(美容整形というより、遺伝子操作によってかもしれない)誕生したキャラなのだけれど、ミッフィーが、ドレスの色を変える程度で、かたくななまでに変化を拒みつつ永遠に同じ姿で生きるという意味で吸血鬼的エリートであるのに反して、キティは貪欲に何でも着て何にでも変身して何にでもプリントされ世界中に広がったという意味でゾンビ的なのだ。そして、貧相なレディ・ガガは決して「美女」ではないし「男を悩殺」もしないだろう。
    金井 美恵子 「様々な意匠、男たち、少女たち 1」


  • 8年目のスニンクス(sknynx)は62本の記事をアップした(2012.12~2013.11)。月5本というスロー・ペースで、月末26日の「サイバー・キャット」シリーズや一覧リストなどを除くと毎月3本の記事を書いていることになる。タイトル下の「ブログ紹介文」に「c a t s. p a l i n d r o m e. m u s i c. c o m i c...」とあるように、ブログ・テーマは「ネコ」と「回文」と「音楽」と「コミック」‥‥。回文シリーズは年4回、音楽(洋楽)は随時、ネコは何時でも‥‥というスタンスだったが、年々ネコ度(頻度と温度)が上がっているような気もする。2012-3年度は定番の「ネコ・ログ」シリーズだけでなく、〈表参道のCAT ART〉〈ネコと歩けば〉〈ネコとライオン〉などのネコ・アート記事もアップした。1日1回は外ネコの姿を見ないと心穏やかではないし、岩合光昭さんの「今、動物たちは虐げられている」という言葉も胸に刺さる。

    ブログのトップを飾るネコ写真に関しては、もう少し明るいズーム・レンズが欲しい。ネコ撮り用カメラ(NEX-5N)よりもセンサーの大きく解像力に優れたフルサイズ・ミラーレス(Sony α7)の登場も気になる。ソネ風呂のブログ・テーマに「ネコ」という項目があれば躊躇なく選ぶのだが、残念ながら「ペット」というテーマしかないので、試しに「音楽」に設定してみた。「管理ページ」に表示されるアクセス・ランキングは閲覧数(page view)ではなく、訪問者数(visited)を元に算出しているらしい。テーマ別の順位は50〜60位辺りを彷徨っている。1日の訪問者数が1000人以上にならないと順位が表示されて「ブログ共通テーマ / ランキング」に載る25位以内には入らないのかもしれない。〈猫のアート〉の閲覧数が異常に増えた時期があった。この記事だけに英字のスパム・コメントが付いたのも不思議だったが、それから暫くしてソネ風呂からスパム対策として「コメント投稿での画像認証表示の仕様変更」があった。

    コメント投稿時に入れる認証コードを「有効」にしていると、ログイン時にも画像認証が表示されるようになってしまった。「管理ページ」の「設定」から「無効」にすることで従来に仕様に戻せるものの、過去の記事には反映されず、「記事管理」〜「記事一覧」から50件ずつ変更しなければならない。記事数の少ない場合は兎も角、千件以上の記事をアップしている古参のブロガーには面倒な修正作業になるかもしれない。仕様変更でブログのセキュリティが高まるのは良いとしても(もっとも画像認証を「有効」にしていても〈猫のアート〉にはスパム・コメントが付いていた)、元に戻すために手作業を強いるのは欠陥仕様変更ではないかしら。常時ログイン状態のブロガーは、この仕様変更に気づいていない可能性もある。今まで認証入力なしにコメント出来ていたブログで、認証コードの入力を求められるようになったから。認証コードが判別し難いという苦情に応え、文字色を青から緑色に変えて見やすくしたのは良かったけれど。

                        *

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    2013年11月末に総閲覧数が170万PVに達した。月2〜3万という閲覧数が多いのか少ないのかは不明だが、年々微増はしている。記事別では前述した〈猫のアート〉がトップに躍り出て、2位以下〈オレンジとレモン〉〈ミレーヌの憂鬱〉〈哀愁のブルーマ〉〈4シーズンズ〉という順位に変動した。どの記事に人気があるかという興味よりも、1万PVを超えた記事が4つに増えたことの方が単純に嬉しかったりする。このトップ5の順位は当分の間、変わらないはず。回文シリーズは〈ハッカー河童〉〈体罰撤廃だ!〉〈悪乗り尻乗るわ〉〈ランバダ半裸〉の4本をアップして340回文となった。袋小路に入ったというかマンネリ気味ではあるものの、手を替え品を替えて作っている。長い回文が意味不明瞭の曖昧模糊となるのに対して、短回文は上手く決まれば美しい。たとえば〈シルエット、日陰が1つL字〉〈南欧男、寝るネコと追う女〉などは結構気に入っている。〈くまモンは今晩、阿蘇。餡パン、小判も撒く〉〈睨むさくらパンダ可愛いわ。花壇、薔薇、叢に〉など、「なぞなぞ回文」として出題している回文は出来の良い作品から選ぶようにしています。

    洋楽記事は年末の〈兎男のクリスマス 2〉、新年恒例の年間ベスト・アルバム〈子猫の予言者〉に始まり、〈クリアランスセール 2013〉〈僕の血みどろヴァレンタイン〉〈真夏のクリアランスセール 2013〉〈ミナス・ミュージック〉〈ジュリアとジュリアナ〉〈アルゼンチン・ミュージック〉、「ファブ・フォー」シリーズの〈回転式拳銃〉〈黄色い潜水艦〉〈ゴム底魂〉などをアップした。毎年12月になると欧米各音楽メディアの「年間ベスト・アルバム」が次々と発表される。その一方で創刊25周年を迎えた「クロスビート」が11月号で休刊するなど、洋楽以上に音楽雑誌の売れない時代になってしまった。「CROSSBEAT Special Edition 年間ベスト・アルバム 2013」(シンコー・ミュージック MOOK)を立ち読みして思ったのは、海外の音楽情報量が極端に少なかった時代には欧米メディアの引用や受け売りだけで成り立っていた日本の洋楽雑誌も、独自の編集方針や鋭い批評性を持っていないと生き残れなのではないかということ。

    NMEやSpin誌の「年間ベスト・アルバム」と余り変わり映えしないリストを載せるだけでは殆ど意味がない。音楽雑誌や音楽サイト、新聞各紙などの音楽メディアが選出した「年間ベスト・アルバム」は雑誌や新聞を購入しなくてもネットで簡単に閲覧出来てしまうし、各メディアのレヴュー評価点を独自に集計したトップ・チャートを発表しているサイトさえあるのだから(ベスト・アルバムは「Album Of The Year」「Metacritic」でチェック!)。そもそも音楽雑誌の編集者や音楽評論家たちの「洋楽」に対する耳が鈍化していないだろうか。旧態依然とした「ロック馬鹿」ばかりではないか。試聴盤だけを聴いて提灯記事を書いている編集者や評論家、高い国内盤しか買わない洋楽愛好家は言うに及ばず、世界中の音楽がインターネットで無料(ただ)聴き出来るグローバルな時代を生きているのに、iPhoneで邦楽(J-POP)しか聴かない日本人リスナーの奇妙さも言及されてしかるべきでしょう。

      The Wire 2013 Rewind's Top 10 Albums
    • Julia Holter - Loud City Song
    • Laurel Halo - Chance Of Rain
    • Rashad Becker - Traditional Music Of Notional Species Vol. I
    • Richard Dawson - The Glass Trunk
    • Tim Hecker - Virgins
    • Oneohtrix Point Never - R Plus Seven
    • RP Boo - Legacy
    • Wolf Eyes - No Answer: Lower Floors
    • Graham Lambkin & Jason Lescalleet - Photographs
    • The Knife - Shaking The Habitual


      Pitchfork's The Top 10 Albums Of 2013
    • Vampire Weekend - Modern Vampires Of The City
    • Kanye West - Yeezus
    • Disclosure - Settle
    • My Bloody Valentine - mbv
    • Danny Brown - Old
    • Deafheaven - Sunbather
    • Daft Punk - Random Access Memories
    • Majical Cloudz - Impersonator
    • Savages - Silence Yourself
    • Arcade Fire - Reflektor

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    「SPEC〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜」(TBS 2010)の再放送(2013.10.14~18)にハマった。公安第五課未詳事件特別対策係(未詳)の刑事がSPECホルダーの起こす怪事件に挑む超能力SFドラマだが、深夜枠ならば兎も角、この破天荒な「幻魔大戦」が金曜夜の10時台に放送されていたことに驚く。主演は戸田恵梨香(当麻紗綾)と加瀬亮(瀬文焚流)の2人で、「未詳」の係長に竜雷太(野々村光太郎)、紗綾の実弟に神木隆之介(一十一)、警視庁公安部特務選任部長に椎名桔平(津田助広)‥‥という曲者揃いの配役。SPECホルダーの特殊能力も時間停止、未来予知、サイコメトリー、千里眼、憑依、念動力‥‥と何でもありの世界。テレパス娘のサトリ(真野恵里菜)ちゃんにも萌えました。過去のヒット曲やTVドラマなどのパロディやギャグ(小ネタ)を鏤める脚本はクドカンを想わせるが、西荻弓絵の方が重くて毒がある。「みんな!エスパーだよ!」(テレ東)で女子高生テレパス平野美由紀(パンチラあり!)、「悪霊病棟」(MBS)で霊能力を持つナース尾神琉奈という全く違うキャラを演じた夏帆の演技も際立っていた。

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     スニンクスなぞなぞ回文 #35

     ◯△▢▽おもてなし☆しなてもお▽▢△◯

     回文作成:sknys

     ヒント:貧困東京五輪開催?


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    • Author: sknys
    • Articles: 485
    • Page View: 1,735,660
    • Date: 2013/12/21
    • Media: Internet


    目白雑録 5 小さいもの、大きいこと

    目白雑録 5 小さいもの、大きいこと

    • 著者:金井美恵子
    • 出版社:朝日新聞出版
    • 発売日:2013/09/20
    • メディア:単行本
    • 目次:「原発はバクハツだ! 」そして、様々な神話 / 様々な神話、さまざまな液状化現象 / 様々な言葉、言葉‥‥1 / 様々な言葉、言葉‥‥2 / マッカーサーと「雨ニモマケズ」/ マッカーサーと「ジェロニモ」1 / マッカーサーと「ジェロニモ」2 /「ジェロニモ」と「アルカトラズ」1 /「ジェロニモ」と「アルカトラズ」2 / 様々なる意匠、あるいは女であること...

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    コメント 2

    miyuco

    sknysさん、こんばんは。
    コメント認証はさわらなくていい部分をさわって
    支離滅裂になってしまった感じですよね。
    大迷惑(`^´)

    「spec」は我が家もハマりました。
    ハマった人が多くてネット上での評価は高かったのに
    視聴率的には惨敗で堤監督が嘆いていました。
    血まみれの作品は一般受けはムリだったのかな。
    ダークで硬質な世界が魅力的だったのに。
    サトリ、かわいかったです。
    by miyuco (2013-12-23 18:39) 

    sknys

    miyucoさん、コメントありがとう。
    そもそもコメント認証がスパム対策に「有効」なのか疑問です。
    こんな欠陥仕様変更になるのだったら、
    始めから認証コードを「無効」にしておけば良かった。

    劇場版「SPEC〜結〜」(2013)のPRを兼ねた深夜の再放送でしたが、
    スペシャル版「SPEC〜翔〜」(2012)、劇場版「SPEC〜天〜」(2012)、スペシャル版「SPEC〜零〜」(2013)まで堪能しました。
    小ネタ・パロディや脱力ギャグを連発しても世界観が強靭なので、
    シリアスなストーリは揺るがない。
    スプラッタやSF(超能力もの)というだけで拒絶した年長者もいたはず。
    でも「スケバン刑事」や「夏色のナンシー」(早見優)の可笑しさは
    若い視聴者には分からないでしょうね。

    真野恵里菜は女子高生・浅見紗英役で「みんな!エスパーだよ!」にも
    出演しています^^;
    by sknys (2013-12-25 00:47) 

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