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コンフェデ杯の朝(2 0 1 3) [s o c c e r]



  • ● 日本 1 ─ 2 メキシコ(6/22 ベロオリゾンテ)
  • 日本は累積警告で出場停止のMF長谷部誠に代えて細貝萌、DF2人を入れ替えて酒井宏樹と栗原勇蔵が先発出場した。前半9分、MF遠藤保仁のシュートをFW岡崎慎司がコースを変えてゴールするもオフサイド判定。序盤こそ優勢だったが、次第にメキシコに主導権を握られる。同40分にはFWドス・サントスのクロスを頭で合わせたMFグアルダードのボールが左ポストを直撃した。後半9分、グアルダードの左サイトからのクロスをFWエルナンデスがヘッドで決めてメキシコが先制。日本はFW前田遼一と酒井をDF吉田麻也と内田篤人に交代して3バックの攻撃的な布陣とするが、直後の同21分、右CKをDFイラム・ミエルがニア・サイドで反らし、エルナンデスに頭で繋ながれて再び失点。同32分にMF長友佑都が負傷退場すると、MF中村憲剛を入れて4バックに戻さざるを得なかった。同41分、左サイドからのMF香川真司のクロスを遠藤が折り返し、FW岡崎慎司が足で合せて1点差とする。アディショナルタイムにペナルティ・エリア内で内田がエレナンデスを倒して決定的なPKを与えるが、GK川島永嗣が阻止した(零れ球に反応したエルナンデスのシュートはクロスバーを叩いた)。

  • ● イタリア 2 ─ 4 ブラジル(6/22 サルヴァドール)
  • イタリアはMFピルロを右脹脛の筋肉痛で欠き、MFデ・ロッシも累積警告で出場停止。ブラジルは負傷したMFパウリーニョに代えてMFエルナネスが先発出場した。キックオフ後の約3分間はブラジルの猛攻が続く。過密日程のためか前半26分にMFモントリーヴォ、同30分にはDFアバーテ、ブラジルも同34分にDFダヴィド・ルイスが負傷交代。均衡を破ったのはブラジルだった。同46分、FWネイマールの左CKをフレッジが頭で合せ、GKブッフォンの弾いた零れ球を途中出場のDFダンテが左足でゴール右隅に蹴り込んだ。イタリアも後半6分、ブッフォンのゴールキックをバロテッリがヒールで繋ぎ、途中出場のMFジャッケリーニが右サイドから同点シュートを放つ。同10分、ペナルティ・エリア前で倒されたネイマールがFKをゴール右(サイドネット)に直接決める。同21分にはDFマルセロのロングパスをフレッジが相手DFと競り合いながらも左足で入れて追加点。イタリアも同26分に右CKをバロテッリのトラップ、MFアクイラーニと繋ぎ、DFキエッリーニが蹴り込んで再び1点差とするが、同44分にマルセロのシュートをブッフォンが弾くと、フレッジに駄目押し点を決められた。

  • ● ナイジェリア 0 ─ 3 スペイン(6/23 フォルタレザ)
  • 前半3分、MFイニエスタのパスを受けたDFジョルディ・アルバが相手DF3人をドリブルで躱し、左足でゴール左に流し込んだ。23名の登録選手全員を先発出場させたスペイン優勢かと思われたが、気温29℃、湿度62%という蒸し暑さのためか次第にナイジェリアが攻勢に出る。スペインは後半8分、MFセスク・ファブレガスに代えてMFダヴィド・シルヴァ、同14分にFWソルダドに代えてFWフェルナンド・トーレスを入れて活性化を図る。同17分、FWペドロの左サイドからのパスにトーレスがヘッド(ファースト・タッチ)で合せて追加点。同30分にはペドロに代えてFWヴィジャを投入する。同43分、ヴィジャのロングパスに反応して走り出したジョルディ・アルバがGKエニェアマを躱して自身2点目となるゴールを決めた。ナイジェリアも果敢に攻め続けてペナルティ・エリア内に再三侵入したが、シュートの精確性に欠けた。スペインは公式戦28試合無敗記録を更新。まさに「無敵艦隊」の称号に相応しいチームである。

  • ○ ウルグアイ 8 ─ 0 タヒチ(6/23 レシフェ)
  • ウルグアイは先発メンバー11人全員を入れ替えた。前半2分、右CKをDFスコッティが反らし、FWエルナンデスが頭で合せて先制。観客は失点してもラインを下げないで攻めるタヒチに大声援を送り、ウルグアイがボールを持つとブーイングを発する。同24分、MFロデイロのパスに反応したエルナンデスがオフサイド・ラインを突破し、GKメリエルも躱して追加点。同27分、MFガルガノのパスをMFペレスがヘディング・シュートし、右ポストに当たって跳ね返ったボールを押し込む。同46分にはガルガノのスルーパスを受けたエルナンデスがメリエルの右を抜いてハットトリック。後半4分、ウルグアイはDFアギレガライがペナルティ・エリア内でDFバラールに倒されるが、スコッティのPKはメリエルに阻止される。同6分、スコッティがFWチョン・フエを倒し、2枚目のイエローカードで退場。タヒチが数的優位に立つものの、同14分にDFルディヴィオンがアギレガライを倒し、同じく累積警告で10人対10人となる。同16分、MFガルガノのクロスをロデイロが合せて5点目。同22分、チョン・フエがペナルティ・エリア内でアギレガライを倒して再びPK(エルナンデスはポーケルを達成)。同37分と45分には途中出場のFWスアレスが2得点して8点差とした。

                        *

  • ○ 準決勝 ブラジル 2 ─ 1 ウルグアイ(6/26 ベロオリゾンテ)
  • 試合前のセレモニーで両チームの主将チアゴ・シウヴァとディエゴ・ルガーノが反レイシズムの声明を読み上げ、選手たちが「SAY NO TO RACISM」の横断幕を広げた。コンフェデ杯フランス大会(2003)の試合中に急死したマルクヴィヴィアン・フォエ(カメルーン)選手への黙祷もあった。南米対決となった準決勝は慎重な立ち上がりで、ブラジルも猛攻を仕掛けない。前半14分、右CKでDFダヴィド・ルイスがDFルガーノを引き倒してウルグアイにPKを与えるが、FWフォルランのシュートをGKジュリオ・セーザルが阻止。同41分、MFパウリーニョのパスを受けたFWネイマールが胸でトラップしてシュート、GKムスレラの弾いたボールをFWフレッジが右足のアウトで触ってブラジルが先制する。後半3分、ペナルティ・エリア内での混戦で、DFチアゴ・シウヴァからDFマルセロへのパスを奪ったFWカヴァーニが同点シュートを決める。延長戦も視野に入って来た同41分、ネイマールの左CKをファーポストにいたMFパウリーニョが頭で合せてブラジルが勝ち越す。ウルグアイはアディショナルタイムにムスレラを前線に上げて同点ゴールを狙ったが及ばなかった。

  • ○ 準決勝 スペイン 0 (PK7─6)0 イタリア(6/27 フォルタレザ)
  • 準決勝第2試合はユーロ対決。第1試合と同じくカシージャスとブッフォンの両主将が反レイシズム宣言をした。イタリアは左足負傷で離脱(帰国)したバロテッリに代えてFWジラルディーノ、スペインはタヒチ戦で4ゴール(ポーケル)したFWフェルナンド・トーレスが先発出場。ショートパスを繋ぐスペインは攻め倦み、3バックのイタリアがカウンターで反攻するが、気温30℃、湿度58%というコンディションが選手たちの体力を徐々に奪って行く。無得点のまま前・後半を終了して、今大会初の延長戦へ突入。延長戦前半、イタリアがジラルディーノに代えてFWジョヴィンコを入れると、同4分にスペインもトーレスに代えてハヴィ・マルティネスをFWとして投入する。試合は120分戦っても決着がつかず、PK戦へ縺れ込む。先攻のイタリアはMFカンドレーヴァ、MFアクイラーニ、DFデ・ロッシ、ジョヴィンコ、MFピルロ、MFモントリーヴォ、後攻のスペインもMFシャヴィ、MFイニエスタ、DFピケ、DFセルヒオ・ラモス、FWマタ、MFブスケツが成功して6対6のサドンデスに。7人目のDFボヌッチがクロスバーの上に外し、途中出場のMFヘスス・ナヴァスが左隅に決めた。

                        *

  • ● 3位決定戦 ウルグアイ 2(PK2─3)2 イタリア(6/30 サルヴァドール)
  • ウルグアイの3トップ、フォルラン、カヴァーニ、スアレスに対して、満身創痍のフランスはMFピルロとDFバルザーリの2人が負傷で外れ、FWエル・シャーラウィが初先発した。前半24分、MFディアマンティの右サイドからのFKが左ポストを直撃してGKムスレラの右肩に当たり、跳ね返りをDFアストーリが左足で押し込む。後半13分、MFガルガノのスルーパスを受けたFWカヴァーニがGKブッフォンの右を抜くシュート決めてウルグアイも追いつく。同28分、エル・シャーラウィが倒されて得たFKを再びディアマンティがゴール右に直接入れると、同33分にはカヴァーニもFKを左上に入れて再び同点となった。気温28℃、湿度69%というコンディションと過密日程による疲労が選手たちの体力を消耗させる。今大会2度目の延長戦・後半5分、MFモントリーヴォがFWスアレスを倒して退場(累積警告)。イタリアは数的不利に陥るが、伝家の堅守でPK戦に持ち込んだ。先攻のウルグアイは1人目のフォルランがブッフォンに止められると、イタリアも3人目のDFデ・シリオがムスレラに阻止。しかし、ウルグアイのDFカセレスとガルガノが続けて失敗してイタリアが3位となった。

  • ○ 決勝戦 ブラジル 3 ─ 0 スペイン(6/30 リオデジャネイロ)
  • 接戦が予想された決勝戦は思わぬ大差になった。前半2分、FWフッキの右クロスをFWネイマールがトラップすると、DFピケ、アルベロアと縺れて倒れたFWフレッジが右足でゴールに蹴り込む。ボールへの素速い寄せでパスコースを断つブラジルが優位に立つ。同41分、FWフェルナンド・トーレスのパスから左サイドを駆け上がったFWマタのクロスを受けたFWペドロがGKジュリオ・セザールの左を抜くシュートを放つが、DFダヴィド・ルイスに間一髪でクリアされる。同44分にはオスカルとの再度のパス交換からネイマールがディフェンス・ラインを掻い潜ってゴール左上に突き刺す。後半2分、フッキのパスをネイマールがスルーすると、フレッジのシュートが右ポストに当たってゴールイン。再び出鼻を挫かれたスペインは同7分、マタに代えてMFヘスス・ナヴァスを投入。2分後、ペナルティ・エリア内でマルセロにナヴァスが倒されてPKを得るが、DFセルヒオ・ラモスはゴール右に外してしまう。同14分にトーレスを下げてFWヴィジャを入れるも、同23分にピケがカウンターから抜け出したネイマールを倒して1発退場。無敵艦隊スペインの公式戦無敗記録が29試合で止まり、ブラジルがコンフェデ杯3連覇を達成した。

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    日本の約23倍の国土を有するブラジルは広い。同じ国内でも北東部のレシフェやフォルタレザは冬季だというのに高温多湿の真夏のようだった。FWバロテッリやDFアバーテなど主力選手に負傷者が続出した満身創痍のイタリアには中2日という過密日程の影響もあるかもしれない。今大会のハイライトはタヒチ代表ではないかと思う。明らかに実力差のあるスペイン、ウルグアイ、ナイジェリアに大量失点してもディフェンス・ラインを下げずに果敢に攻め続けるタヒチのプレイ・スタイルに観客が大声援を送ったのはのは必ずしもブラジル国民の判官贔屓だけではないはずだ。「絶対に負けられない戦い‥‥」という、どこかの島国のスローガンをも鼻白らませるアマチュアリズム。勝ち負けという結果ではなく、過程‥‥サッカー・プレイすることの愉しさをサポータに思い出させてくれたのではないか。大会中にブラジル全土に拡大した反政府デモも、お祭り(サンバ・カーニヴァル)好きの国民にしては似つかわしくない光景だった。五輪やW杯のためのスタジアム整備や建設費が無駄遣いという論議は開催国ブラジルだけの話ではないでしょう。

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    • コンフェデ杯ブラジル大会(2013)の後半戦です‥‥夜の次は朝なのだ^^;

    • 早朝の試合(07:00~)は録画で視聴しました
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    2013 FIFA Confederations Cup

    2013 FIFA Confederations Cup

    • Host Country: Brazil
    • Dates: 15-30 June
    • Teams: Brazil / Spain / Japan / Mexico / Uruguay / Tahiti / Italy / Nigeria
    • Venue(s): Belo Horizonte / Brasília / Fortaleza / Recife / Rio de Janeiro / Salvador

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    コメント 2

    ぶーけ

    この猫さんは女の子っぽい。
    王妃さま?というより、王子の乳母?

    二つ前?の記事のグレーの縞猫さんは人望あつい有能な公爵さま。
    乳母さんに恋している、とか。^^

    サッカーは全然わからないのですが、最近本多選手の顔を覚えました。
    Bite!
    by ぶーけ (2013-07-09 11:13) 

    sknys

    ぶーけさん、コメントありがとう。
    高い場所が好きなのでソンちゃんと呼ばれています。
    命名はソフトバンクの社長ではなく、孫悟空から‥‥ということは?
    「グレーの縞猫さん」も公爵らしい気品がありますね。

    執拗なマークに堪忍袋の緒が切れちゃって、
    噛みつきたくなる気持ちは分からなくもないけれど^^;
    スアレスはサッカー界(英プレミア・リーグ)の問題児かしら。
    by sknys (2013-07-10 00:05) 

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