BRASEIRO (MP,B 2005) Roberta Sa
AMOR AMOR (Palass / Sony 2004) Arielle Dombasle
REMAIN IN LIGHT (Sire / Rhino 2006) Talking Heads
EVERYTHING THAT HAPPENS WILL HAPPEN TODAY (Todo Mundo 2008) David Byrne & Brian Eno
UN DIA (Domino 2008) Juana Molina
BENZINA (Rock It! 1996) Edgard Scandurra
POINT DE SUTURE (Polydor 2008) Mylene Farmer
SIBERIE M'ETAIT CONTEE (Radio Bemba 2004) Manu Chao
DIZZY SPELLS (Touch & Go 2001) The Ex
QUI DE NOUS DEUX (Delabel 2003) -M-
TRASH YEYE (Virgin France 2007) Benjamin Biolay
ALRIGHT, THIS TIME JUST THE GIRLS (Sympathy For The Record Industry 1999)
MARÉ (Sony / BMG 2008) Adriana Calcanhotto
MARQUEE MOON (Elektra / Rhino 2003) Television
LOVE IN THE TIME OF SCIENCE (Virgin 1999) Emiliana Torrini
DO YOU LIKE MY TIGHT SWEATER ? (Echo 1995) Moloko
PARAXENO FOS (Estia 2000) Haris Alexiou
KISMET (Red Ink 2007) Jesca Hoop
MAYOR (Union De Muiscos 2007) Florencia Ruiz
LES HEURES DE RAISON (Matamore 2007) Soy Un Caballo
Roberta嬢のデビューにはAbreu姉弟が関わっている。Felipeが制作したデモ・テープを聴いたFernandaが気に入って彼女のデビューを後押し。Pedro Luisはタイトル曲〈Braseiro〉を提供しただけでなく2曲で共演。Ney Matogrossoは中性的なヴォイスで、MPB4もコーラスでゲスト参加している。 長い髪の美女には知的なサンバが似合う。Marisa Monteの声に似ているって?‥‥Robertaの方が好みのタイプだったりして #60
『上海異人娼館』や『海辺のポーリーヌ』に出演していた米女優アリエル・ドンバールのラテン名曲集。〈Quizas, Quizas, Quizas〉や〈Besame Mucho〉など、誰もが知っているスタンダード曲を気品溢れる優雅なヴォイスで歌う。古いモノクロ映画を最新リマスター版で観賞してるような感じ(録音もモノラルっぽい)。ノスタルジックな時間がゆったりと流れる。旦那は仏哲学者のベルナール=アンリ・レヴィ(BHL)です #59
リマスターCD+5.1サラウンド・リミックスDVDの2枚組リイシューEU盤。4曲のアウトテイク(CD)と2曲のライヴ映像(DVD)のボーナス・トラックは嬉しいけれど、アナログ盤に入っていた歌詞カードがないのは惜しい。CD+DVDのDUAL DISC(US盤)もある復刻シリーズ。《Little Creatures》以降のEU盤(EMI)はCCCDなので要注意。往年のファンには紙ジャケ仕様の国内盤(SHM-CD)の方が魅力的かしら? #58
David Byrne & Brian Enoの27年振りのコラボ新作。《My Life In The Bush Of Ghosts》(1981)はレコード音源やラジオ音声のテープ・コラージュで、2人のヴォイスを聴くことが叶わなかったが、今回はたっぷり聴ける。作曲・演奏(サウンド)Eno、歌詞・歌(メロディ)Byrneという分業の混じり具合が、極上のミルクティのように味わい深い。「特設サイト」で全曲試聴、1曲無料配信の特典付きで購入可能でしたが #57
Juana Molinaの5thアルバム。左右対象の鏡像ジャケは相変わらずの「変顔シリーズ」で、鏡の国のアリスみたい。 《Son》(2006)に続いて、英Dominoからのリリース。全8曲と少なめながら、7分台の長尺曲が3曲もあって深遠幽微。タイトル曲の〈Un Dia〉は民族音楽風の土俗性とエレクトロニカの混淆が妖しいオーラを放つ。〈Vive Solo〉は7拍子曲と実験色も濃い。Bjorkを超えた(?)2008年度屈指のアルバムです #56
Arnaldo Antunes Bandのギタリストで、自らバンド(Ira!)を率いるEdgard Scandurraの2ndソロ・アルバム。Ira!のストレ ートなロックを期待すると面喰らうかもしれない。1曲目の〈Tantas Nuvens〉のドラムンベースが聴き手の度肝を抜くのだから。ハードコア、トリップ・ホップ、インスト、グランジなど、多彩な曲は万華鏡のように変化する。ポップスと実験性の共存や飄々とした佇まいはAdrian Belewを想わせる #55
3年振りのアルバム・タイトルは何と『縫い目』だった。手術台の上で縫合された「ミレーヌ人形」のカヴァが痛々しいけれど、音楽までゴスロリ化してしまったわけではない。クラブ ・ミュージック寄りの〈Degeneration〉、レゲエ調の〈Appelle Mon Numero〉、〈XXL〉を想わせる豪快なロック・ナンバーの〈Paradis Inanime〉、Mobyと共演した〈Looking For My Name〉など、いつものミレーヌ姫に逢える。通常EU盤 #54
『Siberie M'Etait Conteee』(Actes Sud 2004)はManu Chaoの音楽とWozniakの絵本のコラボレーション。フランス国内で書籍として出版した背景には、消費税率がCDより低いという事情があるらしい。CD(23曲・73分)はレゲエ主体のワ ールド・ミュージックですが、リズムが多彩で飽きない。オールカラーの横長絵本(134頁)もヴォリュームたっぷりで愉しめる。「キオスク / 簡易版」(50頁)は日本語訳で読める #53
Steve Albini録音の第2弾。アルバム・タイトルは「ネズミーランド」を皮肉った〈Walt's Dizzyland〉からでしょうか。インプロヴィゼーションがスリリングな〈Time Flies〉、変則5拍子の〈The Chair Needs Paint〉、ギター・バトルが白熱する〈Fistful Of Feed〉〈Haydays〉など、TerrieとAndyのギター・アンサンブルが堪能出来る。女性ドラマーのKatrinが歌う〈Oskar Beck〉と〈River〉もアルバムに変化を齎す #52
Brigitte FontaineやVanessa Paradisのプロデュース、Sean Lennonとのコラボレートで知られるフランスの鉄腕アトムこと-M-(Mathieu Chedid)の3rdアルバム。ピンクのスーツにはピンクのギター(Billie)が良く似合う。アクースティック・ギター主体のポップス、メロウなレゲエ、Prince風ファンク、アラビック‥‥体型的にはRobert Smithでしょうか。映像特典のメニュー画面やブログを模した公式サイトも凝っている #51
Keren Annや実妹Coralie Clementのプロデューサとして有名
なBenjamin君のソロ・アルバム。Serge Gainsbourgの再来という声もあるけれど、低音ヴォイスの音楽スタイルは捉えどころがない。アクースティック・ギターやピアノの弾き語り、Goldfrapp風のゴシック趣味、New Order風のエレクトロ・ポ ップ、不穏なエレクトロニカなど、危なっかしいところが「女性」の母性本能を刺戟するのかしら。フランスの小栗旬?#50
同レーベルのシングルやアルバムから採られた全48曲、女だらけの135分。女の子バンド48組が2CDに蒐集されている。玉石混淆だが、April March絡みの3曲を除いて、1グループ1曲収録。CD1ではCourtney Love率いるHoleが格の違いを見せつける。CD2にはFree Kittenも乱入にゃん。ブックレットには 「コンピレーション」 ではなく 「コレクション」 と記載。マーク・ライデン(Mark Ryden)が描いたカヴァ少女もエロ可愛い #49
少女マンガ風の 「デカ目(アイ・マスク)」から一転して蒼いゾンビ女に変身(?)ではなく、サンバ・カーニヴァルの仮装メイクをイメージしているのかな。サンバ、タンゴ、カリプソ、ボサノヴァなどをリオ新世代トリオ、Moreno、Domenico、Kassinが伴奏。アレンジも絶妙。Marisa MonteのコーラスやGilberto Gilのギターが華を添える。Arto Lindsayとの共同プロデュースで、お約束のノンチューニング・ギターも炸裂 #48
Televisionは「パンク」というジャンルから逸脱していた。頭文字(TV)が象徴するように、Tom Verlaine率いる4人組だが、Richard Lloydもリード・ギターを弾く。自己嫌悪の唾を吐き出す鼻持ちならないヴォーカル、痙攣する鋸ギター。「ミロのヴィーナスの腕の中に倒れ込んだ」 と歌う〈Venus〉、「VーAーCーAーTーIーOーN」 を捩った〈Friction〉、10分超の表題曲はアナログ盤よりも49秒長い。5曲を追加したリマスターCD #47
Roland Orzabal(TFF)がプロデュースしたトリップ・ホップ ・アルバム。天性のロリ声がアブスクラクトな空間を浮游する ‥‥〈Telepathy〉はBjorkに擬似で、お蔵入りした彼女の未発表曲だと言われたら、10人中8人は信じちゃうかも(エミリアナもアイスランド生まれ)。〈Summerbreeze〉は2ndの生ギター・サウンドを予感させる。映画 「ロード・オブ・ザ・リング / 2つの塔」 のエンディング・ソングも歌っていました #46
90年代中頃、雨後の筍のように輩出したトリップ・ホップ・ユニットの中でも、Molokoの存在は異質だった。「ボクのピタ短セーターが好き?」 という変タイトル、その少年の周りにキモ可愛い妖怪魚やモンスターが浮游する不思議イラスト、無機的な変態ビート、ウィアードな女性ヴォイス‥‥Roisin Murphyは10年後にソロ・デビューするけれど。多くのトリップ・ホップ ・ユニットの例外に漏れず、1stアルバムが特に素晴しい #45
アテネ五輪(2004)の閉会式に登場したHaris Alexiouはギリシアを代表する国民的女性歌手。ヘッドフォンで音楽を聴いている彼女の黄色いシャツと赤い皮ソファの対比が眩しい。歌詞カードには英語訳詞も添えられている。哀愁を帯びたヴォイスはクール&エモーショナル。中近東のエグゾティックな香りも匂う。ラストはSezen Aksuのカヴァ‥‥この曲を聴くとギリシアとトルコは音楽的に地続きだということが良く分かる #44
《ジェスカ・フープの音楽は4面のコインである。古の霊魂、黒い真珠、善き魔女、赤い月。彼女の歌は夜の湖で泳ぐ体験に似ている》(Tom Waits)。《ジェスカ・フープは戦前のジャズやカントリーを思わす変幻自在な歌声で、ケイト・ブッシュ的な怖さも持った少女の夢想世界へ聞く者を誘いこむ。 恐るべき新人だ》(高橋健太郎)。《Jesca Hoopは聖少女の煌めきと魔女の暗黒面という2つの相貌を併せ持つ》(sknynx)#43
アルゼンチン音響派歌姫の4thアルバム。相変わらずヴォイス ・パフォーマンスで描く抽象画だが、〈Tiemblo〉〈Viendo〉など‥‥ポップな曲も入っていて聴き易い。喉を締め付けないオープンな歌唱法は内向的でありながらナイーヴな内面を曝け出す。《Correr》がオーヴァ・プロデュースと想えるほどに、室内楽的なアレンジ(ヴァイオリン、チェロ、ピアノ)が冴える。ラスト4曲は彼女本来の生ギター弾き語りスタイル #42
「牛」や「猫」だけではなく馬ジャケ・アルバムにも名作が少なくない。「私は馬」 という名前の男女デュオのデビュー作にも馬イラスト(正確には馬男と少女)が描かれている。エレクトロニカ版 「トリハチ」 か?‥‥Thomas Van CottomとAurelie Mullerのヴォイスに優しく包まれる。Sean O'Hagan(High Llamas)のプロデュースで、Bonnie Prince Billyもゲスト参加。馬男と少女の美麗ポストカード2種が付いていました #41
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