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F A V O R I T E ー A L B U M S 5 [f a v o r i t e s]

  • TOMBOY (Paw Tracks 2011) Panda Bear

  • 《Merriweather Post Pavilion》(Domino 2009)の露払い的なアルバムだった《Person Pitch》(2007)から4年。パンダ・ベア(Noah Lennox)の4thソロはサンプリングを排したエレクトロニカという感じ。祝祭空間〜高揚感は後退して内省的なアルバムになっている。紙ジャケをギフト風のケースで包んだパッケージはアニコレの《Merriweather》と同じ。CDにもアルバム全曲とスペシャル・ライヴ(2010.9.11)のフリー・ダウンロード用カードを封入。太っ腹パンダ!#100



  • THE MAGIC PLACE (Asthmatic Kitty 2011) Julianna Barwick

  • 「不気味なエンヤ」とか呟かれているルイジアナ出身、ブルックリンを拠点に活動する女性SSWのデビュー・アルバム。アカペラ多重唱がEnyaのように厚ぼったくないのは、ループ・ペダルを使った即興性によるからだろう。何を歌っているのか歌詞があるのかどうかも判然としないが、森の精霊たちの囀りのように響く(木霊でしょうか)。清冽な緑の天使の歌声にピアノ、ベース、ギター、ドラムスが彩りを添える。東日本大地震の前後で全く印象が異なってしまった。音楽は不思議 #99



  • LET ENGLAND SHAKE (Island 2011) PJ Harvey

  • 東日本はマグニチュード9.0の大地震と大津波に襲われたが、PJ Harveyは「英国を揺さぶろう」と歌う。8thアルバムのテーマは「戦争」。英ドーセットの教会で録音されたギター、ベース、ドラムス、オートハープ、サックス、トロンボーン、フェンダー・ローズなど音数の少ないサウンドにロリータ風のヴォイス。Said El Kurudi(1920年代のイラク歌手)、The Police、Eddie Cochran、Winston Holnessのレゲエなどをサンプリング〜引用する血塗れの反戦歌集(12曲40分)#98



  • ANTONIO LOUREIRO (Independente 2010) Antonio Loureiro

  • ミナス出身のマルチ奏者、Antonio Loureiroのデビュー・アルバム。Caetano Velosoを想わせるヴォイスとエクスペリメンタルなリズム‥‥変則5拍子の〈Voo A Dois〉を聴くだけでも、並の才能でないことが分かる。フルート、チェロ、ヴィブラフォン、アコーディオン‥‥などを配したチェンバー・サウンドはSufjan Stevensに通じる面もある。Fabiana Cozza (ヴォーカル)やAndre Mehmari(ピアノ)もゲスト参加。インディ制作ながら(ゆえに?)、クオリティーは高い #97



  • DEERHOOF VS EVIL (Polyvinyl 2011) Deerhoof (Inteview with Matsuzaki Satomi)

  • 鹿蹄の10thアルバムは「悪」との戦い。タイトル・ロゴに原爆キノコ雲と黒いハート・マークが重ねられている。カタロニア語で歌われるドラキュラ・ソング、映画『魚が出てきた日』のサントラだというインスト曲〈Let’s Dance The Jet〉、日本語曲の〈C'Moon〉‥‥生ギターとヘヴィ・ノイズ・ギター、ドリーム・ポップとエクスペリメンタル、変拍拍子とリズム・チェンジなど、一瞬先の読めないスリリングな曲展開に翻弄される。裏ジャケはフェリーニの「悪魔の手毬少女」です #96



  • INNUNDIR SKINNI (One Little Indian 2010) Olof Arnalds

  • アイスランドの女性SSW、Olof Arnaldsの2ndアルバム。いわゆる生ギター弾き語りフォーク・ソングで、英語による3曲を除きアイスランド語(英訳詞付き)で歌っている。Kjartan Sveinsson(Sigur Ros)とDavid Por Jonsson(Flis)の共同プロデュース。〈Crazy Car〉ではRagnar Kjartansson (Trabant)とデュエットするなど、同郷のミュージシャンが全面サポート。白眉はBjorkと共演した〈Surrender〉‥‥2重螺旋形を描く2人の有機的な絡み合いが素晴しすぎます #95



  • TEEN DEARM (Sub Pop 2010) Beach House

  • 米ボルチモアで結成された男女デュオ。3rdアルバムのカヴァが縞馬模様なのは〈Zebra〉という曲名から。ドリーム・ポップの〈Silver Soul〉、そしてキラー・チューンの〈Norway〉に瞬殺される。演奏中にギターの弦を緩めたような不協和音の気味悪さとネオ・アコ風の夢見るようなメロディの混淆が絶妙で繰り返し聴きたくなる。仏作曲家Michel Legrandの姪だというVictoria Legrandの歌は決して上手くないけれど、心の奥に響くものがある。全10曲のMVを収録したDVD付きCD #94



  • MY FATHER WILL GUIDE ME UP A ROPE TO THE SKY (Young God 2010) Swans

  • NYのポスト・パンク〜エクスペリメンタル・バンド、Swansの14年振りの復活アルバム(2CD)。重低音の音塊が一丸となって襲いかかる戦慄と覚醒を促す静寂。Angels Of Lightの成果をも継承した視覚的なサウンドは重戦車や爆撃機が交戦する「戦争映画」をワイドスクリーンの観ているような錯覚にさえ陥る。アルバムの生素材を解体〜再構築して、ストリングスやホーン、ギターを新たに加えた長尺曲〈Look At Me Go〉(46分)に圧倒されます。「Special Edition」 を大推奨 #93



  • THE FOOL (Rough Trade 2010) Warpaint

  • LAで結成された4人娘のデビュー・アルバム。Effi Briestのようなポスト・パンクではなく、Tricky〜Portisheadを想わせるダークでダウナーなサウンドにロリータ・ヴォイスが浮游するダウンビート〜トリップホップ系。Emily KokalのヴォイスはBjorkに良く似ているし、Theresa Waymanのギターにもニ ュー・ウェイヴの尻尾が見え隠れする。化粧を落とした彼女たちの素顔は純朴なパンク娘だったりして?‥‥。国内盤に追加収録された〈Ashes To Ashes〉のカヴァもカッコ良い #92



  • THE AGE OF ADZ (Asthmatic Kitty 2010) Sufjan Stevens

  • 全米50州シリーズはジョークだった!?‥‥5年振りのニュー・アルバムはエレクトロニカ色が濃い。馴れ親しんだ軽やかなバンジョーの音色も殆ど聴こえないし、ギターもノイジーで歪んでいる。《Michigan》《Illinoise》の世界を期待したファンは困惑するかもしれない。〈I Want To Be Well〉は変則7〜5拍子、ラストの〈Impossible Soul〉は25分に及ぶ。アルバム・カヴァとブックレット(12頁・歌詞なし)は米黒人画家Royal Robertsonのアートワークで彩られている #91



  • MUSICA DE BRINQUEDO (Rotomusic 2010) Pato Fu

  • Pato Puの10thアルバムはカヴァ集。「おもちゃの音楽」というタイトル通り子供用の楽器(カシオトーン、鉄琴、ラッパ、カズー、トイ・ピアノ、カリンバ、ピアニカ‥‥)で録音した可愛いトイ・ミュージック、メンバーの子供たちがコーラスなどで参加した愉快なキッズ・ミュージック。誰でも知っているWingsの〈Live And Let Die〉、Smokey Robinsonの〈My Girl〉、Elvis Presleyの〈Love Me Tender〉だけでなく、Pizzicato Fiveの〈Twiggy Twiggy〉を日本語で歌う! #90



  • MOA ANBESSA (Terp 2006) Getatchew Mekuria & The Ex + Guests

  • エチオピアを代表する伝説のサックス奏者とオランダのパンク / エクスペリメンタル・バンドの異種格闘アルバム。11曲62分。Getatchewの詳細なバイオグラフィや写真などを収めたブックレット(36頁)付き。Katherina(ドラムス)、Terrie & Andy(ギター)、GW Sok(ヴォーカル)のThe Exにベース、クラリネット、アルト・サックス、トロンボーン、オルガンのゲスト。ソウル、ジャズ、ファンク、パンクが混然一体となったワールド・ミュージック。映像版DVDもあります #89



  • GEMINI (Captured Tracks 2010) Wild Nothing

  • 米ヴァージニア出身の宅録ミュージシャン、Jack Tatum君のソロ・プロジェクト。名前の通り、毒気を抜かれたThe Cureみたいなスウィートなギター・ポップ。ノイズや歪みの要素がないので、ネオ・アコ系と呼んだ方が相応しいかも。女声コーラスが入った曲やエレクトロ・ポップでは夢見るような浮游感に包まれる。女性の顔がトロンプ・ルイユのように2重写しになっているモノクロ・カヴァ写真に強く惹きつけられる。《双子座》というアルバム・タイトルに関係があるのだろう #88



  • THE RAINCOATS (We ThRee 2009) The Raincoats

  • 元祖ガールズ・パンク〜ニューウェイヴ・バンドのデビュー・アルバムがリマスターされた。90年代にKurt Cobainの肝煎りでメジャー(DGC)から再発されたこともあるが、「30周年記念盤」は彼女たちの自主レーベルからのリリース。30年前のDIYパンクがゼロ年代のポスト・パンクに聴こえる不思議。シングル曲〈Fairytale In The Supermarket〉を追加したデジパック仕様で、特典映像として約10分のライヴやPVが収録されている。カヴァ・イラストは谷内六郎じゃなかった?#87



  • RHIZOMES (Sacred Bones 2010) Effi Briest

  • NYブルックリン出身の6人娘、エフィブリのデビュー・アルバム。19世紀の独作家テオドール・フォンターネの同名小説から採ったというバンド名やドゥルーズ&ガタリの哲学概念「リゾーム」というアルバム・タイトルが存在を際立たせる。The SlitsやKleenex/LiLLiPUTなどの遺伝子を継承したポスト・パンク系の緻密で繊細に構築されたサウンドが捩れて行く展開はクールでカッコ良い。〈Mirror Rim〉の歌詞が回文になっていることだけでも彼女たちを応援する理由がある #86



  • ONE ONE (Accidental 2010) Matthew Herbert

  • Doctor Rockit(1994-2004)を埋葬したMatthew Herbertの「ONE」3部作の第1弾は歌ものエレクトロニカ。黒い見開き紙ジャケに白ヌキのタイトル、マンチェスター、ミラン、ライプツィヒなど‥‥世界10都市を曲名にした素っ気ない作りだが、期待以上のポップ・アルバムになっている。アフロ・ビートを導入したTalking Heads風の〈Dublin〉、Arto Lindsayがエレクトロニカ化したような〈Palm Springs〉など、ナイ ーヴでエレガント。「公式サイト」 で全曲試聴出来ます #85



  • MAFARO (Omin 2010) Andre Abujamra

  • Karnakの総帥Andre Abujamraの3ndアルバム。Antibalasみたいなアフロ・ファンク〈Origem〉、ブッ飛んだ歌詞内容の〈Imaginacao〉、ラテンの〈Lexotan〉、レゲエ〜ダブの〈Tem Luz Na Cauda Da Flecha〉、ヒップホップ〜ファンクの〈Abuxiscuruma〉。アフロとアラブが混在するサウンドは強靭で洗練されている。「変態系ミクスチャー無国籍音楽」 も抑制されていますが、Karnakを聴いたことのないリスナーには奇異に聴こえるかも?‥‥英訳詞付きのブラジル盤 #84

    CONGRATULATIONS (Columbia 2010) MGMT

    NYブルックリンのデュオMGMTの2ndアルバムは大波がネコの顔になってサーファーに襲いかかる「猫ジャケ」。Apollo 440の《Dude Descending A Staircase》(2003)と同じく、Anthony Ausgangが描いたアクリル画。32頁ブックレット付きの限定盤に同梱されている500円硬貨大の「ネコイン」でカヴァを擦ると?‥‥。Jennifer Herrema(RTX)が2曲でゲスト・ヴォーカル参加。12分を超える長尺曲〈Siberian Breaks〉や〈Brian Eno〉というパンク・ナンバーも! #84



  • MINIMAL STAR (Cloudland 1993) Trains And Boats And Planes

  • 「汽車とボートと飛行機」という風変わりなグループ名がBurt Bacharachの曲から採られたのかどうかは分からないが、デンマークの5人組の音楽は泣きたいくらいドリーミングでロマンティック。北欧ポップスの甘さとニュー・ウェイヴの苦味。ノイズの粒子を撒き散らしながら背後で鳴り響く、シューゲイザー風のギターが素晴しい。Kramerプロデュースによる米録音。US盤(Shimmy)は12枚のポラロイド写真を飾ったオリジナル盤(Cloudland)とはカヴァ・デザインが異なる #83



  • FREE FOR FEVER (Epic 1993) F.F.F.

  • ファンク・フランス同盟(Fédération française de funk)や「Fonky French Family」の略語だというF.F.F.の2ndアルバム。デビュー・アルバム《Blast Culture》(1991)はBill Laswellのプロデュースだった。雑食系のミクスチャ・バンドだが、「fonk」(ファンク+ロックの造語)を標榜しているように、Fishboneよりもファンク色が強い。ハイテンションなのにクールで汗臭くない。P-Funk、ヘヴィ・ロック、ラガマフィン、カリビアン、レゲエ〜ダブなど、全17曲・75分 #82



  • HEAVEN UP HERE (Rhino / Korova 2010) Echo & The Bunnymen

  • 「ジンポー、ジンポー、ジンポー」と歌う、Ian McCullochの耽美的なヴォイスが耳朶に谺して早30年‥‥エコバニの2ndアルバム(1981)は、Joy Division〜Martin Hannett風の暗鬱でサイケデリックなサウンドに彩られたニュー・ウェイヴの傑作です。5枚のオリジナル・アルバム(紙スリップケース)を収めたワーナー・ミュージック創立40周年記念の廉価盤ボックス・シリーズ(Original Album Series)。1枚 ¥500という激安に目が眩んで《Echo & The Bunnymen》を購入 #81


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