• 『ジェニー』は映画『ポセイドン・アドヴェンチャー』やかつてのミュージカル『リリィ』などの原作者として知られるアメリカの作家ポール・ギャリコの名作ファンタジーです。/ ロンドンに住む8歳の少年ピーターは、ある日町角でかわいい雉猫をみつけ、かけよったとたんに車にはねられて昏睡状態におちいってしまいます。何十分か、それとも何日間か。ともかくその幻影のなかでピーターはいつしか猫に変身していて、そこで知りあった牝猫のジェニーとともにロンドンの裏町をさまよったり船の旅に出たりして、野良猫としてのさまざまな冒険をくりかえすのです。/ 物語の最後にピーターは猫の世界の掟にしたがい、恋人ジェニーの去就をかけて、界隈きっての獰猛な牡猫デンプシーに決闘を挑みます。そして相手をついに仕留めたものの自分も深傷を負って──そしてふたたびめざめたときにはまたもとの人間の男の子として病院のベッドに寝かされていて、夢の中のできごとはもはやなにひとつ思い出せず、ただ限りなく慕わしい何者かの面影をしっかと胸にとどめているだけです。
    矢川 澄子 『おにいちゃん』

  • ◇ さすらいのジェニー(大和書房 1983)ポール・ギャリコ
  • ピーター少年(8歳)は交通事故に遭う。向かいの公園の柵に寄り添って毛繕いしていた小さな牝の虎猫を抱きしめようと車道に飛び出した時、広場の角から猛スピードで現われた石炭輸送車に跳ね飛ばされたのだ。瀕死の重傷を負ったピーターはベッドの上で自分が真っ白い猫(小さな虎猫の瞳に白い猫の顔が映っている!)に変身してしまったことに気づく。ばあやに野良猫と想われて屋外へ追い出され、パニック状態に陥ってロンドンの街を彷徨う。土砂降りの雨の中、テムズ川近くの倉庫に逃げ込んだピーターは、そこの縄張りの主、黄色いボス猫デンプシーとの闘いに破れて気を失う‥‥。満身創痍のピーターの命を救い、献身的な介抱をしてくれたのが虎猫のジェニーだった。ピーターが語る身の上話。ジェニーが教える猫としての処世術。2匹はグリーノック伯爵号に密航して、彼女の生まれ故郷であるグラスゴーへ旅立つ。

猫が長旅をするなんて非現実的と思われる読者もいるかもしれないが、つい昨年も製紙会社のコンテナの中に迷い込んでアメリカからフランスへ大西洋を横断した仔猫エミリーが話題になったし、国内でも千葉から豊橋まで約200Kの道程を観光バスの前輪とエンジン部の隙間に潜り込んで長距離移動した仔猫ちゃんがニュースになった。「Curiosity killed the cat.(好奇心が猫を殺す)」という諺もあるように、洋の東西を問わず猫は冒険心に溢れているのだ。ストーリは通俗的だが、飼った人でなければ分からない細やかな猫の生態描写に秀でている。最後にクライマックスが用意されていて、お決まりの「別れ」がある。別世界へ旅立った主人公が現実世界に帰還するというファンタジーの文法通り、ピーター少年は病院の一室で目を醒す。少年が飼うことを許された仔猫──三流作家ならジェニーそっくりの牝猫を登場させるところだが、ギャリコは御都合主義的なハッピーエンドを用意しない。幻の仔犬「チキチト」と決別して現実の犬ブラウンを飼うことに決めるベン少年のように──、「鼻の頭に黒い点のある」白黒猫スマッジ(smudge)が少年に寄り添いゴロゴロと喉を鳴らす。

白猫ピーターが「人間」であるように、ジェニーも「牝猫」であって同時に著者の想い描く「理想の女性像」の投影でもある。そのことは物語の後半に登場するルルという魔性のシャム猫と対比することで鮮明に際立つ。ファム・ファタルな碧眼の美少女猫なのだが、「あんた、紅茶が好き、それともコーヒー? あたしの好きなのはオリーヴ。この次の木曜日は良いお天気だったでしょう?」というクレイジーな発言が示唆する通り、少々頭のおかしい、お天気屋の自己中娘なのだ。しかし、ピーターはロリータ猫に誘惑されて、浮気してしまう。ジェニーという理想の恋人が、すぐ傍にいるのにも拘らず‥‥(哀しい男の業なのよ!)。原作者のギャリコも若い頃に、この手のしょうもない女に引っ掛かって酷い目に遭ったのだろうか、と想像すると余計に可笑しい。巻末に河合隼雄氏の解説を併録。矢川澄子の翻訳、建石修治の装画・装釘も素晴しい。新潮文庫版『ジェニィ』の旧表紙カヴァには2匹の白猫(!!)、現カヴァには白猫と薄茶猫(!?)が描かれているんですよ。

  • ◇ 猫だましい(新潮社 2000)河合 隼雄
  • 聞き慣れない表題は「魂」と「騙し」を掛けた造語(相撲に「猫だまし」という奇襲技もある)。ユング派の心理療法家である著者は人間を惹きつけて止まないペットの猫に注目し、猫を主人公とした古今東西の作品を読むことで、猫を通して「人間のたましい」について語る。ホフマン『牡猫ムルの人生観』、ペロー『長靴をはいた牝猫』、ル=グウィン『空飛び猫』、「化け猫」「宮沢賢治の猫」「怪猫──鍋島猫騒動」、谷崎潤一郎『猫と庄造と2人のおんな』、佐野洋子『100万回生きた猫』、ギャリコ『トマシーナ』、コレット『牝猫』、大島弓子『綿の国星』‥‥。〈猫のゆりかご〉のネタ本の1冊で、この本が存在しなければ「猫本シリーズ」は生まれなかったかもしれない。紹介する「ネコ」が重複しないように留意したけれど、既に2作品──『空飛び猫』『綿の国星』が被ってしまった。著者が『トマシーナ』の方を取り上げてくれたお陰で、猫ファンタジーの名作『ジェニー』を心置きなく紹介出来たのが嬉しい。ちなみに文庫版『猫だましい』(2002)には大島弓子さんの「感想マンガ・黒猫の思い出」が付いています。

  • ◇ 猫にかまけて(講談社 2004)町田 康
  • タイトルの孕む軟弱なイメージに反して(笙野頼子の『愛別外猫雑記』と並ぶくらいに)超ヘヴィな、飼い猫日誌である。町田夫妻は飼い猫4匹──ゲンゾー、ココア、ヘッケ、奈奈──の中の2匹の死を看取ることになるからだ。家庭か文学かで苦悩するパンクロッカーでもある「私」は散歩の途中で瀕死の仔猫ヘッケを拾う。自分の仕事場「和牛庵」に連れて帰り看病する。猫ウイルス性白血病と腹膜炎に感染していたヘッケは一時は元気になったもののインフルエンザが発端になってプロポリスやインターフェロンの投与も虚しく、腹膜炎と白血病を発症‥‥僅か14ヵ月の短い生涯を閉じる。その4ヵ月後の早朝、家人が保健所の前の段ボールの中で鳴いていた仔猫を拾う。奈奈はヘッケに生き写しだった。ゲンゾーは10年前(1993)当時組んでいたバンドのドラマーから譲り受けた雉虎猫。そしてヘッケの死から1年足らずで同居暦18年の錆猫ココアが22年の長寿を全うする。町田康は飼い猫の「安楽死」に異議を唱える。猫は懸命に生きようとしている。その猫を殺して楽になりたいのは飼主の方ではないかと‥‥。夫妻がデジカメで撮った愛猫のカラー写真50葉を挿んだ「写真と文章で綴る、猫たちとの暮らし」は辛く、重い。

  • ◆ ナーゴの猫町めぐり(NHK出版 2004)モーリー あざみ野
  • 地中海に浮かぶ架空の都市国家ナーゴ(Neargo)。人口2万人の島に猫2万2千匹、人と猫が共存共栄する理想郷‥‥。ナーゴに暮らす猫たちはニャンベルグ城に棲む城猫、家猫(飼い猫)、自由猫(ノラ)の3種に分かれる。丸くなった猫の形に似た島を11エリアに分け、40数匹+αの個性的な猫たちをカラー画、手書き文字、ショート・ストーリ風に紹介する、猫の絵本とも、絵入りの猫エッセイとも、猫図鑑とも、ネコ・マンガとも形容し難い不思議な縦長本。寡聞にして作者・モーリーあざみ野がマンガ家なのか、イラストレータなのか、性別も国籍も判然としないのだが、ナーゴの町に移り住んだ「私」=モーリー(サバトラ白猫のレイニーと同居)が猫や人や名所旧跡を観光案内?観察レポートする紀行・滞在記の体裁を採っている。ニャンベルグ伯爵、ナーゴ駅の猫切符、郵便局の猫切手、ナーゴ国内の猫通貨、キャッツ・サーカス劇場、2軒の猫カフェ、◯◯ランキング Best 5‥‥と、徹底した猫づくし(「ネコシール23種」のオマケまで付いている!)。猫たちの肛門や排泄物まで可愛く描いてしまうモーリーあざみ野、恐るべし。‥‥猫を描かせたら日本一と言ってしまおう。〈ネコ町物語シリーズ〉は既に本作を含めて6冊も出版されている。「ナーゴ」を知らない自称猫愛好家はモグリかもしれません。

  • ◇ ぼくが猫語を話せるわけ(中央公論社 1978)庄司 薫
  • 小学4年生の時から13年間、1匹の犬を飼っていた「ぼく」が、ある日突然、猫の飼主になる。《極端に旅行がちの友達の猫をちょっとばかし預かる羽目に陥った》のだ。タンクロー(本名 レオナルド・ダ・ピッツィカート・フォン・フェリックス)は7.5kgもある牡のシャム猫で、1日18時間も眠っている。「猫語」「長靴をはいた猫」「ネコフンジャッタ」「犬派対猫派」「猫との散歩」‥‥。「ぼく」は猫と話したり、碁を打ったり、ジグソー・パズルにハマったり、大学プールのシンクロ女子を望遠鏡──(ああ、天体望遠鏡!)© 種村季弘──で覗いたり、「猫の本来の飼主」に散髪させたり、タンクにピアノを弾いて聴かせたり、「公式写真」を撮ったり、リードを付けて一緒に散歩したりして、来たるべき「猫の時代」に備える。28年前に書かれた文章とは想えない先駆的なネコ・エッセイ集。タンクと一緒に住み着いてしまった「居候」がピアニストの中村紘子(装幀・挿絵)であることは改めて言うまでもないでしょう。

  • ◇ 男嫌い(新潮社 1975)吉行 理恵
  • 北田冴という無名の作家が書いた『寂しい狂い猫』。「私」は10年前に出版されて絶版になった短編集を読む。冴には美しい姉がいて、「私」にも舞台女優の姉がいる。相似形の冴と「私」。『寂しい狂い猫』<『男嫌い』という入れ子構造。「私」の読んでいる12篇の連作短篇「寂しい狂い猫」「味噌歯」「オートバイ」「眠る花」「女友だち」「縊死」「逝春」「暗い夢」「想い出」「読書会」「幽香」「マーガレット」は読者の読む『男嫌い』の各表題と一致しているが、後者は各短篇の前後に「私」の物語が外挿される。「読書会」の中で「私」が「ええーと、男に精神的にイヤな目に遭わされて男嫌いになった冴という女が灰色の猫と愛しあっているんです」と粗筋を紹介しているように、『寂しい狂い猫』は冴の4〜66歳‥‥その死までを点描するが、主な時代は思春期、それも60年代の女子高生の生態を生々しく描く。冴は29歳の春に捨て猫兄妹──灰色の猫と黒っぽい雌猫タドン(トンボ)を飼う。冴(34歳)と姉、「私」と姉の海外旅行──ロンドン、パリ、NY、LA、サンフランシスコ。ビートルズ、ボブ・ディラン、ジャニス・ジョップリン、ミア・ファローという60年代のアイコンに彩られているけれど、どこか70年代の時間が止まったような気怠い陽光に包まれている。

  • ◇ 黒猫の三角(角川書店 2002)皇 なつき
  • 森博嗣の人気ミステリィ〈紅子シリーズ〉第1作目『黒猫の三角』のコミックス版である。原作を読んだ森ファンは本シリーズの主要登場キャラ──没落した資産家の令嬢・瀬在丸紅子、阿漕荘に下宿する大学生の小鳥遊練無と香具山紫子、同じく私立探偵の保呂草潤平の4人が、どのように描かれているかに興味が湧くだろう。結論から言えば3人は、ほぼ想像通り‥‥ただ関西弁を操る紫子さんだけはボーイッシュな女性ではなく三枚目をイメージしていたので、やや意外な感じ。保呂草を除く3人は少女マンガの基本に則った「美女」である。皇なつきは、正面から顔を描く際に鼻梁線の描かず片側に斜線で影を付ける、円形の黒い瞳に僅かなハイライト(ホワイト)を入れる、人物も含めた立体的な構図、精確なデッサン力、徹底した資料考証‥‥というレディ・コミック〜ジャパニメーション以降の新しいタイプの女性マンガ家の1人です。

「ゾロ目殺人事件」──1年前の6月6日に33歳のOLが、2年前の7月7日に22歳の女子大生が、3年前の同日に11歳の女子小学生がナイロン・ストラップで絞殺されるという不可解な連続女性殺害事件が那古野市内で起きていた。そして今年、桜鳴六角邸の女主人で、阿漕荘の大家である小田原静江が44歳の誕生パーティの最中に殺害される。ミステリィお決まりの「密室トリック」に加え、シリーズ第1作目にしか使えない大ドンデン返しが最後に仕組まれているし、さらに〈犀川&萌絵シリーズ〉との間にも驚愕のトリックが仕掛けられている。「原作」を読んでいない人はノベルスとコミックスと、どちらを先に読むかが悩みどころかもしれない。タイトルが示す通り、額に▽(白い三角)のある黒猫デルタも登場するが、三毛猫ナントカのように黒猫が事件を解決する訳ではない。露払いとして巻頭に、女装マニアの小鳥遊練無クンをヒロインに抜擢した短篇「気さくなお人形、19歳」も付いた贅沢な1冊。皇なつきには2作目以降とは言わない、S&Mシリーズの第1作目『すべてがFになる』だけでもコミックス化して欲しいにゃん。

  • ◇ゴッホ型猫の目時計(小学館 2005)ますむら・ひろし
  • アタゴオルに「猫の目時計」が出現する。「猫の目」ならぬゴッホの右眼を文字盤にした猫時計。スミレ博士がスケッチしていると実体化したゴッホ(自画像)の絵の具がアタゴオルの森に飛び散った。「ゴッホ風アタゴオル」それとも「アタゴオル的ゴッホ」?‥‥ますむら・ひろしは例えば日本人画家・寺尾聡がゴッホの絵の中へ入って行って(CG合成)アルルの麦畑でマーティン・スコセッシ扮するゴッホと出逢うというような映画的な手法は使わない。〈自画像〉〈烏の群れ飛ぶ麦畑〉〈アルルの跳ね橋〉〈夜のカフェ・テラス〉〈ひまわり〉〈星月夜〉〈糸杉のある道〉──7点のオリジナル画と、自ら描いた「ゴッホ的アタゴオル」を併置することでコラボレートするのだ。小憎らしいほどに丸々と肥った天然ヒデヨシとテンプラ、ヒデ丸が「ゴッホ的アタゴオル世界」で愉快に遊ぶ。原色の渦巻き蠢く絵の具の中でポップに浮游する。ジョニ・ミッチェルが〈荒れ狂ったインディゴ〉と歌った、狂おしい藍色の渦巻きが「生の奔流」として肯定される。

  • ◇ オトコのことは猫に訊け(小学館 2004)小手毬 るい
  • アメリカ在住の作家が独身女性に贈る、猫に学ぶ恋愛指南書。章題に曰く──「結婚するなら、猫好きの男」「猫に学ぶコミュニケーション術」「人はなぜ、猫に癒されるのか」。犬好きの男と4年で別れた著者は猫好きの男(アメリカ人)と同棲8年、結婚して12年、愛猫プーちゃん(本名=プリン)と一緒にウッドストックの森で暮らしている。彼女自身の実体験、雄猫プーちゃんとの愛の交歓を語り、谷崎潤一郎、大佛次郎、ポール・ギャリコ、ウィリアム・バロウズなど猫好き作家たちの「猫名言集」や「猫閑話」を挿む。一見ハウツー風の軽いエッセイと思いきや、著者の真摯でユーモアに溢れる筆致に心打たれる。本の中から小手毬るいとプーちゃんの体温が伝わって来るのだ。ラストで著者は町田康と同じように、ハワイの義母からの「飼い猫ビモ(20歳)を安楽死させた」というメールに疑念を持つ。《猫を安楽死させるのは、それは「飼主のため」なのではないか》と‥‥。彼女の墓碑銘は「私は猫のために死んだ(I died for my cat.)」である。

  • ◇ 夢先案内猫(工作舎 1980)レオノール・フィニ
  • 『ムール・ムール』(1976)に続くフィニの中編小説。オネイロポンプ(Oneiropompe)という名の雄猫を水先案内人に「私」の体験する不思議な夢物語である。R通りのホテルに滞在する「私」、ロビーで膝の上に跳び乗って来た褐色と黒色の斑猫、部屋の窓から見える中庭の黒い女彫顔像、劇場で上演される奇妙な見世物‥‥ホテルの部屋に戻った「私」はベッドの上に「褐色と黒色の縞模様の大きな猫」を発見する。オネイロポンプは「私」に黒人女奴隷の顔像を盗み、トランクの中に入れて、汽車に乗るように命令する。車内コンパートメントの真向かいに坐った「年齢不詳」の婦人、彼女の滞在するパリの「潜水夫」館、古今東西の猫の絵や版画だけを蒐集した〈ネコ美術館〉、兎唇の若い娘(エア)の書いた告白文。向かいのアパートに住む少年フリオが「私」の愛猫を懐柔して、一緒にヴァカンスに連れて行ってしまう。猫の後を追って地中海のセッティミア島ヘ渡った「私」は、少年の母親モレラと一緒に失踪した猫を捜す。毎年6月24日、この島で行なわれる「祝祭」とは?

                    *

  • 〈猫ゆり〉シリーズ第3弾〈猫とおさんぽ〉をUPしました(2007/08/11)
  • 〈猫ふた〉の閲覧数が3000pvを越えました。読者の皆さん、御愛読ありがとうございます。半年で1000回りました。そろそろシリーズ第3弾をUPしなくちゃ‥‥^^;(2007/06/10)
  • 〈猫ふた〉の閲覧数が2000pvを越えました。読者の皆さん、御愛読ありがとうございます(2006/12/07)。〈猫スリ〉も宜しくね^^
  • 〈猫にふたたび〉の閲覧数が1000pvを越えました(2006/8/28)。読者の皆さん、御愛読ありがとうございます。〈猫のゆりかご〉も宜しくね
  • 「アメリカからフランスへ大西洋を横断した仔猫エミリー」については、金枝堂さんの記事(抄訳)「密航子猫、家に帰る」を参照させて貰いました

  • 『オトコのことは猫に訊け』の文庫版は『結婚するなら、猫好きオトコ』(河出書房新社 2008)に改題されています

  • 引用者の判断で引用文の一部を変更しています

                    *




さすらいのジェニー

  • 著者:ポール・ギャリコ (Paul Gallico) / 矢川 澄子(訳)/ 建石 修治(絵)
  • 出版社:大和書房
  • 発売日:1983/02/28
  • メディア:単行本
  • 目次:事のおこり / キャベンディッシュ広場からの逃亡 / 皇帝のベッド / ピーターの身の上話 / こまったらなめろ / ジェニー / どびだすまえに止まれ / ご老体をだます / 密航者たち / グラスゴー行き切符2枚のねだん / 伯爵夫人号と乗組員たち / 海に落ちた!/ ストラーン氏の証拠 / ストラーン氏の証拠、問題を起こす / 殺し屋ども / 大空のまい子 / ジェニー...


猫だましい

  • 著者:河合 隼雄
  • 出版社:新潮社
  • 発売日::2000/05/20
  • メディア:単行本
  • 目次:なぜ猫なのか / 牡猫ムル / 長靴をはいた猫 / 空飛び猫 / 日本昔話のなかの猫 / 宮沢賢治の猫/ 怪猫──鍋島猫騒動 / 100万回生きたねこ / 神猫の再臨 / とろかし猫 / 少女マンガの猫 / 牝猫 / あとがき


ナーゴの猫町めぐり いつでもどこでもネコ町物語

  • 著者:モーリー あざみ野
  • 出版社:NHK出版
  • 発売日:2004/12/15
  • メディア:単行本
  • 目次:Neargo Map ミケ・ニャ岬からの眺望 / Neargo / 町の中で暮らす猫 / ナーゴスタンプラリー / Brave of Neargo / Nyanbelc forest / ミシー:お母さんになっちゃった!/ チャム:ノックの合図 / キー:迷惑かけてます!/ Beatiful Eyes ランキング Best 5 / Zecone forest / マーティー:お風呂が大好き!/ アビ:背中がゾワワ〜ン / フランチェスカ:ほっといて!/ おもしろ柄ランキング Best 5 / Bricks Street / オパール:あたしが優先!/ クローニャ:寝ても覚めてもソーセージ / アンドレア:はずかしいの‥‥ / おもしろ寝相ランキング Best 5 / Hill of Sundial / ビクトリア:このくらい、いいじゃん!/ ジャスミン:合図は "...


オトコのことは猫に訊け

  • 著者:小手鞠 るい
  • 出版社:小学館
  • 発売日:2004/03/10
  • メディア:単行本
  • 目次:結婚するなら、猫好きな男 / 四年で終わる犬好き男との恋 / 猫好きな男の人生設計 / 猫好きな女と結婚したければ / 猫は人を見抜く / あなたの男を猫好きにするには / さようならを言いにきた猫…猫好き人間が、猫を噛みと崇める理由 / 猫好き男と犬好き男の見分け方 / これが猫嫌いの深層心理だ!/ 猫好きな男と暮らす平和な日常のひとこま / 猫に学ぶ...


夢先案内猫

  • 著者:レオノール・フィニ (Leonor Fini) / 北嶋 廣敏(訳)
  • 出版社:工作舎
  • 発売日:1980/11/15
  • メディア:単行本
  • 目次:猫は私の上に乗っかり、私に枕の1つを取るのを許すと、すかさずこう話しかけて来た ── 「私は夢先案内人だ‥‥」 / 婦人は私の脚に軽く触れながら、猫の背中や腹部への愛撫を止めなかった。そして、「パリの私のところへいらっしゃいな‥‥」 / しかも彼女が猫を自分にくれとでも言いだしたかのように、私は内心いわれのない恐怖心にさいなまれるのだった。/ 私は猫に夢の内容を話して聞かせた。猫は注意深く話に聴き入った。「それらの意味するものは明らかだ‥‥」/ フリオは裸になって皮の長椅子の上に横たわり、その上に猫...