• ここで人間を出さなければならなくなる。どういう人間が出て来るかは話次第であるが、先に名前を幾つか考えておくことにしてこれを寅三、まり子、伝右衛門、六郎に杉江ということで行く。まだその名前の人間が出て来る、であるよりも寧ろ出来ているわけではなくてただ名前の方が何となく頭に浮かんだに過ぎない。これから誰か出て来る毎にこれにその名前のどれかを付けて、名前が多過ぎるか足りなくなるかすればもっと名前を考えるか、或は話の筋を変えるまでである。バルザックはパリの町を歩いていてZ. Marcas と書いた看板を見付け、これだ、これだと言うわけでやっと何とかいう小説の人物が揃ったそうで、そういう手間を掛けるよりも名前の方を先に考えておくのに越したことはない。それもなるべくどこにでもありそうな名前がいいので、たとえば万里小路などという名前だとお公卿さんにする義理が生じることになり、I・W・ハーパーでは外国人にしか付けられない。
    吉田 健一 『瓦礫の中』


〈s k n y s - s y n k s〉の総閲覧数が100000PVを越えた(2007/09/26)。ブログ開設から1年10ヵ月を経ての10万PV達成はスロー・ペースかもしれないが、記事数(105)との関連性を考慮しなければならないだろう。記事105で10万PVならば1つの記事当たり平均して1000PV近く回っている計算になる。もちろん最新記事の〈コンフェデ杯の夜〉と1年半以上前にUPした記事〈オレンジとレモン〉の間には約5000PVもの開きがある。記事をUPした年月日の差が閲覧数に反映されているかもしれない。しかし、総閲覧数と記事別閲覧数の関係は、そう単純ではない。総閲覧数(103895)と個別記事閲覧数の合計(60913)には、実に4万PV以上(42982)の差違があるからだ(2007/10/13 現在)。何故このような誤差が生じるのかについてはkovaioさんの記事〈アクセス数について〉に詳しく分析されているので、ここでは要点だけに留めておく。

ソネ風呂のトップページを開いただけでは個別記事閲覧数はカウントされない。「続きを読む」設定をしないで最新記事の全文をトップページに掲載している場合は、総閲覧数はカウントされても個別記事数にはカウントされない。この差が(103895-60913=)42982という数値である。しかも延べ数なので1人の読者が同じパソコンから同一ページを複数回開いた際も合計されてしまう(ただし、不正アクセス数を防ぐためかブロガーがログイン・ログアウト状態に拘らず、自分のページを開いてもカウントされない仕組みになっている)。10万PVは延べ閲覧数だから極端な話、10万人の読者が記事を1回読んで(開いて)くれたのか、1人の読者が10万回アクセスしたのかどうかさえも分からない。個別記事閲覧数についても同様である。

総閲覧数と記事別閲覧数の数値には余り意味がなさそうだが、相対的な比較は出来そうだ。たとえば〈オレンジとレモン〉は〈スニーズ・コメンツ #1〉の約10倍の閲覧数だし、先月(9月)末にUPした〈PALINDROME〔100〕〉は3週間で700PVも回っている。つまり、どの記事に人気が集中しているかは一応分かるわけである(だからと言って、読者に媚びた提灯記事を書くつもりは毛頭ないけれど‥‥)。ソネ風呂の「管理ページ」から分かることは、ここまで‥‥これ以上の詳しい読者情報が知りたいブロガーは、より高度な「アクセス解析」ツールを導入しなければならない。SKNYS ー STYLE のキャッチ・コピーは〈NO AFFILIATE, NO ANALYZE!〉なので、プライヴァシーの森の禁猟区内には深く立ち入らない。そもそも「アク解」をするほどのブログなのかと自らを顧みて思う。10万PVも身の丈に合った等身大の数値ではないでしょうか。

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日記・エッセイ・身辺雑記・感想文・レヴュー・評論・詩・小説 etc.‥‥様々なコンテンツを不特定多数の読者へ向けて発信するブログはHTMLやCSSの知識が乏しくても気軽に更新出来るニュー・メディアである。その内容に応じて全体のスキンや文字表記、レイアウトも自由に変えられる。でも幾ら人気があるからと言って、すべてのブログがマナベ・カヲリ式──改行・余白・文字サイズの拡大、カラー化など──になる必要はないし、毎日(1日に何10回も?)更新しているブロガーが皆勤賞で表彰されるわけでもない。記事の多様性はレイアウトにも反映されるのが望ましい。〈s k n y s - s y n k s〉は改行しないで約400字(40×10行)を目安に1ブロックとし、それを煉瓦のように積む(1行分、あるいは*で隙間を空ける)スタイル。ブログの横書き文がリーダブルかどうかは文字の大きさや改行の有無だけではなく、文体や文章表現も深く関与しているし、読者のリテラシーにも大きく左右される。その上達法は「本」を読むしかない。個人的な見解ですが、たとえば澁澤龍彦、種村季弘、吉田健一、倉橋由美子、金井美恵子‥‥の文章はリーダブルだと思います。

基本的にブログ・カスタマイズも見た目の派手さよりも読み易さを第一に考慮している。公式スキンのベーシック・白を下敷きにしてカスタマイズ。左サイド欄はカスタムペインを利用したフル・カスタマイズ‥‥プロフ画像を拡大したり、カレンダーを予定表として使ったり、タイトルバーを英字表記に統一したり、記事タイトルをカテゴリー別に色分けしたり。手動で更新する部分が増える分だけ手間も掛かるけれど、慣れてしまえば愉しいものです。ソネ風呂以外の読者のためにコメント欄のゲスト・アイコンを変更。SKIN SWITCHER で読者が記事内容や、その日の気分に合わせてスキン色をiPod shuffle風カラー(レッド、グレー、グリーン、ブルー、ヴァイオレット)に着替えられるように工夫しています。

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〈nice! を消す方法 1〉に詳しく書いたように〈s k n y s - s y n k s〉はソネ風呂名物の nice! を付けず貰わずという no nice! 宣言をしている。nice! の押し逃げ、アフィリ誘導型 nice! の拒否。義理 nice! や nice! の贈与交換も一切与しない。同様に義理コメントもしない。その代わり面白かったり琴線に触れた記事には、通り一辺倒でないコメントを付けるよう心懸けている。コメントというよりは「ミニ記事」に近いかもしれませんが。冒頭に貼った「管理ページ」について──「今日」の閲覧数は多すぎですね(たまたま最新記事をUPした日なので通常よりアクセス数が多い)。nice! 数と同じく読者数(RSS Reader)を消したのは、ソネ風呂内限定のRSSでは余り意味がないから。e-Couponは毎月落ちる利用料金に付く分だけが累積されている‥‥ポイントが失効化する前に「新潟県中越沖地震義援金」に寄付したので端数しか残っていません。

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ソネ風呂の公式スキンをカスタムスキン化する方法

1. カスタム化したい公式スキンを選択してソースを表示させる(FirefoxはCmd+U)

2. ブログ・タイトル下のファイルを開いてCSSを丸コピする(ベーシック・白のURL
  → http://blog.so-net.ne.jp/_skin/system/19/style.css?1169580000000

3. カスタムスキン(どれでも良い)を選んで「編集ページ」を表示

4.「編集ページ」のCSSと公式スキンのCSSを全置換して保存する

‥‥これで公式スキンを自由にカスタマイズ出来るようになります

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s k n y s - s y n k s

  • no nice!
  • Author: sknys
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  • Date:2007/10/16
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