2005年11月1日から光ファイバ(FTTH)になりました。今までのダイヤルアップ接続からBフレッツ光ヘプロヴァイダを変えずに移行した。NTTの方は10月に開通したものの、新規契約とコース変更では開通月が異なり、NTT担当者のカン違いで1ヵ月遅れ‥‥実際の工事も接続に手間取ったけれど、普通は30分程度の簡単な工事で済むという。昨年12月にM自治会の尽力で光ファイバ導入の環境は整っていたのだ(既に10世帯以上が加入しているらしい)。光マンションタイプ(プラン2)は既存の電話回線を利用して共有部分から光ファイバを引き込み、電話機とパソコンを分岐するターミナル装置を室内に設置する方式(仕組みは良く分からないけれど、要するにNTTの丸儲け?)。そこから10mのLANケーブルを自室に引いている。同時に基本料金の安い「ひかり電話」に変更したかったのだが、何故か対応していないと言われた。歌の下手クソなSMAPが「♪光る〜海、光る大〜空」って、毎日TVでコマーシャルしているのにね。

「下り最大100Mbps」とパンフには謳っているが、フレッツ網と自宅を直接光ファイバで接続するハイパーファミリータイプよりは当然劣るわけで、実際に計測してみると実測値は30Mbps程度しか出ていない。しかし、それでもダイヤルアップ接続(56k)の約1000倍近い速さである。4年前、Mac OS X 10.1.5総合アップデート(45.1MB)に4時間半以上、iPhoto 1.1.1(25.2MB)に2時間も掛かったことを想うと、バカバカしい程に呆気ない。何しろダウンロード状況を示すバーグラフさえ表示されぬ間に完了してしまうのだから。iMovie 3.0.3(82.3MB)が文字通りアッという間にダウンロードされるのを目の当たりにして、「痛快」というよりも寧ろ「悲哀」を感じてしまいます。 今までのインターネット環境は一体何だったのかという、犬年テクノロジーの哀しみを‥‥。

Mac OS X 10.1.5(Puma)という4年前の旧ヴァージョンを現在も使っている。この際ピューマ君でアップデート出来るソフトは総てアップグレードしてしまおうと思い立って、アップル純正のiアプリ──iTunes 4.7.1、iPhoto 2.0.1、iMovie 3.0.3や、QuickTime 6.3.2、AppleWorks 6.2.9‥‥それに加えてマイクロソフトのWindows Media Player 9やMacromedia Flash Player 8などをインストールした。愛用のiBook(Late 2001)は動画の再生〜編集には非力なG3マシンだが、これほどまでにWMP(DMR)を使った動画配信サーヴィスがネットで普及しているとは思っていなかった。しかし、そのWMPがインストール出来ない。Macromediaサイトを見ていたら圧縮ファイル解凍ソフトStuffIt Expanderのヴァージョンが古くてWMPをダウンロードしても解凍出来ないことが判明した!‥‥仕方がないので英語サイトからStuffIt Standard 8.0.2(無償版)をダウン→インストールした後で、改めてWMP 9を入れた。Acrobat Reader 5.0.5も旧ヴァージョンのアクセス権がシステム管理下にあるために、なかなか入らないのだ。

サード・パーティの難しさに比べて、アップルの純正アプリは安心してアップグレード出来る。それでもサポート・ページから旧ヴァージョンのアップデータを捜し出すのに一苦労‥‥最新版のアップデート情報ばかりが目立つのだ。その中でもiPhoto 2.0.1は新機能(簡易レタッチや色補正、バックアップ)が満載でチョット得した気分。最新ヴァージョンiPhoto 6の外観が超ダサイので余計に嬉しさが込み上げて来る(もっと以前にインストールしておけば良かったのにと思うかもしれないが、旧ダイヤルアップ接続では3時間近く掛かってしまうのだ)。iTunesはv.4の時期が長かったが、昨年9月に4.9からv.5になったと思う間もなく10月にはv.6にヴァージョンアップした。iTMS(iTunes Music Store)の動画配信サーヴィスに対応したためで、特に日本では8月に音楽配信がスタートしたばかりだったので、フラッシュメモリ内臓のiPod nanoや動画再生対応の新iPodリリースと前後して、実に慌ただしく感じられた。

iTMSの動画再生〜ダウンロードにはiTunes 6とQuickTime 7、Mac OS X 10.3.9以降が必要になる。余りにも敷居が高くて追い尾いて行けません。Mac OS X 10.4(Tiger)を買えというメッセージなのか?(ハードの方が力不足!)‥‥それとも最新のMacコンピュータに買い換えろということなのか‥‥いずれにしても窓族に優しく、Macユーザに厳しいアップルの戦略なのだ(現在絶版状態の旧Mac OS X 10.2や10.3は無料配付しても良いのではないでしょうか?)。もっとも、新作のPVならば別にiTMSでなくてもアーティストやグループの公式サイトで──例えば12年振りに新作を発表したKate Bushの新曲PVはQuickTime 6で、Neil Youngならシングル曲のPVに加えて最新アルバムの全曲を完全試聴(!)出来るので大した問題ではないのだが、Macユーザとして1人孤島に取り残されてしまったようで居心地が悪い。Network WalkManの2歩先を闊歩するiPodもiPod shuffle以後、Mac OS X 10.2.8以降の対応になってしまい、肩身が狭い。

今年8月に日本国内でスタートしたiTMSは待望の音楽配信サーヴィスだった。1曲150円(アメリカは99¢)、1曲につき30秒の試聴可、アルバム単位で一括割安購入、「iTunes Original」という限定アイテム(BjorkPJ Harveyのベスト・アルバム)も周到に用意されている。欧米諸国に遅れを取った21番目のスタート、登録アーティストや曲数(公称100万曲)も乏しいけれど「開始から4日間で100万曲のダウンロード達成」という脅威的な売り上げに驚いた人も少なくなかった。エンコード方式はAAC(128Kbps)で、自分のパソコン(iTunes)→iPodに転送して聴くという21世紀のアップル・スタイル。基本的にクレジットカード決済だが、カードを持っていない学生やカード利用に不安を抱く人のためにプリペイド・カードもあるし、毎週火曜日に無料ダウンロード曲を提供するなど、音楽ファンの琴線に触れる魅惑的なアイディアに溢れている。

iTMSの凄さは音楽データベースとして使えることだろう。アルバム・ジャケ(画像)や曲目、アーティスト / グループのバイオ&ディスコグラフィ‥‥コメント評も読める(書き込める)し、iMixというユーザが独自に選曲したプレイリストも公開出来る。さらに世界21ヵ国のiTMSで検索可能なこと。英米以外のアーティスト──例えばMylene Farmerの最新作はフランスでチェック(試聴)出来るし、日本未輸入のMeret Beckerのアルバムもドイツやデンマークで簡単に聴ける。実際に曲を購入するには、その国内のクレジットカードかプリペード・カードが必要だが、近い将来にアップルがインターナショナル・カードを出してくれれば、日本以外のiTMSでも自由に好きな曲をダウンロードすることが可能になる。Kate BushはUKの方が、逆にNeil YoungはUSの方が充実しているというケースもある。インディーズ系レーベルに力を入れているアメリカでは、Amazon.comが2005年ベスト・アルバム No.1に選んだSufjan Stevensの最新アルバム(国内盤も出た!)も試聴出来るのだ。

窓族の皆さんはIE(Intenet Explorer)をWEBブラウザとして使っているのでしょうか。アップルのデフォルト・ブラウザもIEだったが、数年前にマイクロソフトはMac用IEの開発を停止、その代わりにアップル純正ブラウザとしてデビューしたのがSafariだった。しかし、SafariはMac OS X 10.2以降の対応なので10.1.5では使えない。昨年、殆ど使っていないOS 9(クラシック環境)を削除して身軽になった──と言っても大容量のゲーム類やiTunesのサンプル曲は既に削除してあったので400MB位のスリム化だったが──のを契機に気分を一新‥‥巷で評判のFirefox(1.0.7)を使い始めた。同一ウィンドウ内で複数ページを開ける「タブブラウズ機能」や、ブログやニュース記事の見出しを自動更新して一覧表示する「RSSリーダ」、超強力なGoogleを含む6種類の検索エンジンを切り換えて使える「検索バー」、ユーザ各自が自由にカスタマイズ出来る「拡張機能」や好みのスキンに変えられる「テーマ」など、使い勝手も良いし、アピアランスも洗練されている。青い地球を覆う「キツネ玉」アイコンも可愛くて気に入っています。

「テーマ」はソネ風呂のスキン変更のようにブラウザの外観を一新するだけなので、余程気に入ったものがない限りデフォルト仕様のままで問題ない。実際に使っている「拡張機能」はQuickNoteというメモ帳──これでソネ風呂の記事を書くのは心許ないですが、コメントや掲示板の下書きに超便利。フロート表示の他、サイドバーやタブ内にも表示可能で、4つのメモパッドを色別にして使い分けられる。Forecastfoxという天気予報キツネはステータスバーに常駐させておくと、数十分毎に自動更新→お天気アイコンが変化して、見た目も愉しい(きめ細かい設定&カスタマイズに感心しちゃいました)。CuteMenusは文字通りコンテキスト・メニューの頭に可愛いアイコンが付くだけの他愛ないものですが、それだけのことで嬉しくなるのが不思議。調子に乗ってアレコレ入れちゃうとコンフリクトして不具合を起こすことがあるものの、簡単にアンインストール‥‥「拡張機能」を読み込まずにFirefoxを起動出来る「セーフモード」も用意されている。

FirefoxはIE(5.3.2)よりセキュリティ強化されているようだし、画面表示もIEより遙かに速い。自由にサイズ変更出来るキャッシュ(デフォルトは50MB)も効いている。但し開いたページの画像データを自動的に取ってしまうので、後からオフラインでダウンロード可能な反面、1台のコンピュータを複数ユーザで使っている場合や、他人に盗み見られる環境で利用している人は要注意!‥‥「○○サイト」を素見しに行っただけで、とんでもないものがキャッシュに保存されていたりするからだ(そんな時はキャッシュを即座に全クリアすべし)。窓族ユーザも穴だらけで鈍重なIEに別れを告げて「火の玉キツネ」に、そしてゆくゆくはMacユーザにスイッチしてみては如何でしょうか。昨年12月1日にリリースされた最新ヴァージョンFirefox 1.5の必要システム構成がMac OS X 10.2以降というのは何とも悩ましいところですが‥‥。

ついにエクソプローラを削除してスッキリ気分爽快!‥‥これで大嫌いなマイクロソフトとバイバイね、と喜んでいたら、4月5日にアップルがBoot Campという、IntelベースのMacでWindows XPを動かせるソフトを発表した。これからはIntel Macを起動してMac OS XとWindows XP──もちろんユーザ各自が手動でWindows XPをインストールすることになりますが──のどちらかを選ぶことになる訳で、Macユーザとしては複雑な心境。PowerPCからIntelへのCPUの移行を宣言した直後から、MacでWindows OSを走らせることが出来るのではないかという噂が飛び交っていたが、アップルの真の狙いは、これだったのか!‥‥と漸く腑に落ちました(軒を貸して母屋を盗られなければ良いけれどね)。MacユーザはIntel Mac(ハード)も含めて静観の構え(Win&Mac両刀使いは歓迎?)でしょう。アップル / スティーヴ・ジョブズの新たな戦略に窓族ユーザが一体どう反応するか興味津々です。

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  • 長々とMacネタを書いていますが、要は窓族ユーザの皆さんもIEからFirefoxに乗り換えよう‥‥という記事です。使って気に入らなければ削除すれば良いんですから。「火狐」に騙されてみませんか?

  • 次回は妖美な「キツネ少女」が登場します(ネタバレ?)。

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