LED ZEPPELIN (Atlantic 1969) Led Zeppelin
LED ZEPPELIN II (Atlantic 1969) Led Zeppelin
LED ZEPPELIN III (Atlantic 1970) Led Zeppelin
LED ZEPPELIN IV (Atlantic 1971) Led Zeppelin
HOUSES OF THE HOLY (Atlantic 1973) Led Zeppelin
PHYSICAL GRAFFITI (Swan Song 1975) Led Zeppelin
PRESENCE (Swan Song 1976) Led Zeppelin
IN THROUGH THE OUT DOOR (Swan Song 1979) Led Zeppelin
CODA (Swan Song 1982) Led Zeppelin
- 「鉛の飛行船(Led Zepelin)」シリーズの記事一覧です
- 「デラックス・エディション」のアルバム・カヴァは反転した裏面の画像です
- 著者:ハンク・ボードウィッツ(Hank Bordowitz)/ 五十嵐 哲(訳)
- 出版社:シンコーミュージック
- 発売日:2015/07/15
- メディア:単行本
- 目次:謝辞 / 序文 / プレリュード:未来のロック・スター、生物学の道を検討中 / 胸いっぱいの愛を / レヴィー・ブレイクス / ランブル・オン / 寄稿者 / クレジット / ディスコグラフィー / 索引
1968年夏、空中分解したThe Yardbirdsのバンド継承権を得たJimmy Page(ギター)はセッション・ミュージシャンのJohn Paul Jones(ベース)、無名のRobert Plant(ヴォーカル)とJohn Bonham(ドラムス)を迎えて北欧ツアーを続けた。The New Yardbirdsというバンド名を重くて軽いジョークみたいな「鉛の飛行船」に変えたことで、図らずもZepが誕生したのだ。僅か36時間で録音したデビュー・アルバムはバンド名の通り「ヒンデンブルク号爆発事故」のモノクロ写...#1
第1次大戦中に名を馳せたという「ドイツ空軍部隊のポートレイト」にメンバー(Jimmy Page、Robert Plant、John Paul Jones、John Bonham)をコラージュ。1stアルバムに使用された爆発〜炎上するヒンデンブルク号を背後にイメージしたカヴァ。真っ白い飛行船のシルエットは巨大なジェット風船のようで重量感に欠ける。メンバーの名前が刻まれた神殿の上に浮游し、サーチライトを浴びて金色に輝く飛行船も現実感に乏しい。〈Whole Lotta Love〉のギター・リフ、ベース、ヴ...#2
3rdアルバムのタイトルは「III」と素っ気ないけれど、アートワークは凝っている。カヴァ裏にある「円盤」を回転させることで、刳り抜かれた中小11の円形の穴からメンバーの顔や飛行船、小鳥、蝶々など色々なイラストが現われる仕組み。ZepらしくないカラフルなデザインはCDサイズに縮小されることで可愛らしさが増した。奇抜なカヴァが示唆するように、アクースティック色の濃いアルバムになっている。それも生ギター弾き語りのフォーク・ソングではなく、CSN&Yのように変...#3
長い枯れ枝の束を背負い、腰を曲げて杖を突く白髭の老人の絵が額装されて花柄の壁紙の剥がれた壁に架かっている。風変わりなアルバム・カヴァは一続きになった裏面を広げることで、「だまし絵」的な驚きに変わる。遠景の高層ビル、近景の古びた集合住宅、そして前景の絵の架けられている壁が半壊した家屋の内部と分かる仕掛けで、集合住宅の外壁には「毎日、誰かが餓えで亡くなっています」(Someone dies from hunger everyday.)と読めるポスターが貼られている。4thアル...#4
古代の遺跡を想わせる丘の頂上を目指して11人の子供たちが岩場を這い登って行く。ヒプノシス(Hipgnosis)が制作したアルバムの見開きカヴァはA・C・クラークのSF小説『幼年期の終わり』からイメージしたもので、北アイルランドの世界遺産「ジャイアンツ・コーズウェイ」で撮影されたという。ハンス・ベルメールの球体関節人形写真のように人工着色された金髪ヌードはエロティックで、少女の尻を白い「腰巻き」で覆わなければならなかったのも宜なるかな。インナーの見開...#5
6th アルバムは《White Album》(Apple 1968)のように最初からアナログ2枚組でリリースする考えはなかった。1974年1月から2月、英ハンプシャー東部のヘッドリィ・グランジで録音された新曲〈Custard Pie〉〈In My Time Of Dying〉〈Trampled Under Foot〉〈Kashmir〉〈In The Light〉〈Ten Years Gone〉〈The Wanton Song〉〈Sick Again〉のトータル演奏時間は54分近くもあって、アナログ1枚には収まり切れなかった。5thアルバム《Houses Of The Holy...#6
1975年8月、ギリシャ・ロードス島で休暇中に起こした交通事故で大怪我を負ったRobert Plantが車椅子(アームチェア)でレコーディングしたという7thアルバム。座って歌っているためか、ヴォーカルに精彩を欠くし、溌溂としたところもないけれど、過度の装飾を払拭し、贅肉を削ぎ落したバンド・サウンドはストイックで硬質の強度を誇る。アルバム・アートワークの捩じれたオベリスクのように、紡錘形の黒い鉛の塊のように存在を際立たせる。高速でアキレスが天を翔る〈Achille...#7
1977年4月、全米ツアー中に起こったRobert Plantの愛児カラック(5歳)のウィルス感染による急死、Jimmy Pageのドラッグ依存症、John Bonhamのアル中‥‥という危機的な状況下で制作された8thアルバムはJohn Paul Jonesが主導することになった。全7曲中6曲にJonesの名前がクレジットされている。「出口用のドアから入る」という逆説的なアルバム・タイトル通り、サンバやカントリーにまで拡げた風通しの良い音楽性は多孔質の鉛の飛行船を想わせる。オリジナル・...#8
John Bonhamの急死〜バンドの解散発表後にリリースされた9thアルバムはオリジナル・アルバムとは言い難い。アウトテイクや未発表曲、ライヴ音源などを寄せ集めた地味なアートワークの「ラスト・アルバム」には1980年9月25日に急死したJohn Bonhamへの追悼という意味合いもあるのだろう。〈We're Gonna Groove〉と〈I Can't Quit You Baby〉は1970年1月9日、ロンドン・ロイヤル・アルバート・ホールでのライヴ・レコーディングだが、観客の歓声は消されて...#9
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ZEP ON ZEP(レッド・ツェッペリン インタヴューズ)