□ 伊丹から津軽馳せ「やぁ、どうも!」‥‥妹・綾瀬はるか、面(ツラ)が見たい
綾瀬はるかの実兄は入社した某外資系企業を3ヵ月で辞めて、現在失業中。有り余る時間を利用して自転車日本全国一周の旅に出ている。東京から西へ一路‥‥九州を一巡りして、四国〜近畿〜山陰〜北陸〜北海道‥‥というルートを約1年掛けて走破する予定だ。道中、予想も着かない苦労やアクシデント続きだったが、やっと伊丹まで辿り着いたところで無性に妹の顔が見たくなった。思い立ったら即実行の性格上、はるかに一目逢わなければ気が済まない。もう、かれこれ2〜3年は会っていない‥‥というよりも音信不通状態。妹の動向は所属プロダクションから逐一情報は得ていた。兄は兄なりに妹の身を陰ながら心配していたのだ。確か今は来春公開予定の映画『駅伝〜津軽まで』の撮影で津軽ロケ中のはず‥‥数時間後、はるかの兄は機上の人になっていた。

□ モテすぎ火事場の火種「旅の恥かき捨て」も !?
秘湯温泉Fで火災発生!‥‥人里離れた山間の湯治場なので消防車も入れない。温泉場なら水(温水)はタップリ、それこそ湯水のように湧いているだろうと誰もが想うでしょうが、近年は源泉涸れで、実は井戸水をガスで湧かして使っていたりするのだった。プレイボーイのY君は妻夫木聡似の甘いマスクのイケメン野郎。現恋人のA子を同伴して「男の隠れ家」風の混浴露天風呂目当てで遙々来てみたものの、湯舟の中は右も左もジジババだらけで目の保養どころか目の毒‥‥余暇を持て余していたが、つい生来の女グセの悪さが淫靡な鎌首を持ち上げて、「旅の恥はかき捨て」とばかりに旅館の孫娘のB子に手を出してしまう。当然の報いか、嫉妬深いA子にバレて秘湯場は一瞬にして修羅場と化す。10歳以上も若いコギャルとイチャイチャしていた現場を目撃〜逆上した彼女が旅館に火を放った?‥‥というわけではなかったが、大立ち回りの最中にタイミング良く(悪く?)大轟音と共に大爆発!‥‥老朽化したボイラー室から火の手が上がったのだ!

□ ムカムカしたわよ、私噛むガム
私、最近メチャクチャ面白い本を読んだのよ。何とかダールって人が書いた『チョコレート工場の秘密』というファンタジーなの。ヴァレンタイン向けの甘〜い初恋物語と思ったら大間違い。激苦のブラック・チョコ地獄に甘やかされて育った少年少女たちが落ちて行くキモ怖い内容なんだけど、5枚のゴールデン・チケット──WONKA製の板チョコの中に封入されているの!──をゲットした幸運な5人の子供たちがワンカ・チョコレート工場の見学ツアーに特別に招待されるってわけ(しかも一生かかっても食べ切れないほどのチョコと菓子の土産付き!)。食べることだけが唯一の趣味の丸出デブ夫とか、万事自分の思い通りにならないと気の収まらない「超自己中ワガママ娘」とか、冴えない貧乏性の栄養失調児(主役の男の子)とか、TVおたくのガンマン少年とか‥‥どうしようもない、決してお友達にはなりたくないタイプのガキどもがザマ〜ミロというような目に遭っちゃうんだ。

でも、その中の1人‥‥1日中ガムをクチャクチャと噛み続けているヘンクツ少女には共感しちゃったわ。彼女は奇妙な名前通り、脹らんだ風船ガムのように巨大な紫色のボールと化してしまうんだけど、実は私もガムを噛むことで様々な怒りを抑えて来たんだってことに気づいたの。今どきの小6少女は色々とストレス溜まっているのよ。教師はアホだし、クラスの男子はバカばかりだし、授業は退屈、放課後の塾通いや習い事、家に帰ればママは口喧しいし、パパは一緒に風呂入ろうって誘って来るし。脂ぎった加齢臭のオヤジ野郎ども、私の半径3メートル以内に近寄るなっちゅうの!‥‥。そんな時、何枚ものガムを頬張ってゆっくり噛むと‥‥甘い香りが口一杯に広がってアララ不思議‥‥次第に気分が落ち着いて来るのよね。ヴァイオレットなボール少女と名前もチョッピリ似ているし‥‥。私、珠守紫子っていうの、よろしくね。今度遊びに来ない?‥‥この本貸してあげるから。

□ 濃いアイスココア、午後吸い愛子
麗かな初夏の午後、午睡にうってつけの昼下がり。芝生の庭で遊ぶ幼女。さっきまで愛犬ソロモンと一緒に駆け回っていたと思ったら、いつの間にかテラスの白い椅子の上に坐って、丸テーブルの上のアイスココアを一心不乱に飲んでいる。薄茶色に染まったガラスのコップに着いた「水滴の曇りの夏」。その上部でジャバラ状のカーヴを描く青と白のピンストライプのストロー。可愛い唇、汗ばんだ指先にヒンヤリした水滴が混じり合う。木漏れ日が優しく降り注ぐ。スプリンクラーが水飛沫を降らせる。アゲハは弧を描いて浮游し、ハチが鋭角的に飛び交う。木陰で読書する詩人、情景をスケッチする画家、アコーディオンを奏でる音楽家‥‥。黒地にオレンジ色の2つの斑点のある半球形の昆虫がストローの縁に留まった。目を輝かす幼女‥‥この生き物は一体何なの?‥‥と不思議そうに見入る睛の中に「永遠の夏」が映っている。

□ 鑑識老いたのダイオキシンか?
殺人現場となった郊外の高層団地。その周囲を這い蹲って犯人の手懸かりになりそうな遺留品を必死に捜している鑑識官。持ち帰った「証拠品」の中から後日、意外な物質が発見された。人類が自らの汚れた手で造り出した猛毒ダイオキシン!‥‥。この地区全体の土壌が汚染されていたのだ。その事実が告げられた時、鑑識官のKは気分が悪くなった。今まで職業柄、数知れない酸鼻な遺体を見て来たというのに、何たる為体?‥‥たまたまK自身も、そこの住人だったからだ。毒を盛られて顔が別人に変貌したウクライナのユシチェンコ大統領じゃないけれど、最近疲れているんじゃないのと同僚や家族に言われることが少なくない。「オレも老いたのかな?‥‥それともダイオキシンの悪影響なのか?」と思案に沈むK氏。もしかして「連続レイプ犯」の精神もダイオキシンに冒されていたのかも‥‥と、老名探偵ドルリー・レーン気取りで推理するのだった。

□ 罅の目立つマンション、余震待つための日々
日本全国でイモ蔓式に発覚している耐震強度擬装マンション‥‥。ここS地区でも昨年建ったばかりの瀟洒なマンションが手抜き建築と認定されて、既に住民も避難していた。しかし問題は建て替えに掛かる莫大な経費だ。解体工事だけでもバカにならない。S地区の担当官は苦し紛れの名案を思い着く。この欠陥マンションを地震の首実検──実際の地震にどこまで耐えられるか、耐震実験のモデルハウスにしたらどうだろうか?‥‥。理論上は設計した耐震強度の僅か30%、震度5の余震程度で全倒壊などと尤もらしく専門家が指摘しているが、現実に地震が起こってみなければ本当のところは分らないではないか。いつ地震が来ても良いように半径100メートルを立ち入り禁止地区に指定したものの、困ったことが1つだけあった。一体地震はいつ来るのか?‥‥今日か明日か、それとも100年後か。来ないに越したことはないが、いつか必ず来る。今や有名な「心霊スポット」と化しているゴースト・マンション一帯を眺めながら、来るなら早く来い!‥‥と天(地?)に祈る担当官だった。

□ 路地、猫屋敷、空き車庫、根城
〈確か黒猫ね‥‥録画した?〉〈ニャンコと月見、きっと今夜に‥‥〉に続くネコ回文3を作ってみました。昨年の冬は大寒波で、特に外猫(ノラ)には辛く厳しい日々でした。せめて雨や風の凌げる場所、屋内が周囲にあると良いのですが、都会では空き地、露天駐車場、公園などがノラ猫たちの主な住処で、お世辞にも居心地の良い環境とは言えません。キャット・ウォークと呼ばれる「路地」、屋根のある「空きガレージ」、猫たちが安心して暮らせる地域コミュニティ的なネコシェルター「猫屋敷」があると良いのにニャ〜と思います。ノラ猫の寿命は4〜5年と言われているように、ここ数年間見続けて来た猫たちの多くが、ある日忽然と消えてしまう!‥‥すべての猫ちゃんが交通事故や病気、寒さで凍死してしまったわけではなく、その中には拾われて家猫になった幸せなノラもいますが、何とも無念至極な気分に陥ります。

□ 眠る、ブラ脱る、凝るトラブル胸
巨乳タレントのM嬢は極度の肩こりに悩んでいた。特注ブラの肩紐が両肩に喰い込む。2つ割にしたマスクメロンを肩からブラ下げているみたいで兎に角、重いのだ。かと言ってノーブラで日中を過ごす訳にも行かない。巨乳コンプレックスゆえに、ただでさえ両胸を強く押し付けてしまう‥‥そんな悩みのMさんも夜、寝室のベッドの上では理不尽な拘束具から解放されて自由の身(胸)になる。しかし肩こりは一向に解消されない。深夜に淫夢に魘されて目醒めると、俯せの体勢でもがき苦しんでいる自分の肢体を発見する。『聖アントワーヌの誘惑』に出て来るようなグロテスクな魔物たちに追い駆けられて逃げ回る最悪の悪夢だったが、ユサユサ搖れる2つの胸が邪魔して前が見えないのだ!‥‥そんなバカな?‥‥と訝るものの夢なのだから仕方がない。いよいよ追い詰められて万事休すという刹那には、あの禁断の必殺技を使うしかない、と腹を括る(M・ホフマンのように胸を露出する?)M嬢。《おのれ妖怪!‥‥くの一忍法「巨乳往復ビンタ」を受けてみよ》──バカヤロー、そんなエロ秘技あるわけないだろう。

□ 利が良い株式、否(ノン)! ‥‥ホリエモン財産燃え、リボンの騎士深い怒り
外資系企業、個人投資家に続き、ド素人がパソコンで直接株を売買するようになってから、昼夜を問わず電子マネーという「虚数」が地球上空を飛び交っている。実際の現金(約30兆億$)の約10倍もの資金が株取引されているって言うんだから俄かに信じられません。君子危うきに近寄らず‥‥一晩で20億円掏ったとか、取り戻したとか、博打好きのギャンブラーならいざ知らず、素人が手を出すと大火傷しますよ。あのホリエモンだって今は被告の身。彼が白か黒かは兎も角、ライヴドア株を買った株主たちが騙されたと怒って集団訴訟するとは本末転倒の噴飯ものです。自業自得、自己責任という四文字熟語は、「イラクの日本人人質」ではなく、こういう人たちのために取って置くべきでしょう。ライヴドアの真の被害者は一体誰なのか?‥‥株式投資を支える拝金資本主義世界にウンザリです。惜しまれつつ現役を退いた伝説のヒロインが復活する。愛と正義のセーラー戦士に代わって、リボンの騎士が怒りの「お仕置きよ!」。

□ 4回転来たか?‥‥ミキティ舞い、敵味方「金」諦観よ!
ミキティ回文第3弾をお届けします。ワダエミのデザインした衣裳(ミニスカ+黒タイツ)が何故か不評。直前に変更したフリー楽曲&振付けは如何にも急拵えの付け焼き刃で粗が目立つ。「メダルを穫りに来たのではない。4回転を跳びに来たのだ!」という発言が泣かせます。トリノ五輪の3人娘──A川静香を「氷上の片桐はいり」、S主章枝を「マザコン狂言師の嫁」と密かに呼んで周囲の顰蹙を買ってしまったけれど(自信満々の四角い顔、情けない泣き顔‥‥安藤美姫だって、眞鍋かをりをガラスにベシャッと押し付けたみたいな顔ですが)、はいり嬢の金メダル凱旋帰国大フィーヴァには鼻白みましたね。この種のチャンスに賭けては万事抜かりのないコリズニ元総理も「祝福テレ」でチャッカリA川人気に便乗しちゃった。衆愚政治に大衆迎合マスコミ‥‥と陰口を叩くと、「国民をバカにするのか!」という罵声がハネ返って来る。ミキティ回文はヴァンクーヴァー(2010)の「正夢」として取って置きましょう。常に自分のことよりもファンのことを最初に気遣う、優しい心‥‥ミキティ、君の想いは冬のトリノから届きましたよ。

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  • 回文と本文はフィクションです。一部で実名も登場しますが、該当者を故意に誹謗・中傷するものではありません。純粋な「言葉遊び」として愉しんで下さい

  • 〈リボンの騎士〉〈ミキティ舞い〉mironさんのコメント欄に載せた出前回文です。ゼロからではなく、記事に触発されて作った回文の方が面白い^^

  • ブログ開設2周年を迎えることが出来ました。読者の皆さん、ありがとう^^

『おきざりスゥ。のなぞなぞ回文』

「てし◇★☆●○▲△こ▲こ▲こ△▲○●☆★◇して」

 回文作成:スゥ。

 ヒント:寒い日サンタの後継者修行中


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HEROINE ── 綾瀬はるか写真集

  • 撮影:斉木 弘吉
  • 出版社:小学館
  • 発売日:2004/07/23
  • メディア:大型本