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スニーズ・コメンツ #59 [c o m m e n t s]



  • 昨春にゾロが死んだ後は、空白の期間が必要だった。/ そしてようやく、わが家にまた魂が必要だと思える時期が来た(あるフランス人が、猫は家の魂だと言った。私たちはそれに同感だ)。しかし、私たちを選ぶ猫はおらず、譲ろうという人もなく、木の上で哀れっぽく鳴く子猫も現れなかった。そこで、私は次女のキャロラインに動物愛護協会に一緒に行って、猫を選ぶのを手伝ってくれないかと頼んだのだった。/ 中年の穏やかで家好きな猫。八十代の飼主夫婦にふさわしい猫。オス。理由はないが、私がこれまででとりわけ深く愛したのは皆、雄猫だった。希望は黒猫。私は黒猫が好きだし、一番貰い手が見つかりにくいという話を以前、読んだことがあったから。/ けれど、細かい点にさほどのこだわりはなかった。それより、私は行くこと自体に緊張していた。実のところ、恐くて仕方なかった。/ 猫を選ぶなどということが可能だろうか? そして、私が選べなかった猫たちは、どうなるのか?
    アーシュラ・K・ル=グウィン 「猫を選ぶ」


  • ♭ あらびっくり
  • ご無沙汰していますが、元気そうなので安心しました。夜になると海に飛び込んで、海底に錨を下ろす‥‥まるでビョークの歌みたいですね。深海の女王みたいなコスプレですが ↓
    〈Björk revisits The Anchor Song on Later... with Jools〉参照。
    by sknys (2020-06-11 21:40)

  • ♭ 坂本龍一 ◆ async
  • 《音楽図鑑》(ミディ 1984)は初回限定盤(LP+12インチ)を買いました。タルコフスキーの映画も大好きです。「ノスタルジア」の中で、主人公がロウソクの火を消さないように、お湯を抜いた露天風呂の端から端まで歩く長回し。この意味が長い間分からなかったけれど、ある日、閃きました。塀から墜ちないように渡ったり、同じ色や形の敷石だけを踏んで歩いたり‥‥これって、子供の遊びじゃないかと。
    by sknys (2020-06-13 23:39)

  • ♭ 山手線 高輪ゲートウェイ駅 ── 南渋谷駅
  • 行ってみたいけれど、山手線外回りは有楽町停まりかな?‥‥「南渋谷駅」と揶揄されていた埼京線のホームが山手線の隣りに移って、駅出入口までの時間が数分短縮された。今まで混雑していたハチ公前の改札もリニューアルされて広くなった。一番ビックリしたのは原宿駅の様変わり!‥‥出入口にエスカレータが設置されているではないか。
    by sknys (2020-06-24 23:10:35)

  • ♭ 豊島区立 トキワ荘マンガミュージアム ── 消滅可能性都市
  • 豊島区は「消滅可能性都市」に指定されています。バブル期の地上げで多くの区民が流出したのか、松潤が卒業した小学校として知られる母校も2003年に廃校になってしまった(選挙の投票場が図書館の地下だったりする)。老朽化した豊島公会堂も複合施設に建て替えられ、リニューアルされた中池袋公園に「新ふくろう像」が出現。「トキワ荘マンガミュージアム」も消滅を回避しようとする再開発の1つだと思います。「よみがえるトキワ荘」(朝日新聞夕刊 2020・7・6) 参照。
    by sknys (2020-07-11 15:47:09)

  • ♭ 東京都現代美術館「オラファー・エリアソン ときに川は橋となる」
  • シンディ・シャーマン(1996)やオノ・ヨーコ(2004)をMOTで観ました。「トランスフォーメーション」(2010-11)で、マシュー・バーニーのヴィデオが途中で打ち切られたのは今でも納得出来ません。上映時間を閉館時刻に合わせて調整するくらいの配慮があってしかるべき。「オラファー・エリアソン」にも行きたいけれど、このコロナ禍(感染拡大警報発令中?)では躊躇しちゃう。MOTは「相棒・最後のアトリエ」(2010)のロケ地になっていましたね。米倉斉加年さんは俳優だけでなく、画家(絵本作家)としても一流だった。急死(2014)が惜しまれます。
    by sknys (2020-07-19 12:03)

  • ♭ 篠田鉱造 ◆ 百話シリーズ
  • 日曜日、某ユニクロの前を通りかかると、エントランスにマスクの張り紙がありました。6階でマスクを販売しているという。エアリズムマスク(AIRism)はS・M・L3種、3枚セット販売。カラーは白のみ。Mサイズを購入して、帰宅後に確認すると、小さな文字で「ちいさめ」と記されているではないか!‥‥S=子供、M=女性、L=男性ということらしい。一瞬マズったかと思って、恐る恐る着装してみる。柔らかい布の肌触りが心地良い。小顔なので、鼻から顎にピッタリとフィットするサイズだった。自動会計、無料紙袋にも驚きましたが、これが「コロナ時代」の購買スタイルなのかもしれません。
    by sknys (2020-08-03 20:13)

  • ♭ 人魚の嘆き
  • 都内(Z司が谷)のマンションから、千葉の一戸建てに愛猫たちを連れて、引っ越した顛末を綴った『S倉迷妄通信』(集英社 2002)。「S倉」って、佐倉市のことだったのね。モバサム邸の近所に、笙野頼子さまが住んでいたりして?
    by sknys (2020-08-11 21:11)

  • ♭ ハトよ天まで #2
  • 『ハトよ天まで』はCOM(1967年5~12月号 / 1968年12~69年9月号)で読みました。手塚治虫や石森章太郎の旧作を再録する「名作劇場」。《「ハトよ天まで」は、昭和39年の秋から昨年一ぱいまで、サンケイ新聞に連載した長編まんがで、最近のぼくとしては、いちばん気に入った作品の1つです》という作者の言葉が添えられていました。
    by sknys (2020-08-18 21:02)

  • ♭ 岐阜県美術館「大橋翠石~虎を極めた孤高の画家~」展
  • 古来、日本に野生の虎は棲息していなかった。伊藤若冲「虎図」の栞(裏は小学館「日本美術全集」)を使っていますが、愛嬌のある虎の絵は中国の「猛虎図」を模写したそうです。

  • 江戸時代は日本に虎はゐなかつたから、圓山應擧の虎の絵は自分の家の飼猫を見て写生したにちがひないさうである。
    丸谷 才一 「猫のつもりが虎」


  • 「実際の虎を見て写生」した翠石の虎は迫力が違いますね。ちょっと怖いかもしれません。「子猫と薔薇」の栞が欲しいにゃん(註:「猫のつもりが虎」 の引用文は〈スニーズ・コメンツ #43〉からの一部再録です)。
    by sknys (2020-08-26 21:37)

  • ♭ 京極夏彦 ◆ 今昔百鬼拾遺 月
  • 久々のノベルス版ですが、講談社、角川、新潮社からバラ売りした3冊の文庫(2019)を1年後に新書(2020)で合本し、その1カ月後に再文庫化(1000ページ超!)するという出版形態が面妖です。新書と文庫では組版が違うので、全く同じというわけでもない。京極本は単行本・新書判・文庫版を問わず、左右頁の末尾が必ず句点( 。)か括弧( 」)で終わるようにレイアウト(編集)されているのだから‥‥お蔵入りしていた『鵺の碑』(近日刊行予定)が日の目を見るのは嬉しいけれど。
    by sknys (2020-08-28 21:56)

                        *

    ブログ記事に付けた「外コメント」を纏めてみたら結構面白いかも?‥‥というアイディアから生まれた再録シリーズの第59集です。コメントは原則としてオリジナルのまま時系列順に転載‥‥事実誤認(誤記)や誤字・脱字、改行の無効化、句読点や記号・顔文字の有無などを精査。内容の分かり難いコメントには補足説明(註)をして、コメントした元記事にリンクしました。過去3ヵ月間(2020/06/01~08/31)に書いたものの中から、第三者がコメントだけ読んでも面白いものを中心にセレクトしています。この3カ月はコロナ、長雨、猛暑(熱中症)‥‥の三重苦で、ストレスが溜まり、体調も優れない。一日中家の中に籠もりっきりでは運動不足で体力も落ちる。外出しないと、ネコに出合って写真を撮る機会も減る。炎天下のマスク着用も辛い。人気のないところではマスクを外すことが推奨されているけれど、8月になってからはノーマスクの人を見かけることも少なくない。もし擦れ違いざまに咳をされたらと危ぶみ、心の中で口穢い悪態を吐く‥‥コロ夏の利点は読書と執筆が捗ることくらいでしょうか。

                        *


    音楽図鑑(2015 Edition)

    音楽図鑑(2015 Edition)

    • レーベル: ミディ
    • 発売日: 2015/03/25
    • メディア: Audio CD(2CD)
    • 曲目: TIBETAN DANCE / ETUDE / PARADISE LOST / SELF PORTRAIT / 旅の極北 / M.A.Y. IN THE BACKYARD / 羽の林で / 森の人 / A TRIBUTE TO N.J.P. / REPLICA / マ・メール・ロワ / きみについて……。/ 夜のガスパール / 青ペンキの中の僕の涙 / TIBETAN DANCE (VERSION) / M2 BILL / M4 TOD / SELF PORTRAIT - 04A FEATURING MINAKO YOSHIDA / 両眼微笑 / ...


    まんが トキワ荘物語

    まんが トキワ荘物語

    • 著者:手塚 治虫 ほか
    • 出版社:祥伝社
    • 発売日:2012/08/01
    • メディア:ペーパーバック(祥伝社新書288)
    • 目次:手塚 治虫 / 藤子 不二雄 A / 寺田 ヒロオ / 鈴木 伸一 / 赤塚 不二夫 / 水野 英子 / つのだじろう / 永田 竹丸 / 森安 なおや / よこたとくお / 長谷 邦夫 / 石ノ森章太郎 /〈座談会〉われらトキワ荘の仲間たち


    S倉迷妄通信

    S倉迷妄通信

    • 著者:笙野 頼子
    • 出版社:集英社
    • 発売日:2002/09/05
    • メディア:単行本
    • 目次:S倉迷妄通信 / S倉妄神参道 / S倉迷宮完結


    ハトよ天まで 1

    ハトよ天まで 1

    • 著者:手塚 治虫
    • 出版社:講談社
    • 発売日:2010/12/10
    • メディア:文庫(手塚治虫文庫全集)
    • 目次:むかしむかし / おかしな武芸者 / お萩とボタ松 / たたかいの日日 / 十郎潟の竜 / フクベ党のたくらみ / 小安賀貝をもとめて / 星姫と月姫 / 久呂岳の決闘


    ハトよ天まで 2

    ハトよ天まで 2

    • 著者:手塚 治虫
    • 出版社:講談社
    • 発売日:2010/12/10
    • メディア:文庫(手塚治虫文庫全集)
    • 目次:望郷の人たち / 黒姫峠に道がつく / ひょうたんさわぎ / 地獄の塔 / ふるさとを賭けて / 大団円 // 羽と星くず / タツマキ号航海記


    猫のつもりが虎

    猫のつもりが虎

    • 著者:丸谷 才一 / 和田 誠(絵)
    • 出版社:文藝春秋
    • 発売日:2009/07/10
    • メディア:文庫(文春文庫)
    • 目次:ベルトの研究 / 男のスカート / 冬のアイス・クリーム / 絵を買ふ / 提案三つ / 批評の必要 / 驢馬の耳 / ある日のこと / あの大阪の運転手 / ガルボ伝説 / 故郷の味 / 四十八手 / ポルトガルの米料理 / 歴史的抒情 / 夜中の喝采 / エジプトの女王 / 日本デザイン論序説


    今昔百鬼拾遺 月

    今昔百鬼拾遺 月

    • 著者:京極 夏彦
    • 出版社:講談社
    • 発売日:2020/08/07
    • メディア:新書(講談社ノベルス)
    • 目次:鬼 / 河童 / 天狗

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