スニーズ・シンクス 2 0 1 8 [b l o g]
13年目のスニンクス(sknynx)は71本の記事をアップした(2017.12~2018.11)。月6本という更新頻度が多いのか少ないのかは兎も角、メイン記事3本(1日・11日・21日)に、別館ミニ・ブログの1カ月分を纏めた〈スニーズ・ラブ〉(26日)、ブログ・カスタマイズや紹介記事などの企画もの2本という内訳である。回文シリーズは新年恒例の「回文かるた」を含めて4本。「ネコ・ログ」も4本。洋楽記事は年間ベストやタワレコのクリアランス、ポスト・パンク、ブラジル音楽など9本、石ノ森シリーズは〈青いけものたち〉〈霧の彼方へ〉など4本。猫ゆりシリーズは〈猫のナタリア〉〈猫のムーンヌ〉の2本をアップした。「猫本100冊達成記念」として、一覧カタログ〈素晴しきネコ本の世界〉を作成し、〈FAVORITE ー CATBOOKS 10〉でネコ本10冊を選んだ。特に気に入っている記事(ベスト10)と人気記事(閲覧数トップ10)で重複しているのは〈火蟻浴び〉〈骨娘のヘイロー(2017)〉〈改竄は犯罪か?〉の3本だけである。
「猫盤」が増えているとは思わないけれど、昨今のネコ・ブームを反映して「猫本」は確実に増え続けている。〈猫のムーンヌ〉で紹介した10冊中7冊は1年以内(2017-18)に出版された新刊書である。『ファット・キャット・アート』はサイトで話題になっていた「デブ猫名画集」の書籍版。『猫は宇宙で丸くなる』(竹書房 2017)は日本独自編集だが、『魔法の猫』(扶桑社 1998)や『不思議な猫たち』(1999)との重複はないので、「猫SF傑作選」の補遺本として重宝する。『LOST CAT』(講談社 2018)は飼いネコにGPSを着けて、失踪していた真相を解明しようとする2人の女性の愛と絶望のドキュメント。『猫はこうして地球を征服した』(インターシフト 2017)は「スミソニアン」誌の女性記者がが最新の遺伝子学や動物行動学を紹介して、地球に蔓延り、ネット上に氾濫するネコたちの謎を解く。〈猫のナタリア〉ではナタリアちゃんの大山猫コスプレ、スピネッタの弟グスタヴォの飼いネコ、永遠の子猫リル・バブ、ロビン・ヒッチコックが抱くペルシャ猫などのネコードを紹介した。
2018年上半期のマイブームはフィリップ・K・ディックだった。〈ユービック・ディック〉で、『虚空の眼』『ユービック』『死の迷路』『時は乱れて』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、〈スキャナー・ディックリー〉で、『高い城の男』『流れよわが涙、と警官は言った』『火星のタイム・スリップ』『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』『スキャナー・ダークリー』を紹介した。その後もPKD熱は冷めやらず、ディストピア未来社会を描いた『いたずらの問題』(2018)、高校の同窓生だったというアーシュラ・K・ル=グインがベスト5に挙げていた『銀河の壺なおし』(早川書房 2017)などを読んだ。前者の解説「おまえは誰だ サスペンス・ミステリーの側から見たP・K・ディックの世界」の中で、宮部みゆきは『暗闇のスキャナー』(東京創元社 1991)をPKDの最高傑作としている。スニーズの暫定ベスト第1位は『パーマー・エルドリッチの三つの聖痕』‥‥パーキーパット人形のミニアチュール世界が「ツボ」です。
回文シリーズは〈火蟻浴び〉〈靴盗るブルドッグ〉〈改竄は犯罪か?〉〈刀か鉈か〉の4本をアップ。〈靴盗るブルドッグ〉は新年恒例の「回文かるた」なので、例年よりも1本少ない。6月に開催されたWCロシア大会で、1回休止したからである。「パリンデックス」のレイティング(5段階★評価)で5つ星に輝いたのは〈『昆布で若返り、切り絵画』(河出文庫)〉〈寝た妻は妊婦。先月定価で買い「鉄拳7」に嵌まったね〉〈椎茸は美味しい。御飯は恋しい、お化け退治〉〈飛び板に尻込み、縮み凝り、死にたい人?〉〈「食ったら酒だ!」石原さとみ待つ夜。ツマミと皿は椎茸サラダ付く〉〈八戒、川獺に尼僧、若い河童〉〈村上春樹、餅背負う、おせちも切る、食み絡む〉の7回文。昨年12月の〈火蟻浴び〉で500回文を達成した。『まさか逆さま』(キノブックス 2016)は投稿者の回文を元に、フジモトマサルがイラストを描き、中村航がショート・ストーリを書いた回文集。『終わりは始まり』(集英社 2008)を増補改訂した決定版である。
〈ネコ・ログ〉シリーズで紹介しているネコたちのプロフィールやエピソードも連載50回を越え、延べ459匹となった。この13年間で病気や事故で亡くなったり消息不明になったネコたちも少なくない。先日、飼いネコのソンちゃんが失踪したという話を聞いた。女飼主が退院して3日目、同じく病院から帰って来て一緒に寝ていたソンちゃんが突然窓から逃げ出したまま帰って来ないという。近所を探したけれど見つからない。飼主は縁の下かどこかで死んでいるのではないかと確信している。ヒトに着かず離れずマイペース、高いところが好きだったソンちゃん。柄谷行人は「年取った猫が飼い主によって介護された上で死ぬケースが多い」という話を紹介していたが、死に際を人間に見せないという意味でも、ソンちゃんはネコらしいネコだった。高画質ディスプレー(レティナ)で見ると、ネコ写真が暈けてしまうので、12月からiPhotoの最高画質(Maximum)で書き出すことにした。
〈子猫にも出来るSSL対応〉はソネ風呂の常時SSL化(http→https)で生じた不具合を修正した記事。全記事のURLを書き換え泣けれはならないのかと危惧したが、記事内のURLは自動的にリダイレクトされるとのことで一安心したのも束の間、ブログの左上で寝ていたネコ(It's Neko!)やサイドバーの黒猫マーキー(MAUKIE)、コメント欄のカスタム・ゲストアイコン消えるなどの異常事態が生じた。「スキンスイッチャー」も動かなくなって途方に暮れていたけれど、ブログ仲間のkovaioさんに救われた。〈子猫もブログで丸くなる〉では写真や画像などの外枠の四隅を丸める方法を紹介。数年前から徐々に丸め始めて、ほぼ改装工事が終了した(四六時中、家の前の道路を掘り返している公共事業みたいですが、騒音を撒き散らしているわけではないので容赦してね)。〈子狐にも貼れるサイド・バナー〉ではサイドバーの「バナー広告」を拡大しても暈けない大きな画像に貼り替えた。
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- Historian - Lucy Dacus
- Wide Awake! - Parquet Courts
- Tell Me How You Really Feel - Courtney Barnett
- Clean - Soccer Mommy
- Lush - Snail Mail
- Be The Cowboy - Mitski
- Daytona - Pusha T
- Hope Downs - Rolling Blackouts Coastal Fever
- Double Negative - Low
- Bark Your Head Off, Dog - Hop Along
- Your Queen Is a Reptile - Sons of Kemet
- Terminal - ZULI
- Downtown Castles Can Never Block the Sun - Ben Lamar Gay
- My Mother the Vent - Guttersnipe
- Veteran - JPEGMAFIA
- Let Night Come on Bells End the Day - Sarah Davachi
- Sujud - Senyawa
- NTS Sessions 1-4 - Autechre
- The Switch - Body/Head
- Double Negative - Low
- Be The Cowboy - Mitski
- Golden Hour - Kacey Musgraves
- Knock Knock - DJ Koze
- Honey - Robyn
- Lush - Snail Mail
- El Mal Querer - Rosalía
- Some Rap Songs - Earl Sweatshirt
- Double Negative - Low
- Whack World - Tierra Whack
- Safe in the Hands of Love - Yves Tumor
- Chris - Christine and the Queens
- Honey - Robyn
- Dirty Computer - Janelle Monáe
- Invasion of Privacy - Cardi B
- Be the Cowboy - Mitski
- Joy as an Act of Resistance - Idles
- Heaven and Earth - Kamasi Washington
- Golden Hour - Kacey Musgraves
- Double Negative - Low
- Tranquility Base Hotel & Casino - Arctic Monkeys
2018年も正月恒例のタワレコ・クリアランスが行なわれず、フロアでの小規模開催になってしまった。〈タワレコ・セール 2018〉は70%OFFセール、〈GWセール 2018〉はディスクユニオン(DU)で購入したアルバムの記事である。タワレコのような破格セール(¥290や70%OFF)ではないけれど、DUでは売れ残った新譜は値引きされて「未開封品」として中古棚に落ちて来るので探し甲斐がある。キャスリーン・ハンナ(Kathleen Hanna)の足跡を追った〈ビキニ着る?〉は数年前から温めていた記事だが、オリジナル・アルバムが未だにリマスターされないのが抵牾かしい。〈ポスト・パンク女子会〉で紹介したThe SlitsやAu Pairsなどのアルバムは最新リマスター盤やリイシュー盤だった。〈ブラジルの秋〉は〈ブラジルの春〉の続編。〈怪女ゴルジーニャ〉ではAlice Caymmi、Ava Rocha、Tulipa Ruizのアルバムを纏めて紹介した。タワレコ・クリアランスで入手したAlice Caymmiのデビュー・アルバム以外はDUで購入した。ポイントが2019年3月から、スマホに登録しないと一切使えなくなるという変更も、タワレコから足が遠ざかる遠因になっている。
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- 各メディアの「年間ベスト・アルバム」は「AOTY」や「Metacritic」でチェック!
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2018-12-11 00:11
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