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ネコ・ログ #42 [c a t a l o g]

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  • はい、おつかれさま。えー、次はレオくんです。オスの、焦げ茶の虎猫です。おっとりしています。/「あー、ぼく、レオくんです。立派な茶虎です。7歳です。尾っぽも長いシマシマです。秩父の山で、見つかったので、"秩父山猫" だって言われてます。/ ぼく、お目目の上が、まっすぐなんです。かまぼこを、逆さにしたみたいな、目なんです」/ ほんと、目の上がまっすぐだから、レオくんって、おばかなのかなあ? /「え、ぼく、おばかなの? 目がまっすぐだからおばかなの? ぼくのことばかっていうな!」/ はいはい、言わない言わない。/「ええと、ぼくの彼女は、タマ姫と、マイちゃんと、ココアちゃんです。ぼくの敵は、今んとこ、オボロです。」/ う〜ん、オボロは今、みんなの敵ですね。オボロ! どうよ? オボロは白とグレーのきれいな男の子です。3歳。迷いねこで、3年前、家にかってに住み着きました。でかくなると、みんなに喧嘩をふっかけて、困った子。反省したら?
    萩尾 望都 「萩尾さんちのねこたちです」


  • #370│ジミ│飼い猫 ── 逢いたい猫はガラス戸の向こう
    ジミちゃんと良く似た黒灰縞模様のネコが中国拳法道場玄関ドアの内側にいる。横にスライドする自動ドアではなく、前後に開閉するガラス戸のようだ。たとえコンビニやスーパーなどのドアでも、小さなネコの体重では自動では開くことはない(山奥から下りて来た腹ペコのクマならば容易に開くでしょう)。人が出入りした隙に店内へ入れば良いのだが、なかなか人が来ないのだ。某和菓子店の飼いネコは中へ戻れずに難儀していた。店の前で鳴いても自動ドアは微動だにしないけれど、何かの拍子に開くと何事もなかったように歩いて店内の奥に消えた。ジミはガラス戸で仕切られた屋内のネコに鳴いて呼びかける。相手もドアの内側で辛抱強く待機している。彼女、彼氏‥‥それとも親子、兄弟姉妹なのかもしれない。相思相愛(?)の2匹の間を阻むガラス戸に加え、ネコ撮影者という新たな障害が現われたわけである。

    #371│ヤン│ノラ猫 ── 大人しそうに見えますが‥‥
    新入りのヤンちゃんは遊び盛り。大人しそうに見えるけれど、ネコおばさんがタクトのように振るネコジャラシの動きに素速く反応して駆け回る。食後の運動は欠かさない。右耳の先がカットされていることからも分かるように、この地域のネコたちは保護されて飼いネコになったり、事故や病気で亡くなったり‥‥多少の移動はあるものの、ヴォランティアによって生かされている。ヤンは遊び疲れて一休みしているのかもしれない。それでも柔らかな毛並みに触れようとすると、ネコジャラシと同じように爪を立てて戯れついて来るので要注意にゃん。ソランやレイちゃんなど、親密で友好的なネコたちは手や指に戯れたり咬みついても、痛くて爪痕や歯形は赤く残るけれど疵はつかない、血も滲まないという絶妙な力加減を心得ている。爪を引っ込めるネコさえいる。このデリケートな作法をヤンに教え込むことが出来るだろうか。

    #372│アオ│ノラ猫 ── スカイ・ブルー・アイズ
    〈青い目のジュディ〉(Suite: Judy Blue Eyes 1969)はジュディ・コリンズに捧げた名曲だが、金髪碧眼の女性だけでなく、青い目の白ネコも魅力的で惹きつけられる。青い目を持つ日本人(モンゴロイド)が少ないように、青い目のネコも外来種(シャミー系)なのだろう。肌の色が白かったり黒かったり、髪の毛の色が赤かったり茶色だったりする子供は日本の学校で苛められるかもしれない。しかし、子ネコが青い目をしていてもエゴン・マチーセンの「あおい目のこねこ」のように黄色い目で見られたりはしないはずだ。ある民家の前でネコを撮っていたら、住人らしき女性に撮らないで下さいと咎められた。飼いネコの写真を撮るなというのならば分からなくもないのだが、たまたま民家の前にいたノラネコだった。「私の家の外観を勝手に撮るな!」という意味らしい。この種のプライヴァシー偏重の人たちは「グーグル・ストリート・ヴュー」(Google Street View)には反対で、防犯・監視カメラの設置には賛成なのでしょうね。

    #373│シン│飼い猫 ── 初対面キャット
    Y病院から帰り道で1匹のネコに出会った。お互いに初対面だったが、飼いネコらしく人に懐いている。ネコの後を追って、車道に面した横道の奥へ向かう。タイル敷きの民家の前で最初の1枚を撮った。まだ警戒中なのか、目の表情に険がある。新しいネコとの出会いはスリルとサスペンスに満ちている。疑心暗鬼の緊張感の中で撮るのも悪くない。写真の出来不出来は兎も角、2度とないという意味でも、ファースト・ショットは貴重である。2度、3度‥‥と再会、再々会を重ねるに連れて、柔和で優しい表情に変わって行く。ネコも撮影者のことを憶えているのだ。通院することがなくなると、ネコと会う機会も減ってしまうのは少し残念な気もするけれど、歩いて行けない距離でもない。少し遠回りして「ネコ歩き」する愉しみもあるし、その場所にネコがいることを想像するだけでも幸せな気分になれる。

    #374│コスモ│ノラ猫 ── 視線の先にあるのは?
    木陰に隠れて密かに周囲を窺っていることが多かったコスモちゃん。内気な性格のネコも人と接して親しくなり、戯れむことの愉しさを知ったのか、今では他のネコたちと同じようにI袋水天宮神社を護っている。コスモちゃんの視線の先にあるのは公園に降り立った鳩だろうか。今まで無心に遊んでいたネコが突然静止して1点を見据える。姿勢を低くして獲物を狙う鋭い目‥‥ネコがハンターに変貌する瞬間である。慎重に襲いかかるタイミングを測っている。気になるのは行動を起こすのか、それとも止めるのかの判断基準がどこにあるのかということ。動物界では恋愛成就の主導権はメスに委ねられている。たとえば、オスAはOKで、オスBはNGという冷静な決断を牝ネコは一体どのように行なっているのか。人間界の男女は相手を容姿や才能、地位、職業、財力、相性などで総合的に判断しているようだが、ネコたちの優先順位は何なのか。ネコにも一目惚れがあるのか?‥‥興味は尽きない。

    #375│ラク│ノラ猫 ── タヌキみたいな尻尾です
    ネコには固有のテリトリーがあって、その縄張りから外へ出ることは殆どないと考えられている。しかし、その場所に一生涯定住しているわけではなく、環境の変化やネコ同士の力関係によって移動することがあるらしい。数年前、独り暮らしの老齢の飼主が亡くなって、後に残された青い目の飼いネコが川沿いの緑地を彷徨っていたことがあった。I神井川沿いにいたラクちゃんも、いつの間にか上流から下って、ロンちゃんのいる図書館裏の遊歩道まで来るようになった。止むに止まれるネコの事情があったのだろう。良く似た別のネコではないかと疑われるかもしれないが、タヌキのように太くて長い尻尾は見間違えようがない。長毛種のロンちゃんのように人馴れしていないので、近寄ると尻尾を巻いて逃げてしまう。逆光でピントも甘いけれど、この距離が標準レンズで撮れる限界です。

    #376│マウ│ノラ猫 ── カプチーノが飲みたくなる
    ホワイトと淡いグラウンの配色がカフェオレやカプチーノやエスプレッソを連想させる。鋭くて色っぽい目つきは妙齢のジェーン・バーキンを想わせなくもない(「猫の惑星」ならば化粧品のキャンペーン・モデルに起用されていたかもしれない)。クリーミーでスイートな毛並みと薄緑色で涼しげな目の対比が魅力的なマウちゃん。柔らかな優雅さと野性の精悍さが甘苦く混じり合っている。近寄ると逃げてしまうことも少なくなかったが、毎日ゴハンを運んで来て、特製ネコジャラシで遊んでくれるネコおばさんと一緒の時は安心しているのか逃げ出したりはしない。通勤・通学者、買物客、散歩人‥‥朝から夜まで絶え間なく行き来する老若男女をシビアな目で観察する佇まいはO無親水公園の見張り番(管理人ネコ)のようでもある。

    #377│アス│飼い猫? ── 良く似ているけれど‥‥
    某中央図書館裏の遊歩道から迂回して一方通行の車道に出ると、1匹のネコが素速く横切って行った。今まで一緒に遊んでいたロンが後を追い駆けて来たのかと一瞬思うほど良く似ていた。ロンと同じ毛色の長毛種で、顔つきも瓜二つ。近寄って確認すると、ロンよりも2回りも大きい体躯で、唯一の違いはマズル部分が黒いこと(ロンは茶色)。明らかにロンの親族‥‥父・母親・兄弟・姉妹だと思われる。今まで1度も出合わなかったのは屋内で飼われていたネコだったからなのか。アスが逃げ込んだ図書館向かいの集合住宅は人気がなく、静まり返っている。後日、通りがかると鉄網フェンスで囲まれた立入禁止区域になっていた。住人たちは既に転居したらしく無人でだった。金網越しに中を覗いていた女性に訊ねると、「ネコが何匹か取り残されている。可哀想に‥‥」と言う。もしかしたら、アスも置き去りにされてしまったのかもしれない。

    #378│エミ│ノラ猫 ── 落ち葉で1人遊び
    やんちゃなヤンと同じく、遊び盛りのエミちゃん。人見知りする内気な性格なのか、猫語で呼びかけても傍に寄って来ない。手を伸ばしても届かない距離で、遠巻きに弧を描くように歩き回る。小高い繁みに隠れている写真は逆光気味でピントも甘かった。植え込みの奥で撮った1枚は左前肢で枯葉を弄んでいる。落ち葉で1人遊びしていたのだ。ネコおばさんが置いて行ったネコジャラシを相手に1人で遊んでいることもある(親子連れが面白がって見物していた)。暗がりの撮影(1/50、F5.6、ISO3200)だったが、iPhotoで自動補正したら見違えるほど鮮明な写真になった。1人遊びするエミちゃんの微妙な表情が愛おしい。秘密の遊びを見られて、決まりが悪そうに見えなくもない。流石に「暗闇の帝王」と称されるデジカメ(ミラーレス一眼)である。

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    各記事のトップを飾ってくれたネコちゃん(9匹)のプロフィールを紹介する「ネコ・カタログ」の第42集です。サムネイルをクリックすると掲載したネコ写真に、右下のナンバー表の数字をクリックすると該当紹介文にジャンプ、ネコ・タイトルをクリックするとトップに戻ります。ノラ猫や地域猫、飼い猫を差別しない方針で、これまでに延べ370匹以上のネコちゃんを紹介して来ましたが、こんなにも多くのネコたちが棲息していることに驚かされます。第42集の常連ネコはマウちゃん。今回は新参ネコさんが多いにゃん。『ネコマンガ・コレクション』(立東舎 2016)はネコが登場するマンガを紹介するガイド本。杉作、波津彬子、山岸凉子など、ネコマンガ家9人の「ネコラブラブ・インタヴュー」。小林まこと、みなもと太郎の「レジェンド・インタヴュー」。マイケル、猫村ねこ、グーグー、レオくん、性悪猫、ヒデヨシ、猫目小僧、ニャロメ‥‥ネコ・キャラを蒐集した「ネコ100にゃんコレクション」。萩尾望都「三匹のネコ」(1989)も特別再録。表紙カヴァは須和野チビ猫。

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    • 記事タイトルの右に一覧リストのリンク・ボタン(黒猫アイコン)を付けました^^

    • オリジナル写真の縦横比は2:3ですが、サムネイルは3:4にリサイズしています
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    ネコマンガ・コレクション 100匹のネコと13人のネコ好きマンガ家

    ネコマンガ・コレクション 100匹のネコと13人のネコ好きマンガ家

    • 編集:図書の家(小西 優里 / 卯月 もよ / 岸田 志野)+立東舎
    • 出版社:立東舎
    • 発売日:2016/03/14
    • メディア:単行本(ソフトカバー)
    • 目次:ネコラブラブインタビュー(杉作 / 須藤真澄 / 波津彬子 / TONO / 竹本泉 / 深谷かほる / 高田エミ / 有間しのぶ / 山岸凉子)/ ネコ100にゃんコレクション! part 1 / ネコマンガエッセイ / ネコ100にゃんコレクション! part 2 / ネコマンガヒストリー /「三匹のネコ」萩尾望都 / ネコマンガ レジェンドインタビュー(小林まこと)/ ネコマンガ探訪 ...


    猫は音楽を奏でる

    猫は音楽を奏でる

    • 監修:『ねこ新聞』
    • 出版社:竹書房
    • 発売日:2013/03/16
    • メディア:単行本
    • 発売日:2013/03/16
    • 目次:猫は語る(角田光代)/ 性懲りもなく(小池真理子)/ ブチャイクよ永遠に(三浦しをん)/ 味オンチ(出久根達郎)/ 得手勝手(養老孟司)/ 今は猫がいません(内田春菊)/ 猫に学ぶ(神林長平)/ トラの生涯(夏目房之介)/ 焦げ茶の王朝(佐藤賢一)/ 猫とは...つかず離れずが平穏だ(高村薫)/ 最後のペット(斉藤由貴)/ ぼーっとした天使(渡辺真理)/ 萩尾さんちのねこたちです(萩尾望都)


    あおい目のこねこ

    あおい目のこねこ

    • 著者:エゴン・マチーセン(Egon Mathiesen)/ 瀬田 貞二(訳)
    • 出版社:福音館書店
    • 発売日:1965/04/01
    • メディア:単行本
    • 内容紹介:ねずみのくにを探しにでかけたあおい目のこねこ。途中、様々な出来事に出会い、きいろい目のこねこたちには、あおい目をからかわれ、それでも最後はねずみのくにを見つけます。あおい目のこねこの冒険を、テンポの速い語り口でユーモラスに物語ります。


    Crosby Stills & Nash

    Crosby Stills & Nash

    • Artist: Crosby Stills & Nash
    • Label: Atlantic / Wea
    • Date: 2006/01/30
    • Media: Audio CD
    • Songs: Suite: Judy Blue Eyes / Marrakesh Express / Guinnevere / You Don't Have To Cry / Pre-Road Downs / Wooden Ships / Lady Of The Island / Helplessly Hoping / Long Time Gone / 49 Bye-Byes

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