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スニーズ・コメンツ #33 [c o m m e n t s]



  • 和歌についての批評的小説(解釈されるおん歌の「意味」の無邪気なまでの無内容ぶり!)でもある『風流夢譚』だけでなく(出版社の上梓する紙の本でいまだに読めないが、ネット上では、この2冊はむろん、自由に読めるが)、輝かしくも魅力的な小説『政治少年死す』もまた、皇室と天皇について語る以上は必然的に「和歌」に触れることになるのだが(この戦後派のセヴンティーンの右翼の──今どきの言葉では落ちこぼれの──少年[なぜか言語的センスに驚異的に秀れた]を語り手にした、大江健三郎の華麗でグロテスクな比喩とユーモアが炸裂する饒舌体の小説は、ポピュラー・ソング、詩、和歌、新聞や雑誌に載った実在の知識人や右翼や主婦や学生の言説の引用によって書かれた当時の日本の文学的状況の中で世界的文学水準に達した稀有の作品と呼ばれるべき強度を持っている)、それは次のようにである。
    金井 美恵子「たとへば(君)、あるいは、告白、だから、というか、なので、『風流夢譚』で短歌を解毒する」



  • ♭ 知の現在と未来
    モバサムさん、こんばんは。Gang Of Fourのデビュー・アルバム《Entertainment》(EMI 1979)はソリッドで荒削り、ストイックでカッコ良いですよね。軟弱化したこともあったけれど、今でもしぶとく生き残っています。最近のインテリ源ちゃんは金井美恵子にボコボコにされていますが、『さようなら、ギャングたち』(1982)は傑作だった。

  • この戦後派のセヴンティーンの右翼の──今どきの言葉では落ちこぼれの──少年[なぜか言語的センスに驚異的に秀れた]を語り手にした、大江健三郎の華麗でグロテスクな比喩とユーモアが炸裂する饒舌体の小説は、ポピュラー・ソング、詩、和歌、新聞や雑誌に載った実在の知識人や右翼や主婦や学生の言説の引用によって書かれた当時の日本の文学的状況の中で世界的文学水準に達した稀有の作品と呼ばれるべき強度を持っている

  • 毒舌の金井おばさんにしては珍しく「セヴンティーン」(1961)を褒めています。
    by sknys (2013-12-10 00:05)

    ♭ メリー・クリスマス with クレッシュ
    ぶーけさん、こんばんは。某小学校の傍を歩いていたら、メェ〜〜〜という鳴き声がした。まさかと思ったら、本当に山羊さんだった。「どうしたの。お腹が空いたの?」‥‥冬休み中は近所のボランティアの人が世話をしているようです。山羊さんも、可愛い牛さんとお馬さんの仲間になれると良いなぁ。「山羊じゃなくて、羊でしょ!」とツッコミを入れる羊男のクリスマスだった。
    by sknys (2013-12-25 23:06)

    ♭ 2013年締めくくりの記 ── ゆく年くる年
    千露さん、こんばんは。今年(2013)は前半に「ポール・デルヴォー」と「フランシス・ベーコン」に行ったくらいで、後半は美術館への足が遠のいてしまった。2014年は1月の「ラファエル前派展」「ザ・ビューティフル展」、4月の「バルテュス展」が愉しみ。〈オフィーリア〉に再び会えるのは僥倖だし、30年前(1984)、京都でしか開催されず悔しい思いをした「バルテュス展」(20年前の東京ステーションギャラリーで溜飲を下げたけれど)には感慨一入です。
    by sknys (2013-12-30 21:10)

    ♭ 灰とダイアモンド
    ヴィジュアル系の自己陶酔型ヴォーカル(ボウイ〜シルヴィアン)は苦手だなぁ。自己嫌悪型ヴォーカル(ヴァーライン〜バーン)は好きなんですが‥‥。買いそびれていたRip Rig + Panicのリマスター盤3枚《God》《I Am Cold》《Attitude》(Cherry Red 2013)を年末に入手しました。輸入盤ならばHMVの3点買いが安いけれど、モバサムさんは紙ジャケ仕様の「国内盤」ですよね。
    by sknys (2014-01-04 01:08)

    ♭ 外猫の話二つ ── ネコたちの晩餐
    トミー。さん、こんばんは。交通事故死者数は減少しているけれど、命を落とすネコちゃんは人間よりも遙かに多いはず。都会のネコたちはノラや飼い猫に関わらず、交通事故死率が高いでしょう。1980年2月19日の深夜、長嶺ヤス子は原宿で野良ネコを轢いてしまったことで「自分の中にあった人間の恐ろしさ身勝手さ」に驚き、猪苗代湖の借家で捨てネコや犬たち(猫153匹、犬17匹)を飼うようになったという。昨日、外ネコを撮っていたら、どうやら夕食の時間が近いらしく、飼主の家の前に座って、玄関ドアを見上げていました。その生き生きとした瞳の輝き、ピカピカした煌めきに見惚れちゃいました。
    by sknys (2014-01-13 00:47:44)

    ♭ MONSTERS IN THE SCENE
    ふじにぃさん、はじめまして。Dionysosの出自はパンクだと思います。5th《Monsters In Love》(Trema 2005)はJohn Parishのプロデュースだった。アルバム・ジャケに描かれている動物(右下のアーチ)はネコ?‥‥それともウサギちゃん?‥‥アニメ映画『ジャックと時計じかけの心臓』が日本公開されれば、サントラ盤や原作本も国内発売されるでしょう。Mathias Malzieuの小説『時計じかけの心臓』(La Mécanique du Coeur 2007)や『空の果てのメタモルフォーズ』(Métamorphose en bord de ciel 2011)は白水社辺りが翻訳出版してくれると嬉しいのですが(註:一部コメントを修正しました)。
    by sknys (2014-02-05 23:24)

    ♭ 雪明けの日東京へ〜『宝島』
    tumuziさん、こんばんは。今日も雪になっちゃった。池袋に来たのなら、東口駅前公園にも立ち寄って、白銀のネコたちも撮って欲しかったなぁ。肉球が冷えるので、食事時にならないと外に出て来なかったかもしれませんが‥‥。
    by sknys (2014-02-14 20:11)

    ♭ がんばれ、シーサー
    ぶーけさん、こんばんは。ソチ五輪の魔除けですか?‥‥凄いの作っちゃいましたね。岩合光昭さんが沖縄で撮ったネコとシーサーの2ショットを思い出しました。黒ネコとシーサーは良く似ているかもしれません。「オリンピックには魔物が棲む」というから、黒ネコちゃんとシーサーくんたちに悪鬼邪鬼を退治してもらいましょう。
    by sknys (2014-02-18 22:29)

    ♭ 真央ちゃん!!
    ショートは見逃しましたが、フリーは途中からライヴで視ました。鬼気迫るというか、迫真のパフォーマンスに感涙です。黒ネコちゃんとシーサーくんたちの魔除けパワーがソチまで届いたのかしら?‥‥メダル(記録)よりもメモリ(記憶)に刻まれた演技だったと思います。真央さんの「エア・メダル」の輝きによって、政府やメディアの「メダル至上主義」が色褪せちゃった。
    by sknys (2014-02-23 20:12)

    ♭ 愛の媚薬
    モバサムさん、こんばんは。「ラファエル前派展」(森アーツセンターギャラリー 2014)にモリスの〈麗しのイズー〉(La Belle Iseult 1858)がありました。もちろん、ミレイの〈オフィーリア〉(Ophelia 1851-52)やロセッティの〈ベアタ・ベアトリクス〉(Beata Beatrix c.1864-70)も地上52階に展示されています。
    by sknys (2014-02-27 22:25)

                        *

    ブログ記事に付けた「外コメント」を纏めてみたら結構面白いかも?‥‥というアイディアから生まれた再録シリーズの第33集です。コメントは原則としてオリジナルのまま時系列順に転載‥‥事実誤認(誤記)や誤字・脱字、改行の無効化、句読点や記号・顔文字の有無などを精査。内容の分かり難いコメントには補足説明(註)を加え、コメントした元記事にリンクしました。過去3ヵ月間(2013/12/01~2014/02/28)に書いたものの中から、第三者がコメントだけ読んでも面白いものを中心にセレクトしています。2月は大雪に見舞われて凍りつき、ソチ五輪に沸きましたが、反プーチンのプッシー・ライオット(Pussy Riot)に対する鞭打ち虐待は酷かった。Kathleen Hanna(Bikini Kill、Le Tigre)が結成した新バンドのデビュー・アルバム《Run Fast》(Dischord 2013)は元祖ライオット・ガルー(riot grrrl)らしい少女の狂乱と可愛らしさが同居している。アルバム・カヴァを飾るアリソン・ミッチェル(Allyson Mitchell)のクリーチャー(Mariko)にも魅惑されます。

                        *






    Run Fast

    Run Fast

    • Artist: The Julie Ruin
    • Label: Dischord
    • Date: 2013/09/05
    • Media: Audio CD
    • Songs: Oh Come On / Ha Ha Ha / Just My Kind / Party City / Cookie Road / Lookout / Right Home / Kids In NY / Goodnight Goodbye / South Coast Plaza / Girls Like Us / Stop Stop / Run Fast


    Monsters In Love

    Monsters In Love

    • Artist: Dionysos
    • Label: Barclay
    • Date: 2005/08/25
    • Media: Audio CD
    • Songs: Giant Jack's Theme / Giant Jack / La Métamorphose De Mister Chat / L'homme Qui Pondait Des Oeufs / Broken Bird / Miss Acacia / Le Retour De Bloody Betty / Mon Ombre Est Personne / I Love Liou / Lips Story In A Chocolate River / Giant John Et Le Sanglophone / Tes Lace...


    Entertainment

    Entertainment

    • Artist: Gang Of Four
    • Label: EMI Gold Imports
    • Date: 2001/07/27
    • Media: Audio CD
    • Songs: Ether / Natural's Not In It / Not Great Men / Damaged Goods / Return The Gift / Guns Before Butter / I Found That Essence Rare / Glass / Contract / At Home He's a Tourist / 5.45 / Love Like Anthrax / Outside The Trains Don't Run On Time / He'd Send In The Army / It'...


    さようなら、ギャングたち

    さようなら、ギャングたち

    • 著者:高橋 源一郎
    • 出版社:講談社
    • 発売日:1997/04/10
    • メディア:文庫
    • 目次:「中島みゆきソング・ブック」 を求めて / 詩の学校 / さようなら、ギャングたち / 解説(加藤 典洋)


    風流夢譚

    風流夢譚

    • 著者:深沢 七郎
    • 出版社:志木電子書籍
    • 発売日:2012/10/13
    • メディア:Kindle版
    • 内容紹介:雑誌「中央公論」1960年12月号にただ一度だけ掲載された短編小説。当時、その皇室表現を巡って殺傷事件(嶋中事件)まで起きてしまったため、以後、海賊版以外で活字化されることはなく、読む手段のなかった小説を初の電子化。

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    コメント 2

    ぶーけ

    上の猫さんもかわいいですね。^^
    sknysさんのブログ、猫モデルさんの宝庫ですね。
    by ぶーけ (2014-03-03 10:14) 

    sknys

    陽が翳って暗くなると黒目が大きくなり、猫モデルさんも可愛くなります^^
    フラッシュは使わずに撮影(SS 1/15秒)、iPhotoで補正しました。
    by sknys (2014-03-03 20:01) 

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