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スニーズ・コメンツ #30 [c o m m e n t s]



  • わたしはこの曲をソニーの小さなカセット・プレイヤーでレコーディングしたのだが、その「ソニー」というロゴマークのすぐ下には、《ズマ》のセッション中にブリッグスの手で、「人生はクソのサンドイッチだ。食うのが嫌なら飢え死にしろ」と刻印したプラスティックのラベルが貼られていた。カセットの取り出し口はラベルのすぐ下にあったので、テープを出し入れするたびにそのフレーズを読む羽目になった。/ わたしはこの曲を夜遅く、暖炉の前の床に座ってレコーディングした。カセットは暖炉前の床に、3フィート離して置いてあったので、古いマーティンのギターを弾きながら、川を上っていく鮭の物語、〈愛する決意〉をうたうわたしに紛れて、暖炉の薪がはぜる音を聞くことができる。愛と生存に対するわたし自身の気持ちを満載したこのレコーディングは、音のシネマ・ヴェリテとでもいうべきそのスタイルによって、わたしのほかの作品とは一線を画している。これはパーツの断片、暖炉の音、ヴィブラートによって生みだされる水中のサウンドなどの、ハイライトだけをぬき出した、壮大なプロダクション・ナンバーの素描なのだ。
    ニール・ヤング 『ニール・ヤング自伝 II』


  • ♭ ハロッズのアフタヌーン・ティー ── ジャンナッツの猫たち
    トミー。さん、こんばんは。池袋M越のハロッズで紅茶をやクマさんを買っていましたが、日本橋や銀座までは行かないにゃあ。最近はスーパーでも売っているフォーションよりも、S城石井ブランドの「アッサム」の方が安くて美味しいと思う。お気に入りは2匹の猫が描かれている「JANAT」。紅茶缶の裏に泣けるエピソード「JANAT History」が書いてあります。主人が家に帰って来る日が2匹の愛猫には分かっていたようです。
    by sknys (2013-03-06 00:05)

    ♭『ぼくのメジャースプーン』 辻村 深月
    miyucoさん、こんばんは。スプーンを曲げる超能力少年の話ですね(←ウソぴょん)。小学4年生の「ぼく」が語る1人称小説には「アクロイド殺し」のように、一番肝腎なことに触れないという「叙述トリック」が仕掛けられている。「一言もそれに触れない」のはPTSDというよりも、子供でも大人(読者も?)を騙せるということじゃないかしら。他作の登場人物が顔を見せたり、真相が本作で明かされるという掟破りの趣向は森博嗣の影響かもしれません。ところで、秋先生は市川雄太に「今すぐその手を離しなさい」「でなければ、お前は──」と呪いをかけたのでしょうか。次は『スロウハイツの神様』(講談社 2007)を読もうかな?
    by sknys (2013-03-07 23:23)

    ♭ 車検と猫
    tumuziさん、こんばんは。鹿島茂の猫エッセイ『背中の黒猫』(2001 文藝春秋)の中に「ハチワレ」という言葉が出て来て、「鉢割れ」?‥‥ちょっと不吉な言い方だなぁと気になっていましたが、フキくんの写真を見て、「八割れ」なんじゃないかと思い直しました。「鉢」よりも「八」の方が末広がりで縁起が良いかもです。
    by sknys (2013-03-14 23:15)

    • ハチワレ
    • 鼻筋から額に入った、山型の模様のこと。なだらかな山、左右で傾斜が違う山、丸っこい山、連峰のようにギザギザなど、形状はさまざま。⇔無地
    • 「兄弟は全員そろって──」
    • ──百名山 ハチワレ柄のバリエーションの豊かさを、「日本百名山」にたとえて褒め称えた表現(コラム「ハチワレ・マトリクス」参照)。
    • 保田 明恵 「にゃん辞苑」(アスペクト 2012)


                        *

    ♭ ながもち桜
    tumuziさん、こんばんは。ネコ写真を撮るようになってから、澄み切った青空じゃないと桜も映えないなぁと毎年思うようになりました。東京の桜はまだ咲いていますが、今年は開花中に青空を見ることが出来るかしら?‥‥桜吹雪を背負ったネコちゃんも撮りたいし‥‥。〈Pritty In Pink〉は苦虫を噛み潰したようなハスキー・ヴォイスに痺れるにゃん。『ニール・ヤング自伝 II』(白夜書房 2012)を読んでいたら、最後から2番目の章(第67章)に〈Will To Love〉(1977)が出て来た。鮭の川上りの歌だったのか!
    by sknys (未投稿)

    • Will To Love(1977)Neil Young

    • It has often been my dream
    • To live with one who wasn't there
    • Like an ocean fish who swam upstream
    • Through nets, by hooks, and hungry bears.

    • When the water grew less deep
    • My fins were aching from the strain
    • I'm swimming in my sleep
    • I know I can't go back again.

    • よく見るボクの夢は
    • そこに存在しない誰かと暮らしている夢
    • 上流に向かって泳ぐ海の魚のように
    • 網や、釣り針や、腹ペコの熊たちから逃れて

    • 水位が余り深くなくなって来ると
    • ボクの鰭は傷ついて痛み出す
    • ボクは眠ったままで泳いでいる
    • 2度と後戻りは出来ないのだ

    • Japanese translation by sknys


                        *

    ♭ 桜。カレー。
    こにゃさん、こんばんは。今年の桜は天候に恵まれなかったなぁ。花冷えだったり、春の嵐だったり、雨模様だったり‥‥澄んだ青空じゃないと桜もネコも映えません。「さくらパンダ・フェア」も終わって悲しいにゃん。花よりパン・ダ?‥‥来年はカレーパンダも出るかしら。
    by sknys (2013-04-04 23:10)

    ♭ 世紀末紳士同盟 時空を超えた復活編
    モバサムさん、こんばんは。巷にはリマスター&リミックス・ヴァージョンが溢れているけれど、ブログも回顧する時代になったのかと思うと感慨一入です。lapisさんは永眠、エロ男爵(yubeshiさん)も休眠中‥‥復活の呪文を唱えると戻って来るかしら?

    P.S. Annie Haslamには「猫ジャケ」があるので、密かに狙っています。
    by sknys (2013-04-20 23:12)

    ♭ 2013年4月24日水曜日
    コトブキちゃん、つむじさんに拾われて良かったね。精一杯生きたよね。ネコは腰が痛いとか、気分が悪いとか口に出して訴えないから、飼主が異常に気づいた時には手遅れ(手術出来ない)ということも少なくないそうです。
    by sknys (2013-04-30 22:32)

    ♭ #9 Dream
    モバサムさん、こんばんは。島森路子さんの訃報は「広告批評」元編集長の追悼文で知りました。ご冥福をお祈りします。「96条」から攻め落とそうという魂胆が姑息というか、狡猾というか‥‥「将を射んとせば先ず馬を射よ」「蟻の穴から堤も崩れる」でしょうか?

  • 今日のもう1曲
    「96粒の涙」(96 Tears)/ Question Mark & the Mysterians

  • by sknys (2013-05-04 21:09)

    ♭ 花盛りです♪
    ぶーけさん、こんばんは。薔薇、薔薇、薔薇が満開ですね。Vanessa Paradisの2枚組アルバム『Love Songs』(Barclay 2013)はBenjamin Biolayが全面サポート!‥‥〈Les Roses roses〉というデュエット曲もあるそうです。
    by sknys (2013-05-14 22:18)

    ♭ なばなの里 薔薇園
    ぶーけさん、こんばんは。「なばなの里」は広大なガーデンパークのようですね。たまたま旧古河庭園の前を通ったら、多くの見物客で賑わっていました。某民放ニュース番組のお天気コーナーは旧古河庭園からの中継だった。深夜1時近くなのに、煌煌とライトアップしていた(薔薇もビックリ?)。初代デジカメを購入した直後に旧古河庭園のバラを撮ったことがあります。一見鮮明に写っているようでもパソコンの大きなモニタ画面で見ると、めちゃボケてるじゃん!‥‥接写(マクロ撮影)は難しいなぁと痛感しました。いつの間にかネコしか撮らなくなっちゃったけれど。
    by sknys (2013-05-30 02:02)

                        *

    ブログ記事に付けた「外コメント」を纏めてみたら結構面白いかも?‥‥というアイディアから生まれた再録シリーズの第30集です。コメントは原則としてオリジナルのまま時系列順に転載‥‥事実誤認(誤記)や誤字・脱字、改行の無効化、句読点や記号・顔文字の有無などを精査。内容の分かり難いコメントには補足説明(註)を加え、コメントした元記事にリンクしました。過去3ヵ月間(2013/03/01〜/05/31)に書いたものの中から、第三者がコメントだけ読んでも面白いものを中心にセレクトしています。2013年に入ってから「読んでいるブログ」の更新度数が減って、次第にコメントも付け難くなって来た。ブログを長く継続するのにも「書くという意志」が必要なのかしら。それとも《ブログに書くほどのコンテンツもないので、「つぶやき」だけになった》(森博嗣)のでしょうか。開店休業状態というかフェイド・アウトして行くブログが増えると、このシリーズ「スニ・コメ」も終了せざるを得なくなってしまう。外コメントにも書いたように「ブログも回顧する時代になった」のかもしれません。

                        *






    ぼくのメジャースプーン

    ぼくのメジャースプーン

    • 著者:辻村 深月
    • 出版社:講談社
    • 発売日:2009/04/15
    • メディア:文庫
    • 目次:眼鏡のふみちゃん / ふみちゃんのうさぎ / うさぎの声 / 声の先生 / 先生の飴 / 飴の無知 / 無知の過ち / 過ちのぼく / ぼくのメジャースプーン / メジャースプーンのなかみ / なかみの秘密 / エピローグ


    ニール・ヤング自伝 I

    ニール・ヤング自伝 I

    • 著者:ニール・ヤング(Neil Young)/ 奥田 祐士(訳)
    • 出版社:白夜書房
    • 発売日:2012/11/02
    • メディア:単行本(ソフトカバー)
    • 目次:ブロークン・アロー・ランチ、2011年春ヤング一家父親のニール、母親のペギー、そして子供たちのアンバーとベン / カリフォルニア、2011年 / オンタリオ/ モート / この本が存在する理由 / 火遊び / ではここで、ピュアトーンからひとこと / 雑感 / 車とギター / お察しの通り / ハワイ、2011年 / ロナルド・レーガンに関する注記 / 痛み / 宗教 / ...トパンガ発の物語 / ではここで、スポンサーのピュアトーンからまたひとこと /ハワイ


    ニール・ヤング自伝 II

    ニール・ヤング自伝 II

    • 著者:ニール・ヤング(Neil Young)/ 奥田 祐士(訳)
    • 出版社:白夜書房
    • 発売日: 2013/01/25
    • メディア:単行本(ソフトカバー)
    • 目次:ピュアトーンからまたひとこと / 瞑想 / 生涯の友だち / 消え去るぐらいなら燃えつきるほうがマシ / 路上にて /「いいやつら」/ LAでの暮らし


    American Stars 'N Bars

    American Stars 'N Bars

    • Artist: Neil Young
    • Label: Reprise / Wea
    • Date: 2003/07/14
    • Media: Audio CD
    • Songs: The Old Country Waltz / Saddle Up The Palomino / Hey Babe / Hold Back The Tears / Bite The Bullet / Star Of Bethlehem / Will To Love / Like A Hurricane / Homegrown


    Love Songs

    Love Songs

    • Artist: Vanessa Paradis
    • Label: Universal
    • Date: 2013/05/23
    • Media: Audio CD(2CD)
    • Songs: L'Au-Delà / Love Song / C'Est Quoi ? / Les Espaces & Les Sentiments / Prends Garde A Moi / Tu Pars Comme On Revient / The Dark It Comes / Rocking Chair / Station Quatre Septembre / Tu Vois C' Que Je Vois // La Crème / Le Rempart / Mi Amor / New Year / Tu Si ...

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    コメント 4

    つむじ

    sknysさん、こんにちわ。
    「ズマ」というと大学の頃友人の下宿に行くたびに聴かされて「ホンボロ〜〜ン♪」と歌う曲が楽しかったな、などと思い出していたらどうやら『American Stars 'N Bars』に入っている曲みたいですね。
    などと思っていたらブログページの左の段の「COMMENTED ARTICLES」に「なばなの里〜〜」というのがありリンクを辿ってみてみたら、ほぼぼくが行ったのと同じ時期にそこへ行かれた記事があってなんだかびっくり。間にひとり入るとどっと広がる世界。そして写真もみなさん同じような場所で写すのだなぁとあらためて思いました。
    by つむじ (2013-06-09 09:13) 

    sknys

    つむじさん、コメントありがとう。
    「ズマ」には〈Danger Bird〉や〈Cortez The Killer〉が入っている。
    後者の引き摺るようなギター・ソロを学生時代にコピーしました^^;

    〈Will To Love〉は『American Stars 'N Bars』のB面2曲目。
    Fmaj7→Em7のコード進行は今でもギターで弾いていると夢心地に‥‥。
    「鮭の川上り」は射精した精子のイメージにも重なります。
    この曲の余韻に浸っていると〈Like A Hurricane〉のイントロが始まる。

    ぶーけさんと同時期に「なばなの里」へ行ったの?
    最近は黒い自作ストラトの記事しか読んでないなぁ^^
    ニール・ヤングのレスポールも「オールド・ブラック」という愛称で
    知られていますね。
    http://dangerbird.tripod.com/Albumlist/neilguitar.htm#eg
    by sknys (2013-06-10 01:45) 

    つむじ

    うひゃぁ〜〜。Old Blackカッコいいなぁ〜。
    by つむじ (2013-06-10 12:50) 

    sknys

    ボディはボロくても、音が最高なのさ〜〜♪
    by sknys (2013-06-10 21:55) 

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