SSブログ

寒暖温暖化 [p a l i n d r o m e]



□ 4時昼飯、北川景子、色黒い濃い毛、我が抱きしめる美女
火川神社の撮影ロケが長引いて、遅い昼食を摂ることになった北川景子(火野レイ)。社務所で仕出し弁当を食べていると、ヘアメイク担当の美容師が近寄って来た。レイちゃんの黒髪は色が濃くて艶やかだねえ‥‥などと言いながら馴れ馴れしく髪の毛に触れる。その瞬間火花が散り、レイの黒髪が逆立つ。「おのれ妖魔、火川神社の巫女・火野レイと知っての狼藉か!」‥‥椅子を蹴り倒して飛び退いたレイが左右の指を組み合せて印を結ぶ。赤い袴姿の凛々しいレイがセーラーマーズに変身したのを待っていたように、妖魔も本性を現わす。まるでシザーハンズみたいな禍々しい「ハサミ男」。「美女たちの黒髪を狙う、髪切り魔の正体は貴様だったのか、悪霊退散!」‥‥しかし、セーラーマーズの繰り出した必殺技はピカピカ光る巨大なハサミで武装した妖魔に跳ね返されてしまう。衝撃波を逆に喰らって吹き飛ばされたセーラーマーズの意識が次第に遠退いて行く。シャキン、シャキンという嫌らしいハサミの開閉音が近づいて来る。危うし、セーラーマーズ!‥‥。「もう大丈夫よ、ハサミ男は逃げて行ったから」という声で正気に返った火野レイ。セーラーV(愛野美奈子)が彼女を優しく抱きしめていた。ハサミ男の弱点が「金髪」だったとはね。

□ 脱ぎたいマフラー、裸婦巻いた絹
厳寒の真冬でもミニスカにハイソックスという制服スタイルで、生足を露出させて往来を闊歩する女子高生たち。数年前にはミニスカートの下にブルマーや毛糸のパンツを穿くだけでなく、体育用のジャージを穿いた「埴輪ルック」が東北地方で流行ったけれど、福島県内ではミニスカの腰に毛布を巻く独自のスタイルが今年のブームになっているという。湯上がりの腰巻きタオル姿みたいな「毛布巻き」が都会で流行するのかしら?‥‥彼女たちが「毛布巻き」で登校している頃、東京・銀座では体中に赤い血の滲んだ包帯のような長いマフラーを巻いたミイラ女みたいな謎の集団が路上を堂々と練り歩いていた。「毛皮ファッション」に抗議する動物愛護の美女軍団。本当はオール・ヌードで毛皮撲滅をアピールしたかったけれど、冬の寒さと道路交通法に配慮して、今年は毛皮を剥がされた動物に巻いた包帯を想わせる白いマフラーを身に纏うことにしたわけ‥‥と、デモに参加した仏ファッション・モデルがTV局のインタヴューに応していた。ちなみに彼女たちが全裸に巻いていたマフラーは高級シルク素材である。

□ スギ花粉症、毎夜酔い舞うよ、新婦がキス
気象庁の発表によると今年の花粉の飛来量は例年の数倍にも及ぶという。2月の下旬頃からスギ花粉が飛び始めたらしく、目はウルウル、鼻はズルズル‥‥花粉症歴十数年の来生さんは毎朝目覚めたと同時に、その日の花粉量(多いか少ないか)が分かると自負する。花粉症を抑える効果があるという「つくし飴」「くず湯」なども試してみたものの、期待していた以上の効果は得られなかった。このまま寒い冬が続き、春を通り越して初夏にならないかとさえ願う日々‥‥。ある夜、新妻が「花粉症ダンス」という奇天烈な対処法を教えてくれた。それはスギの木の枝葉で編んだ衣裳を纏って踊り続けるという民間伝承の対処療法。自らがスギの花の精に化身することで、スギ花粉を自家薬籠中のものとする免疫力回復法だった。「バカバカしい。とてもじゃないが素面では踊れない!」と、毎晩酒を呑んで狂ったように踊る「花精の舞い」。頭がおかしくなったとしか思えないダンスを良く毎夜踊れるよなと呆れ顔の同僚に来生さんが頬を赤らめる‥‥「終わった後の女房のキスが濃厚で‥‥」。

□ MacBook Pro、子猫寝転ぶ、靴拭く妻
リキッドメタル、SSD、サンディ・ブリッジ(Sandy Brigde)‥‥真偽不明のリーク情報がネット上を飛び交っていた新型MacBook Pro。アップルCEOスティーヴ・ジョブズの誕生日に発表された新MBP(Early 2011)の仕様は従来の一体型アルミ製函体でHDD内臓。CPU(Core i5~7)などはヴァージョン・アップされたものの、その外観は旧タイプと全く変わらないマイナー・チェンジに留まった。結局、直前のリーク情報として流れたサンダーボルト(Thunderbolt)という、いかにもガセネタっぽい名前とイナズマ・マーク(流出写真)の超高速インターフェイスの搭載が最大の驚きだった。自動更新されるツイッターやメンテ中のアップル・サイトなどを旧MBPでチェックしていた夫の胸中は複雑だった。リキッドメタル+SSDならば即買いだったのに、今回は見送りか?‥‥子ネコのスティーヴ君は、お気に入りの靴箱の中にスッポリと収まって気持ち良さそうに寝転んでいる。冬用ブーツの手入れをしていた妻は飼いネコに靴箱を占有されて困惑顔。ファイヤワイヤ(FireWire)の次はサンダーボルト(雷電)か。それにしても物騒なネーミングだなぁ‥‥マック・ユーザの亭主は旧MBPの前に坐って、1時間以上もウンウン唸っている。

□ 江古田駅テロ、宇都宮の闇の通路で消えた声
西武池袋線江古田駅周辺に時限爆弾を仕掛けたという文面がネット上の某掲示板に載ったのは正午すぎだった。その数時間後、江古田駅構内の男子トイレで起こった爆発。幸いにも小規模の爆破だったので、爆風で割れたガラスや鏡の破片で顔や手を切るなど負傷者は数人に留まったが、脅迫文や犯行声明の一切ない不可解な爆破テロ事件に鉄道関係者や捜査当局も首を傾げるばかりだった。しかし、同時刻にJR宇都宮駅構内で発生した児童誘拐事件‥‥薄暗い地下通路で忽然と消えた女児の行方と深い繋がりがあろうとは誰1人思わなかった。誘拐事件の捜査を進めて行く過程で、何者かに連れ去られた少女が江古田駅駅長の孫娘だったことが判明する。東京と栃木、江古田駅と宇都宮駅を結ぶ「点と線」‥‥安直な鉄道ミステリではなく、社会派推理小説の巨匠・松本清張ならば、この2つの事件から一体どのようなストーリを紡ぎ出すだろうか。

□ 男爵ニヒル、ビビる皮肉屋死んだ
人里離れた山間に建つキララ・ドュ邸。古色蒼然とした洋館に住んでいるという噂のキララ男爵の姿を見た村人は数少ないが、その印象を聞かれると「蒼ざめた吸血鬼のようだった」という答えが一応に返って来る。ある夜、1人の男がキララ・ドュ邸を訪れた。週刊誌の辛口コラムで有名なフリー・ライター大木比尼也である。アポなしにも拘わらず快く出迎えた男爵の顔は少し赤らんでいた。ちょうど食前酒の赤ワインを飲んでいたようだ。勧められるままに年代もののワインを口にした大木氏だったが、その日以降、彼の姿を見た者は誰1人いなかった。1週間後に地元の猟友会の1人が樫の木の枝からブラ下がった首吊り死体を発見するまでは‥‥。司法解剖した監察医によると、奇妙なことに遺体には一滴の血液も残っていなかった。首筋には2つの小さな孔があったともいう。取材メモやカメラ、携帯電話などの所持品も一切発見されていないので、森の中で変死したルポ・ライターの取材目的も内容も明らかになっていない。

□ 跳べ土塀までひとっ飛びで舞いヘトヘト
私は路上パフォーマー。民家のブロック塀の真下から垂直に跳び上がるネコのジャンプ力に魅せられてから、塀の上でパフォーマンスを行なうことになった。中・高校時代は器械体操部に入っていたので運動神経には自信がある。助走をつけて壁を蹴り、空中回転するのは簡単だが、手を使わずに塀の上に飛び乗るのは至難の業である。実家の塀で踏み台を使って練習していると、飼いネコのミカが軽々と塀の上に飛び乗り、「何だ、こんなことも出来ないの!」‥‥とでも言いたげな表情で、私を尻目に長いシッポを立てて散策に行ってしまうこともあった。女子体操の平均台のように塀の上で舞い踊る。流石に宙返りはしないけれど、フルターンや垂直跳び、逆立ち、後転などのアクロバットとパントマイム風の振付けを採り入れたパフォーマンスは結構疲れる。今日の観客は下校途中の小学生たちだった。私の華麗な舞いに歓声が飛ぶ。全身黒タイツに身を包んだ勇姿は、まるで女忍者か女怪盗みたい。塀からムーンサルトで跳び降りて着地を決めた私が一礼すると拍手が起こった。塀上パフォーマンスの最後に必ず言うことがある‥‥「良い子の皆さんは絶対に真似しないようにね」。

□ 北鎌倉、トナカイ恋かな?‥‥トラ、クマ仇
森のトラとクマは親代々仲が悪い。キコリ(樵)とマタギ(猟師)のように、領主ウルリッヒ・フォン・グラドウィッツと密猟者ゲオログ・ツネイハムのように。北鎌倉の鬱蒼とした森に棲むトラ吉とクマ太郎は幼い頃から犬猿の仲(虎熊の仲と言うべきか)だった。2頭は同じ相手に恋をした。森一番の美人という噂のトナカイ娘に‥‥。ほぼ同時に彼女に交際を申し込んだトラ吉とクマ太郎は、2頭が正々堂々と闘って勝った方と付き合うわという文面の手紙を受け取る。この時からトラ吉とクマ太郎は「恋仇」となったのだ。樫の大木が見守る鎮守の森での決闘。風雲急を告げるように雲行きが怪しくなって来た。強まる風雨、暗雲立ち込める墨色の空を切り裂く雷電。仇敵同士が咆哮を上げて闘おうとした時、稲妻が樫の木に落雷して凄まじい轟音と地響きと共に倒れた。運悪く巨木の下敷きとなって身動き取れない2人は互いに愛するトナカイ娘が自分を救けに来ると強がって譲らない。大声で恋人の名前を呼ぶトラとクマ。トラ吉が遠くの方から駆けて来る動物の姿を発見する。負傷して首の回らないクマ太郎がトナカイ娘なのかと訊く。しかし、トラ吉からの返事がない!‥‥2人の声を聞きつけて来たのは飢えたライオン丸だった。

□ 脱兎走りで利子は盗った
オレオレ詐欺に引ったくり強盗‥‥1人暮らしの老人や路上を歩く婦人にとっては物騒な世の中になってしまったが、つい先日、都内で発生した新手の強盗が出没して話題になっている。銀行や郵便局から出て来た老人や女性を狙った一種の引ったくり犯なのだが、この犯行の奇妙なのは何故現金ではなく預金通帳やキャッシュカードだけを盗んで、被害者の口座から「利子」だけを引き出していること。たとえ高額な預金があったとしても「利子」は微々たるもの。どうやって暗証番号を得たのかも全く解明されていない。犯罪心理学者や元FBI心理分析官などからは「良心的な泥棒」だとか「低金利時代への批判」であるとか‥‥様々な意見や憶測が寄せられている。ところで、被害者や目撃者たちの証言には奇妙な一致がある。彼らは口を揃えて、こう言うのだ‥‥「強盗犯が逃げ去る姿は、まるで脱兎のようだった」と。犯人は白い衣服を着ていたのか、それともウサちゃんのコスプレ着ぐるみだったのか?‥‥「脱兎強盗」の謎は深まるばかり。警視庁第3課特捜班は、この強盗犯を「兎男」(Bunnyman)というコード名で呼んでいる。

□ 湯も湧かぬ‥‥君が温泉女将、鬼怒川燃ゆ
TVの某旅行番組で全国温泉巡りの旅を続けている温水洋二。2日前から鬼怒川温泉旅館に逗留しているけれど、温和な性格の温水氏にしては早朝から機嫌が悪い。温泉の湯がぬるいのだ。その姓名に反して熱い湯が大好きな温水氏は今日こそ宿の主人を呼び出して断乎抗議することにした。ところが、「鵺の間」に入って来た温泉女将の顔を見るなり、手ぐすね引いて待っていた温水氏の態度が一変した。何と美人おかみ(東ちづる)は初恋の女性に瓜二つだったのだ。ぬるい湯も長湯には悪くない‥‥などと、温泉に対する嗜好も拘泥りも豹変させてしまった軟弱で日和見な温水氏だったが、その夜に事件は起こった(2時間ワイドにしては長い前振りですね)。露天風呂の更衣所で発生した火災と温泉宿泊客の失踪!‥‥露天風呂に出かけたまま温水氏は2度と帰って来なかった。数日後、焼死体で発見された人物の身元がDNA鑑定の結果、温水氏本人であることが判明する。「鬼怒川温泉殺人事件〜温泉ルポ男優の失踪と謎の焼死体?」‥‥たまたま同じ旅館に宿泊していた綾取猫人と温泉好きの黒猫コロネ、迷宮探偵と美人女将の推理くらべが始まる。

                    *
  • 回文と本文はフィクションです。一部で実名も登場しますが、該当者を故意に誹謗・中傷するものではありません。純粋な「言葉遊び」として愉しんで下さい

  • 「北鎌倉‥‥」はサキ原作「おせっかい」(The Interlopers)のパロディです^^

  • 温泉女将回文は「スニンクスなぞなぞ回文 #22」の解答です

 スニンクスなぞなぞ回文 #23

 ☆◯△▢☆◇◎ディアフーフ愛で◎◇☆▢△◯☆

 回文作成:sknys

 ヒント:私を●まで連れてって!


                    *





美少女戦士セーラームーン 3

美少女戦士セーラームーン 3

  • 出演:沢井 美優 / 浜 千咲(泉 里香)/ 北川 景子 / 安座間 美優 / 小松 彩夏
  • メーカー:バンダイビジュアル
  • 発売日:2004/05/28
  • メディア:DVD
  • 収録時間:98分

コメント(0)  トラックバック(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0