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スニーズ・コメンツ #17 [c o m m e n t s]



♭『はみだしっ子』のサーニン
びっけさん、こんばんは。『はみだしっ子』(1975~81)を読んでいるかどうかで、その人の「少女マンガ度」が推し量れるような気がします。「カッコーの鳴く森」(1978)の頃はリアルタイムで「花とゆめ」を読んでいました。『トーマの心臓』(1974)を再読した時に気がついた!‥‥ユリスモール(優等生タイプの白ユーリ+堕天使キャラの黒ユーリ)はグレアムに継承されたんじゃないかと。不良っぽいオスカーはアンジーでしょうか?
                          by sknys (2009-12-04 00:03)

♭ 青いバラが欲しいですか?
しーちゃん、こんばんは。山岸凉子に「ブルー・ロージス」(1991)という短篇がありました。男運のない独身イラストレータの川田黎子(29歳)はS社の新入り編集者・中嶋和久(27歳)と恋愛関係になるけれど、イケメンの方は二股だった!?‥‥テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』の中のエピソードを引用しています。プルーローシス(pleurosis)をブルーロージス(blueroses)、「胸膜炎」を「青い薔薇」と聞き間違えたんですね。川田黎子は独白する──《わたしは青い薔薇(ブルーロージス)のローラと同じだったのだわ‥‥彼女も また与えられたかにみえた愛に素通りされてゆく‥‥》。山岸凉子が描く女主人公は内省的だなぁ。
                          by sknys (2009-12-08 21:20)

♭『ロックン・オムレツ』 森高千里
びっけさん、こんばんは。〈ロックン・オムレツ〉は〈Magical Mystery Tour〉で始まる〈Johnny B. Goode〉の替え歌ですね。彼の誕生日にマカロニ・グラタンを作る歌もあったなぁ。10年振り(?)にTV出演した森高千里は別人28号みたいだった。結婚して変わる女性と変わらない女性がいますね。男の場合は結婚しても、離婚しても変われないと言うか‥‥そもそも変わりようがないのかもしれませんが。「花椿」(No.715 Jan.10)のコラムで、David Sylvianの《Manafon》(2009)がレヴューされています。資生堂チェーン店に行って、無料ゲットしよう!
                          by sknys (2009-12-17 00:25)

  • あらゆる音楽様式に囚われないフリー・ミュージックを追求してきたギタリスト、デレク・ベイリーは2005年に他界した。だが、今年(引用者註:2009年)、デヴィッド・シルヴィアンが発表したアルバム『マナフォン』は、あたかも、そのデレク・ベイリーをパートナーに作り上げたような作品となっている。/ 故人となったベイリーはもちろん参加はしていない。かわりに世界各地のベイリー門下生ともいえる即興演奏家たちが参加。ベイリーの思想をアルバムの隅々にまで反映させている。すべての曲は調性もなければ、一定のリズムもない。しかし、そんなミュージシャンたちの即興演奏を縦横に重ね合わせながら、シルヴィアンはそのうえで豊かな歌唱を聞かせていく。
    高橋 健太郎 「花椿 No.715」


  • ♭ 行ってきました!「萩尾望都原画展」── 美しすぎるモーの一族
    トミー。さん、こんばんは。沢山買い込みましたねぇ。切り貼りのない綺麗な原稿、美しすぎるカラー原画やイラスト‥‥。カラーや2色頁が単行本や文庫に単色で収録されると、逆に見難くなってしまうけれど、雑誌掲載時のカラー頁(印刷)とも全く別次元の「アート」ですね。美術展で見る絵画と画集の違いと同じことなんですが。グッズ売り場で購入した最新刊『スフィンクス』の腰巻きに、「速報!!! 巡回展決定! 10年秋福岡、ほか全国巡回予定」とあります。スケールアップして、また東京(池袋)に戻って来て欲しいなぁ。『バルバラ異界』『レオくん』の原稿も見たい!
                              by sknys (2009-12-21 22:40)

    ♭ Benjamin Biolay, La Superbe
    ぶーけさん、明けましておめでとう。Benjamin Biolayの新作が出ていたのね。兄貴が全面プロデュース(作詞・作曲、楽器演奏)したCoralie Clement《Toystore》(Discograph 2008)は結構気に入っています。実妹はロリータ・ヴォイスで歌っているだけなんですよ。Nolwenn Leroy《Le Cheshire Cat & Moi》(Mercury 2009)はタイトル通りの「猫ジャケ」。通常・限定盤の2種類(ジャケ違いのデジパックと紙ジャケ)ありますが、本人の少女マンガ風イラストは兎も角、全然ネコには見えません。
                              by sknys (2010-01-08 21:44)

    ♭ 年末年始テレビの日々
    miyucoさん、明けましておめでとう。「全力坂」は若い女性に坂道を全力疾走させて、ハアハア、ゼイゼイ喘がさせるだけの「変態番組」。昨年放送されたキムタクの全力坂は面白かったなぁ。最後の50本目に全力坂美女軍団とガチンコ勝負して第4位!‥‥深夜に「完全版」がオンエアされたのだ。真っ赤なトマトだけ食べ続けて年を越すのも悪くないけれど。
                              by sknys (2010-01-11 13:42)

    ♭ NEW DAY FOR YOU ── ジャン・コクトー『怖るべき子供たち』のコレクション
    モバサムさん、明けましておめでとう。角川文庫は直ぐ絶版になるので、今後も「怖るべきコレクション」が増えそう‥‥。モーさまの『恐るべき子どもたち』「萩尾望都原画展」に展示されていなかった。2010年、寅年の愉しみはW杯南アフリカ大会とピンチョンの「コンプリート・コレクション」(新潮社)が刊行されることかしら。
                              by sknys (2010-01-14 22:59)

    ♭ パリにゃん【parinien】── トキォにゃん?
    千露さん、こんばんは。「パリにゃん」という直感的なタイトルに殺られました。ネコたちが棲息する地区で分けて紹介しているところは実録版「ナーゴ」の雰囲気がありますね。カメラ目線のネコ多し(これが一番難しい)。目次の左頁にもネコがいる!‥‥家ネコも外ネコも、飼い猫もノラ猫も、室内のインテリアや街中の風景と馴染んでいるのは、お洒落なパリだから?‥‥東京23区のネコたちも『パリにゃん』(2009)と同じくらい魅力的に撮れると良いけれど‥‥。
                              by sknys(2010/01/25 01:19)

    ♭ きになるにゃん。── ネコの木登り
    こにゃさん、こんばんは。桜の樹に登ったまま降りられなくなって、ミャ〜ミャ〜鳴いていた白ネコを救けたことがあります。ちょうど両手を伸ばして届く高さ(2mくらい?)。捕まえて下へ降ろそうとすると、物凄い力で幹にしがみつき、爪を立てて引っ掻き、必死に抵抗する。

  • 「お前は降りたくないのかよ!」

  • やっとの思いで地面に降ろすと、ケロッとした顔で何事もなかったように、徐に毛繕いを始めた。その夜、白ネコが夢の中に出て来て、「猫の恩返し」‥‥というようなことは全くありませんでした。樹の上のちゃいにゃんは身軽で機敏そうですね。大人のデブ猫になると怖じ気づいて降りられなくなるのかしら?
                              by sknys (2010-01-27 00:13)

    ♭『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』の別ミックス
    parlophoneさん、はじめまして。〈Oh, Lonesome Me〉がモノラル録音だったことは、ジョニー・ローガン著『ニール・ヤング 錆びるより燃えつきたい』(1983)の中にも書いてあります。ネットで調べていて一番驚いたのは、気味の悪い魔女(老婆)が背中に貼りついたようなアルバム・カヴァ写真を撮ったJoel Bernsteinが、まだ高校生(18歳)だったこと。《Everybody Knows This Is Nowhere》(Reprise 1969)も買いましょう。
                              by sknys (2010-02-03 02:05)

  • B面のトップで、ヤングはドン・ギブソンの〈オー・ロンサム・ミー〉を取り上げている。これは、彼が他人の作品を歌うとこれほどつまらないものになる、という証拠でしかない。もともとはお蔵入りしてしまった “にせもの” アルバムのために吹き込まれた歌で、それがわざわざ今回収録されたのはとても残念でならない。哀れなヴォーカルとひどいハーモニカが、モノラールで録音されたのはせめてもの救いであった。彼は、この歌がもっとも人気のない1曲であることを知っているが、いまだに彼自身は気に入っているのだ──
    • 〈オー・ロンサム・ミー〉はいい歌だよ。みんながあまりにも嫌っているようだから、ぼくは好きなんだ。この歌は、本当に古い歌でね、ステレオなんてまだなかった時代に書かれたんだよ。
      ジョニー・ローガン 『ニール・ヤング 錆びるより燃えつきたい』

    ♭ 狼少年はケンだけど、彼は「たける」なのね ── アニソンの替え歌TVCM
    びっけさん、こんばんは。子供の頃、「狼少年ケン」のシールを集めていました。アトムがマーブル・チョコで、鉄人がガムで、8マンがフリカケで、ケンが粉末ジュース(ココア)だったかな?‥‥「ジャングル大帝」や「リボンの騎士」など、60年代のアニメ主題歌はレヴェルが高いですね。ロッテのCMは格調高いオリジナルに比べると、幼稚化しているかも。今の日本人が幼児化しているとも言えますが。
                              by sknys (2010-02-12 00:48)

    ♭ くまのアングリーのおはなし
    mironさん、こんばんは。アングリーという名前が気になるなぁ。くまさん親子の心暖まる物語の裏に、大島弓子の「桜時間」(1982)みたいな怖い話が隠れていたりして‥‥。アングリーの父親が実は連続殺人犯グリズリーだった、というホラーな展開を期待してしまいます。ブラッディ・クリスマス?
                              by sknys (2010-02-13 19:18)

    ♭ ぼうけんにゃん。
    こにゃさん、こんばんは。「轟轟戦隊ぼうけんにゃん」に仲間はいないの?‥‥要領の良いネコは近所の家からもゴハンをもらって丸々肥っている。今年の冬は凍えるにゃん。ノラ猫たちには厳しい寒さ。写真を撮っている家の飼い猫たちも「ネコ小屋」から出て来ません。
                              by sknys (2010-02-18 23:53)

    ♭ 大島弓子『ミモザ館でつかまえて』
    しーちゃん、こんばんは。「ミモザ館でつかまえて」(1972)のカラー表紙は初めて見ました。青インクのページは経年や保存状態によって、裏表が透けちゃいますね。大島弓子さんはタイトルだけ決めて(予告に載せて)からストーリを考えるので、「羊頭狗肉」になることが少なくない。ホチキスを外して、パンチで穴を開けて、ファイルに綴じる‥‥お気に入りのマンガをスクラップしていました。70年代前半に読んでいたのは少女マンガではなく少年マンガだったので、「あしたのジョー」や「巨人の星」なんですが。
                              by sknys (2010-02-21 19:41)

    ♭「日出処の天子」山岸凉子
    tumuziさん、こんばんは。「日出処の天子」(1980~84)は月刊Lala連載中に、リアルタイムで読んでいました。書庫から巻物をフワフワと空中浮游させて手許まで運んだり、雨乞いの儀で雨を降らせたり‥‥厩戸王子の超能力は凄いなぁ。王子の着物が毎回違うところもオシャレですね。スクリーントーンが無くなったから終わった、という話もあるくらい。カラーページは山岸凉子さんの好きな茶系が多い。禍々しくも怖しい「馬屋古女王」(1985)は続編ではなく、「完結編」だと思います。今読み返したら、完全にホラーですが。
                              by sknys (2010-02-25 01:03)

                        *

    〈s k n y s - s y n k s〉以外の記事に付けた「外コメント」を纏めてみたら結構面白いかも?‥‥というアイディアから生まれた再録シリーズの第17集です。コメントというよりも「ミニ記事」に近いかもしれません。コメントは原則としてオリジナルのまま時系列順に転載‥‥事実誤認(誤記)や誤字・脱字、改行の無効化、句読点や記号・顔文字の有無などを精査。内容の分かり難いコメントには補足説明を加え、コメントした元記事にリンクしました。過去3ヵ月間(2009/12/01〜2010/02/28)に書いたものの中から、第三者がコメントだけ読んでも面白いものを中心にセレクトしています。第17集のテーマは70年代の少女マンガかしら。三原順、山岸凉子、萩尾望都、大島弓子‥‥「24年組」と称されるマンガ家たちの影響力は根強いなぁ。その緻密・濃密な世界はコマ割りが大きくなって水増しされ、何10巻にも引き延ばされた2000年以降の少女マンガとは月とスッポンですね。

                        *





    はみだしっ子 4

    はみだしっ子 4

    • 著者:三原 順
    • 出版社:白泉社
    • 発売日:1996/06/19
    • メディア:文庫
    • 収録作品:パーティー教室 / カッコーの鳴く森 / 音楽教室 / 拷問教室 / もうなにも‥‥ / クリスマスローズの咲く頃 / サーニンのメモノート / 整り整とん教室 / ブルーカラー / ...


    ブルー・ロージス

    ブルー・ロージス

    • 著者:山岸 凉子
    • 出版社:文芸春秋
    • 発売日:1999/11/10
    • メディア:文庫
    • 収録作品:パエトーン / 星の素白き花束の / 化野の / ブルー・ロージス / 銀壷・金壷 / 学園のムフフ


    みる 花椿

    MIRUる 花 椿(No.715 JAN.10)

    • 執筆者:寒河江 千代 / ヴァルデマー・ヤヌスシャック / リズ・ゴールドウィン / 宮本 由香里 / 後藤 繁雄 / 村治 佳織 / 高橋 健太郎 / 増井 和子 / 宇田川 幸洋 / 山下 裕二
    • 出版社:資生堂
    • 発売日:2009/12/05
    • メディア:雑誌
    • 目次:INTERVIEW(大西麻貴+百田有希)/ BEAUTY / 特集「I LOVE 湯」ユー ラヴ ミー / 失われた時‥ / 偏見のLIZ / SPACE / MY CHART / DISC / WINE & DINE


    パリにゃん

    パリにゃん【parinien】

    • 著者:酒巻 洋子
    • 出版社:産業編集センター
    • 発売日:2009/05/30
    • メディア:単行本
    • 目次:猫好きが集まる パリ・猫区 / アーティストたちの猫が住む パリ・お洒落区 / ファミリアルな猫が住む パリ・家族区 / 散歩猫に出会える パリ・猫山(モンマルトルの丘)

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