P A G E V I E W〔4 0 0 0 0 0〕 [b l o g]
読者の皆さん、愛読ありがとう。〈s k n y s - s y n k s〉の総閲覧数が400,000pvを越えました(2009/09/13)。2009年3月末から約6ヵ月で10万pv(記事数27)に達したことになります。このペースを保てば1年で20万、3年後には「祝100万pv達成!」となるはずですが、取らぬニャンコの皮算用は止めておきましょう。最近のソネ風呂は異常に重い。なかなかログイン出来ないし、管理ページも開けない。またシステム障害なのかと思ったら、ブログ負荷増大(ソネ風呂ユーザが増えた?)による影響らしい。「10月上旬システムメンテナンス」実施というの告知に、嫌〜〜な予感が背筋を走ったブロガーも少なくないでしょう。もう、これ以上JavaScriptを入れたりCSSを弄ったりしないで、「サーバ増強」だけに留めて欲しいものです。多機能(アフィリエイト、アクセス解析など)という肥大した醜悪で鈍重なデブではなく、無駄な贅肉を削ぎ落としてダイエット〜シェイプアップした身軽なブログに戻れないのかしら?
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ヴィジュアルブログ検索エンジン「Blogopolis」は、ブログの人気度を仮想都市の景観(家並みやビル群)で見せるアイディアが面白い。検索ボックスにブログのURLを入れると、海に浮かぶ卵形の島のような都市の俯瞰図からズームインする。左上の矢印アイコンをクリックして視点を変えると、立体的な3Dマップに変化。ビル(建造物)の大きさと高さ、敷地面積と階数は「TopHatenar」のブックマーク数と購読者数に準じているようで、「sknys」のような弱小ブログは辺境の地にあるけれど、ブックマーク数第1位(ソネ風呂内)に輝く「TAN」さんは中心地のミュージック地区にビルが何棟も建っている。パステル調の「ブログパーツ」をサイドバーに貼ってみた。怪しげな歓楽街(隣がエロ・ビル?)に建ったら困るなぁと危惧していたら、立地場所も建物の形状も変化している。人気が上昇すると建物の規模だけではなく、場所も都市の中心部へ移動するのだろうか。高層ビルの谷間に埋もれないようにしなくちゃと思っても、他力本願なので読者に委ねるしかない。登録するとビルの屋上(トップルーフ)に画像を貼れる「ルーフペイント」機能が使えるようになります。
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祝デビュー40周年を迎えた萩尾望都の最新刊『レオくん』(小学館 2009)は焦茶の縞ネコ(2歳♂)の活躍を描くシュールな「猫マンガ」。絵本や童話、アニメやマンガなどに登場する動物は2つのタイプに分けられる。擬人化された動物とリアルな動物‥‥前者は人間の言葉を喋り二足歩行する。たとえば大島弓子の「チビ猫」はネコ耳と尻尾の生えた少女として描かれ、人間の言葉で思考(独白)するが、「グーグー」は動物のネコとして外側から描かれる(内面がない)。モーさまの「レオくん」は人語を話し、直立歩行するばかりではなく、小学校に入学したり、人間の女性とお見合いしたり、少女マンガ家のアシスタントまでするけれど、人間より知能の劣る「ネコ」として描かれているので、ドジって叱られたりする。人間とのコミュニケーションも日常会話レヴェルでは意志疏通しているものの、女飼主のヒビキさんや隣家のタツル君(小学1年生)はレオくんが学校に行きたい本当の理由──向学心に目覚めたわけではなく、給食のプリンが食べたいだけ!──を知らないし、レオくんは1年2組の同級生ヤマトちゃんの恋心にも気づかない。
大森レオくんが見合いしたいという動機も異性(キレイなお姉さん)に目覚めたわけではなく、お見合いの席で出る「お菓子」が目当てだった。ネコが考えているのは主として「ゴハン」のことであり、人間と同じことが上手く出来なくて失敗しても、だって「ネコだもの」(ネコだから仕方がない)で許される愛すべき存在なのだ。一番奇妙なのはレオくんが器用にトーンをマンガ原稿に貼ったり、箸を使って夜食の素ラーメンを素速く食べたり、美味しいコーヒー(フィルター式)を入れたりすることではなく、小学校に入学しても、お見合いしても、アシスタントをしても、登場人物の誰1人として不思議に思わないこと。レオくんのお見合いは悉く破談になるのだが、もし去勢していなかったら結婚して、人と獣の「禁断の愛」が成就してしまうではないか!‥‥『レオくん』は「ここではない★どこか」別の世界、現実と良く似たパラレル・ワールドの物語なのかもしれない。映画『グーグーだって猫である』に出演しようと思って調布の撮影所まで電車に乗って遠出する「レオくんの映画スター」は、大島弓子さんへのモーさまからの「返信」なのでしょう。
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ジム・キャロル 『ダウンタウン青春日記』
ジム・キャロル(Jim Carroll 1950-2009)が9月11日に亡くなった。NY生まれの詩人、ロックンローラー。ジャック・ケルアックやウィリアム・バロウズに絶賛され、アレン・ギンズバーグやパティ・スミスとも親交のあったジムはジャンキー(ヘロイン中毒者)だったことでも有名である。『マンハッタン少年日記』(晶文社 1982)はジム少年の13〜16歳(1963~66)の日記。レオナルド・ディカプリオ主演の映画『バスケットボール・ダイアリーズ』(1995)の原作(原題『The Basketball Diaries』)と言った方が分かり易いかもしれない。続編の『ダウンタウン青春日記』(1994)は70年代(1971~73)のNYを描いている。その後、NYからサンフランシスコ郊外のボリナスへ移住。ヘロイン中毒から立ち直るための3年間の隠遁生活を経て、(パティ・スミスのライヴで即興詩のパフォーマンスを披露したことから)80年代はロック・ミュージシャンとして活動することに。《Catholic Boy》(Atco 1980)、《Dry Dreams》(1982)、《I Write Your Name》(Atlantic 1983)、《Pools of Mercury》(Mercury 1998)‥‥4枚のアルバムをリリース。心臓マヒによる死は若い頃のドラッグ摂取が遠因になっているのだろうか。R. I. P.
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- 「レオくん」は人語を話し、直立歩行するけれど、本性はネコというアクロバティックな傑作「猫マンガ」です^^
- ジム・キャロルの経歴については『マンハッタン少年日記』『ダウンタウン青春日記』『夢うつつ』(晶文社 1989)の「訳者あとがき」を参照しました。ウェブ・サイト「CatholicBoy.com」が充実しています
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- 著者:萩尾 望都
- 出版社:小学館
- 発売日:2009/06/15
- メディア:コミック
- 収録作品:レオくんの小学1年生 / お外に出して / レオくんのお見合い / ヤマトちゃんの恋 / レオくんのアシスタント / レオくんのグルメ日記 / レオくんの映画スター / マルちゃんのスキヤキ / レオの写真日記だよ
- Artist: Jim Carroll Band
- Label: Atco
- Date: 1982/01/01
- Media: Vinyl
- Songs: Work, Not Play / Dry Dreams / Them / Jealous Twin / Lorraine / Jody / Barricades / Evangeline / Rooms / Still Life
2009-09-16 18:24
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