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綾辻館の殺人 [b o o k s]

『十角館の殺人』(講談社 1987)は〈館シリース〉の第1作目にして、ミステリ作家綾辻行人のデビュー作である。大分県S町、S半島J崎の沖約5kmの海上に浮かぶ小島、角島へ渡ったK**大〈ミステリ研〉の一行。クラブの合宿で、角島に建つ「十角館」に1週間の滞在予定だった。忌わしくも、角島の本館「青屋敷」は半年前に起こった「謎の4重殺人事件」で全焼。焼跡から当主の中村青司と妻・和枝、住み込み使用人夫婦の計4人が焼死体で見つかった、曰くつきの現場だった。〈ミステリ研〉のメンバー7名──エラリイ、カー、ルルウ、ポウ、アガサ、オルツィ、ヴァンという、海外ミステリィ作家の名に因んだニックネーム──に仕掛けられた「孤島の連続殺人」の罠‥‥と書けば、誰もがクリスティの名作『そして誰もいなくなった』を連想するだろう。「吹雪の山荘」「嵐の古城」で発生する連続殺人事件。「島」と「本土」を交互に章立てする構成、元〈ミステリ研〉の江南孝明宛てに届いた「謎の手紙」、1年以上前に死んだ後輩・中村千織(青司の娘)‥‥青司の弟・紅次郎の友人、島田潔と江南が半年前の「事件」解明に乗り出す。

『水車館の殺人』(1988)は建築家・中村青司が残した異形の館をモチーフにしたミステリ・シリーズの2作目である。岡山県北部A**町の山間に建つ「水車館」は北西の本館と南東の別館を矩形の対角線上に、もう1つの対角に小ホールと玄関ホール、中庭を囲む4辺に回廊を廻らした、古城のような塔と三連水車の館。仮面の城主と〈塔の部屋〉に幽閉された美少女‥‥幻想画家・藤沼一成(故人)の1人息子・紀一は12年前の交通事故で顔と脚を負傷し、仮面と車椅子の生活を余儀なくされる。一成の弟子の1人、柴垣浩一郎の遺娘・由里絵を引き取り(結婚)、父の絵画コレクションと共に「水車館」に引きこもる紀一。半年前、紀一の前に突然現われて以来「水車館」に住み着いている旧友・正木慎吾。一成の幻の遺作『幻影群像』を一目観たさに年に1度──毎年父の命日(9/28)に限って、館への訪問と絵画の観賞が許される──「水車館」を訪れる客人・大石源造、森滋彦、三田村則之、古川恒仁。過去(1985)と現在(1986)を交互に章立て、同時進行する構成、それに伴う藤沼紀一の視点移動(3→1人称)、1年前の惨劇と再び起こる殺人‥‥「失踪」した古川の友人・島田潔が過去〜現在に跨がる怪事件の謎を解く。

〈館シリーズ〉3作目の『迷路館の殺人』(1988)は前2作以上に凝った仕掛け──本の中の本、テクスト内テクストというメタ・ノヴェル、本編の中に同名のミステリィ小説『迷路館の殺人』を綴じ込んだ2重構造になっている。島田の許に届いた1冊の本‥‥それは昨年(1987)9月に起こった現実の「殺人事件」を題材にした小説だった。丹後半島の経ヶ岬、祠のような小さな玄関部分と、石垣で囲まれた広大な敷地の地下に造られた本体から成る「迷路館」。クレタ島の迷宮を想わせる「迷路」を取り囲むように配置された11の部屋。そこに隠居する老探偵小説家・宮垣葉太郎の還暦パーティ(4/1)に招待された8名のゲストたち──須崎昌輔、清村淳一、林宏也、舟丘まどか(作家)、鮫島智生(評論家)、宇多山英幸&桂子(編集者夫妻)、島田潔。しかし、約束の時刻を1時間過ぎても主人は現われず、秘書の井野満男が「宮垣先生が、今朝、自殺された」と告げる。〈ミステリィ競作コンテスト〉(5日間で100枚)の優勝者──4人の作家の中の1人に遺産の半分(数億円)を相続させるという「遺言」を残して‥‥。密室と化した地下の迷宮で発生する凄惨な連続殺人‥‥真犯人、そして本の著者・鹿谷門実とは一体誰なのか?

                    *

シリーズ4作目の『人形館の殺人』(1989)は全編1人称視点で描かれた異色作、作者の言葉を借りれば「いびつな形をした代物」である。京都左京区北白川の屋敷町に建つ和洋折衷の館──平屋の日本家屋「飛龍家」と2階建ての洋館「緑影荘」から成る「人形館」に、彫刻家の父・高洋の死後、叔母・池尾沙和子(育ての母)と共に移り住むことになった飛龍想一(私)。「緑影荘」の管理人・水尻道吉とキネ夫婦。アパートの住人・倉谷誠(大学院生)、木津川伸造(マッサージ師)、辻井雪人(小説家)。想一の幼馴染みの架場久茂(大学助手)‥‥。躰の一部が欠損した白いのっぺらぼう顔のマネキン人形6体が屋敷内の各所に飾られた「人形館」で起こる不可解な出来事。土蔵(アトリエ)の中に転がっている20体の白いマネキン。その上半身を赤い絵の具で「血塗られて」椅子に坐っている両腕のない1体の人形、郵便受けの中のガラス片、玄関前の置き石、切断された自転車のブレーキ・ワイヤー、頭を潰された仔猫の死骸、差出人不明の脅迫状。「私」に向けられた悪意、「私」は狙われていると確信する想一。「通り魔殺人」が近所で続発する最中‥‥「母」の寝室から不審火が出て沙和子が焼死してしまう。

『時計館の殺人』(1991)は江南孝明と島田潔の2人が、あの『十角館』以来3年振りに再会するシーンから始まる。綺譚社の編集者と新進作家・鹿谷門実。江南はオカルト月刊誌「CHAOS」の特別企画〈鎌倉時計屋敷の亡霊に挑む〉のため、鎌倉市東北部今泉の町外れにある「時計館」へ赴く。1989年8月30日から3日間、取材チームが「時計館」の中に閉じ籠り、霊媒師と共に交霊会を開いて、屋敷の亡霊と接触する企画。参加者は美人霊能力者の光明寺美琴、江南と副編の小早川茂郎、カメラマンの内海篤志と、W**大ミステリ(超常現象)研のメンバー5名──瓜生民佐男、樫早紀子、河原崎潤一、新見こずえ、渡辺涼介の計9人。遅れて福西涼太(ミステリ研)と鹿谷の2人も「時計館」に招待される。古峨精計社の前会長・古峨倫典の死後、「時計館」を相続した息子の由季弥少年と実質的な管理責任者の伊波沙世子。裏庭を向く時計塔の針のない文字盤。10年前の娘・永遠(とわ)の死去以来、人死が絶えない(10年間で少なくとも7人の死者)「時計館」では、屋敷に棲む少女の幽霊が近くの森を彷徨うという噂が立っていた。

取材チームが泊まる〈旧館〉は「広間を中心に2重の同心円を描いたような」円環構造──厨房、寝室、浴室、トイレなどの部屋から成る「居住ブロック」と、その周りを文字盤の数字(1〜12)のように囲む12の小部屋の「収集ブロック」(書斎と11の資料室)、そこから東北方向へ細長く伸びた廊下の先の〈振り子の部屋〉という風に、巨大な振り子時計をイメージした造りになっている。各部屋の中で永遠の時を刻む108個の時計コレクション(本物は資料室の陳列ケースの中に保管されている)。下着以外の服を脱ぎ、装身具を外し、黒い「霊衣」に身を包む。1回目の交霊会で広間中央の円卓に輪になって左隣の手首を握り合う9人の参加者。古峨倫典の愛娘・永遠が霊媒と化した美琴の口を借りて途切れ途切れに喋り出す。唯一の光源だったテーブル上の蝋燭が消え、ラップ音が響く。美琴=永遠の言葉通り、飾り戸棚の後から銀色の鍵が見つかる。その夜半、〈振り子の部屋〉に消えてしまった光明寺美琴‥‥。破壊された時計の残骸、床に敷かれた絨毯の赤黒い染み、置き時計の台座に付いた血痕、クローゼットの中の切り裂かれドス黒い血で汚された純白のウェディング・ドレスの謎。半地下に造られた窓のない〈旧館〉に閉じ込められてしまった8人のメンバーに仮面の殺人鬼が次々に襲いかかる。

「時計館」で起こった大量殺戮から早1年、綺譚社の文芸書籍部に異動した江南孝明の許へ1通の手紙が届く。差出人の鮎田冬馬なる見知らぬ老人は『迷路館の殺人』の著者・鹿谷門実に直接会って話を聞きたいと言う。鮎田冬馬は今年(1990)2月、品川のホテル火災で重傷を負い意識不明に陥るものの一命を取り留める。しかし、その代償として、それ以前の記憶を一切なくしてしまう。手懸りは火災時に彼が大事に抱えていた「手記」にあった‥‥第6作目の『黒猫館の殺人』(1992)は、鮎田本人が書いたと思われる1人称の「手記」(1989.8.1〜4)と、江南&鹿谷の東京〜横浜〜札幌〜釧路〜阿寒を巡る現在進行形の旅(1990.6〜7)を交互に挟み込む構成になっている。「手記」によると「私」はH**大助教授・天羽辰也(生物学者)が中村青司に依頼して20年前に建てた別荘「黒猫館」の管理人だった。代理人からの電話で、現オーナーの息子・風間裕己の属するロック・バンド〈セイレーン〉の元メンバー4人──裕己、氷川隼人、木之内晋、麻生謙二郎──が「黒猫館」に滞在することになる。「私」が遭遇した怪事件。鮎田冬馬とは一体何者なのか、「手記」の内容は本当に事実なのか‥‥綾辻投手(当主)の「消える魔球」をキミは打てるか?

                    *

『黒猫館の殺人』から12年、執筆に8年間を費やした『暗黒館の殺人』(2004)は〈館シリーズ〉の中核を成すばかりでなく、ミステリ作家・綾辻行人の集大成とも言うべき超大作(上・下巻 2500枚)になっている。1991年9月23日、綺譚社の編集者・江南孝明は熊本県Y**郡の山奥に建つ「暗黒館」へ車を飛ばす。百目木峠を越えた森の中、影見湖に浮かんだ小島に建つ「光沢のない暗黒色で塗り潰され」た浦登家の屋敷へ‥‥。その道すがら、突然の地震にハンドルを取られて山毛欅の大木に激突、仕方なく車を放置して徒歩で「暗黒館」へ向かう。「浦登家私有地」の立て札を越え、突堤桟橋の船着場から手漕ぎボートで湖を渡り、浮き島に着く。ところが彼は直接館へは向かわず、何かに導かれるまま、十角形の黒い塔を目指す。入口の扉を開き、螺旋階段を昇り、最上階のバルコニーに立つ。4つの棟から成る「暗黒館」の眺め。手前の棟の2階の窓辺に現われた男性‥‥思わず身を乗り出す江南。2度目の地震‥‥バランスを崩した彼は落下する。

当主の息子・玄児に招かれて「暗黒館」を訪れていた大学生の「中也」(私)は十角塔から落下する「人物」を〈東館〉2階の居間の窓から偶然に目撃する。楓の木や躑躅の植え込みがクッションになって擦り傷程度で済んだものの、記憶をなくし言葉を失ってしまった正体不明の「青年」‥‥。「私」の目に映った「暗黒館」の住人、怪しげな異形キャラたち──ドラキュラ伯爵めいた風貌の当主・浦登柳士郎、シャム双生児の美少女・美鳥&美魚、早老症の少年・清、知恵遅れの少年・慎太、傴僂の玄関番・蛭山丈男、全身黒ずくめの老人・鬼丸‥‥。中庭の中心に位置する〈惑いの檻〉を囲むように建つ東・西・南・北の4棟の黒い館。館内に仕掛けられた抜け穴や隠し扉。18年前に起こった「殺人&自殺事件」と、人間消失の謎。「私」が相伴した〈ダリアの宴〉の驚愕の真実と、浦登家の恐るべき秘密。吹き荒ぶ嵐の中、「暗黒館」で発生する連続殺人‥‥。

〈館シリーズ〉に縁ある人物やオブジェ──暗黒館を補修・再築した建築家・中村青司、幻想画家・藤沼一成の「絵画」、探偵小説家・宮垣葉太郎の「サイン本」、古峨精計社特製の「からくり時計」──が登場〜集結する。あたかもジグソーパズルの数片によってバラバラの断片が繋がり、壮大な全体像が俯瞰されるように‥‥。冒頭から驚天動地の大トリックが仕掛けられているので詳細(ネタバレ)出来ないのは残念だが、1人称と3人称が混在する複眼視点、構造としてのファンタジー ──「夢物語」というより、過去にタイム・スリップした時航者が幽霊のような存在となって体験(描写)した世界が、「事実」であるという1点で辛うじてリアルワールドに留まる境界線上の「ミステリ」とだけ言っておこう。〈館シリーズ〉が予定通り全10作だとしたら、中村青司の設計した館は残すところ、あと3館。作者の「あとがき」を信じれば、次回作は『奇面館の殺人』になるんでしょうか?

                    *

  • 番外篇『霧越邸殺人事件』(新潮社 1990)や、ジュヴィナイル版『びっくり館の殺人』(講談社 2006)も出ています

  • アヤツジ・ユキトの奥さんは小野不由美ですよね。『十角館の殺人』の「あとがき」に、《それから誰よりも──この作品の実質的な合作者である小野不由美女史(結末で読者の皆さんが発するであろう驚きの声を、真に楽しむ権利は彼女のものです)》という記述がありました

  • ノベルス版『迷路館の殺人』の表紙カヴァの誤植が2年間も気づかれずに放置されていたとは!‥‥「天声人語」も犯したことのある初歩的なミスですが^^;

                    *



十角館の殺人(新装改訂版)

十角館の殺人(新装改訂版)

  • 著者:綾辻 行人
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2007/10/16
  • メディア:文庫
  • 目次:一日目・島 / 一日目・本土 / 二日目・島 / 二日目・本土 / 三日目・島 / 三日目・本土 / 四日目・島 / 四日目・本土 / 五日目 / 六日目 / 七日目 / 八日目 / エピローグ / 新装改訂版あとがき / 旧版解説(鮎川 哲也)/ 解説(戸川 安宣)

時計館の殺人(新装改訂版 上)

時計館の殺人(新装改訂版 上)

  • 著者:綾辻 行人
  • 出版社:講談社
  • 発売日: 2012/06/15
  • メディア:文庫
  • 目次:プロローグ / 針のない時計塔 / 遅れて来た2人 /〈旧館〉その1 / 死者の鎖 /〈旧館〉その2 / 遺された言葉 /〈旧館〉その3 / 16歳の花嫁 /〈旧館〉その4

時計館の殺人(新装改訂版 下)

時計館の殺人(新装改訂版 下)

  • 著者:綾辻 行人
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2012/06/15
  • メディア:文庫
  • 目次:沈黙の女神 /〈旧館〉その5 / 4人の子供たち /〈旧館〉その6 / 不眠の功罪 / 悪夢の果て / 女神の歌声 / エピローグ / 新装改訂版あとがき / 旧版解説(皆川 博子)

暗黒館の殺人 (上)

暗黒館の殺人(上)

  • 著者:綾辻 行人
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2004/09/10
  • メディア:新書
  • 目次:前口上 / 蒼白の霧 / 誘いの囁き / 墜落の影 / 空白の時間 / 緋の祝祭 / 間奏曲1 / 異形の寸劇 / 惑いの檻 / 間奏曲2 / 兆しの色 / 午後の無惨 / 迷宮の調べ / 闇の宴 / 間奏曲3 / 混沌の朝 / 疑惑の扉 / 間奏曲4 / 無音の鍵盤 / 無意味の意味 / 宵闇の迷走

暗黒館の殺人(下)

暗黒館の殺人(下)

  • 著者:綾辻 行人
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2004/09/10
  • メディア:新書
  • 目次:追憶の炎 / 暴虐の残像 / 抜け穴の問題 / 消失の夜 / 妄執の系譜 / 暗黒の眷属 / 間奏曲5 / 無明の夜明け / 分裂の明暗 / 真昼の暗雲 / 欠落の焦点 / 間奏曲6 / 暴走の構図 / 封印の十字架 / 蛇足 / あとがき

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コメント 6

あお

おこんばんは~☆ブログ教室見てきたよ~
でもどこをぱくってるのかわかんなかった~(^^
私は、ソネ風呂は最近、雨風呂をパクってると思ってました~☆
ところでどこかのブログに書いてあったんだけど
ソネブロはCSSのカスタマイズを禁止してるの~?
CSSカスタマイズしたくらいでは負担かかるとは思えないんだけどね~(^^;
私は外部ファイルを読み込む設定にしてるから関係ないけど(^^

うちの猫さんは猫のくせに高いところが苦手なので
塀とか箪笥の上とか登りません(^^;猫のくせにね~☆


ところで > これの変更わかりましたか~?
私、説明するの苦手なので分かりにくかったらごめんね~(^^;
by あお (2006-11-01 01:31) 

sknys

(a_a)*あおさん、コメントありがとう。
新プロフ・ページからnice! と記事数が消えたでしょう。
その一方で「名刺」を貼ることを暗に奨励している。
プロフ欄を非表示にして自作名刺(バナー)を貼っている
(a_a)*あおさんのパクリじゃないかと、パターン(雲)を見て思ったの。

So-net Photoと連係させた「スライド写真館」も、
自動と手動の違いはあるけれど「Real Time (a_a)*」にソックリです
(他ブログにもある機能だと思いますが)。

にゃーさんは高所恐怖症かな?
‥‥桜の樹に昇ってみたものの自力で降りられず、
ニャーニャー鳴いて飼主に救助を求めたり、好んで塀の上を歩いたり‥‥。

色々試みてみたのですが、画像を色指定で変える方法が分かりません^^;
kovaioさんの「エヴァ・スキン」がカッコ良いですよ。
外部ファイル化+画像張り替えタイプです。
http://blog.so-net.ne.jp/b_chboy2/2006-10-31
by sknys (2006-11-02 01:36) 

こにゃ

こんにちにゃ^^
スキン、皆様凝ってますよね~凄い~~!!
マンガの方の『月館の殺人』は別モノですか?←小説読んだことない・・・。

ネコの行動ってまったく不可思議なり。
by こにゃ (2006-11-02 20:14) 

sknys

こにゃさん、コメントありがとう。
(a_a)*あおさん、kovaioさん、TANさん‥‥のスキンには
管理人の拘泥りと美意識を感じます。
お三方とも外部ファイル化しているようで、
素人に毛が生えた〈猫オス〉カスタマイズとはレヴェルが違います^^;

『月館の殺人』を読んでないので分かりませんが、
コミックス用の書き下ろし(原作)ではないでしょうか?
アヤツジ・ユキトは〈館シリーズ〉の他に、スプラッタ・ホラーや
サイコ・ミステリ、ゲーム(監修)なども手掛けています。

猫って、紙袋の中に入り込もうとしたり、
獲物(写真やミサンガ)を口で銜えて自分のテリトリーへ
持って行ったりしますよね^^
by sknys (2006-11-03 01:00) 

miyuco

こんにちは。
「新本格」という言葉にひかれて「十角館」を読み、ちょっとトリックが?でした。
二作目も読んでみようと「水車館」を読みましたが…
シリーズではどの作品がよく出来ているのでしょうか?
若い世代には綾辻行人より奥様の小野不由美の方が
知名度が高いと思います。
『十二国記』は傑作です。難点は未完だということかな^^;
このご夫婦もわたしと同い年ですね☆
by miyuco (2006-11-08 10:42) 

sknys

miyucoさん。コメントありがとう。
『十角館』は本家クリスティより出来が良いと、
文庫本の「解説」で鮎川哲也氏が褒めていましたが。
「新本格」と言っても綾辻ミステリの殆どは「叙述トリック」です。
殺人トリックよりも、作品自体に仕掛けられた建築構造を愉しむべきでは?

『水車館』の衝撃オチのように100%論理で合理的に解決されず、
幻想性が流出するのがアヤツジ館の殺人。
『時計館』や『霧越邸』の評価が高いようです。
『暗黒館』は(悪い意味で)京極化しちゃったかな?

『十二国記』は未読なので、小野不由美というと『東亰異聞』
『屍鬼』『黒祠の島』‥‥ダーク姫のイメージが強いですね^^
by sknys (2006-11-08 22:21) 

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